概要・あらすじ
甲子園の夢に敗れた波多野憲二は、その小柄な体格と並外れた動体視力を活かすことのできる競艇選手となることをを決意し、その養成機関である本栖教習所に進むことを決意する。親の反対と、厳しい倍率を乗り越え入所することになった憲二を待っていたのは、厳しい規律に縛られた1年間の訓練だった。憲二は研修所で数多くの同期生たちと出会い、互いに切磋琢磨しながら競艇選手としての実力をつけ、見事プロデビューを果たす。
しかし、プロの世界には先達である数多くの猛者との闘いの日々が待っているのだった。
登場人物・キャラクター
波多野 憲二 (はたの けんじ)
高校では野球部に所属していたが、甲子園の予選敗退後野球を辞め、競艇選手となるべく本栖研修所に入学。血の気が多く負けず嫌いなため、研修生時代はスタートでフライングしたりターンを攻める際に転覆することも多く「転覆王(ドボン・キング)」という不名誉な称号を得ていたが、優れた動体視力と持ち前の度胸を活かし目覚しい成長を遂げる。 洞口雄大とは研修生時代からのライバル関係にある。
生方 澄 (うぶかた すみ)
波多野憲二とは幼馴染みの間柄で、憲二が本栖研修所に入る前から恋人同然ではあったが、離れて生活していたこともあり関係がなかなか進展しなかった。長い黒髪の美少女だが、女性相手に鼻の下を伸ばしていた憲二を見つけたときはいきなり頬を平手打ちするなど激しい面も持ち合わせている。 城ヶ崎ありさとは親友同士で、一緒に行動していることが多い。
青島 優子 (あおしま ゆうこ)
本栖研修所時代の波多野憲二と同期生で、プロとしてデビューして以降も互いを意識しあっていた。父親が病気で倒れており、家の借金を返すためと、一家5人の生活を支えるお金を稼ぐため競艇選手となった。褐色の肌とショートカットのヘアスタイルが印象的な女の子で、小柄で体重が軽いという利点を活かしてめざましい成長を遂げ、女子選手のトップクラスへと上り詰める。
洞口 雄大 (どうぐち たけひろ)
『モンキーターン』の登場人物で、本栖研修所時代からの波多野憲二のライバル。「愛知の巨人」と呼ばれる競艇界の名選手・洞口武雄を父に持ち、その才能を受け継いだという周囲に評価される非常に優秀な選手となる。もっとも家庭の事情により親子の関係は悪く、対立関係はレースにもあらわれることになる。才能もさることながら、クールな性格に整った顔立ちであることからプロデビューのころから女性ファンが多い。
岸本 寛 (きしもと ひろし)
本栖研修所時代の波多野憲二の同期生で、同じ落ちこぼれ組の「D班」に所属した仲間。プロデビュー以降も、同じ東京で活動しているため憲二とよく顔を合わせることになる。ニックネームの「純」は、テレビドラマ『北の国から』の主人公である「黒板純」に似ているということで憲二がつけたもの。 ニックネームが定着してしまい、本名であまり呼ばれないことを少し気にしている。黒目がちのやや細い目が特徴。
三船 正義 (みふね まさよし)
本栖研修所時代の波多野憲二の同期生で、同じ落ちこぼれ組の「D班」に所属した仲間。体格がよく、いかつい顔立ちをしている上、他人に対してぶっきらぼうな態度を取ることも多いが、意外と繊細な性格の持ち主でもある。プロデビュー以降は出身地である大阪で活動し、リスクを避けて堅実に勝ちを積み重ねていた。
河野 一実 (こうの かずみ)
本栖研修所時代の波多野憲二の同期生で、同じ落ちこぼれ組の「D班」に所属した仲間。元自動車整備工で、モーター整備が得意。D班では最年長で研修を始める前に結婚しており、研修中に子供が生まれていたことが卒業時に判明する。
勝木 景虎 (かつき かげとら)
『モンキーターン』の登場人部。本栖研修所時代の波多野憲二の同期生で、同じ落ちこぼれ組の「D班」に所属した仲間。非常に無口で滅多に自分から喋ることがない人物だが、実力は高くプロデビュー後も出身地の香川で活躍する。
小林 瑞木 (こばやし みずき)
本栖研修所時代の波多野憲二の同期生で、同じ落ちこぼれ組の「D班」に所属した仲間。学科は優秀だが実技で遅れていたところを、憲二らD班の協力を得て退所処分を免れている。青島優子とは寮で同室だったこともあり仲がよく、「みっちゃん」の愛称で呼ばれていた。
山崎 正彦 (やまざき まさひこ)
波多野憲二の本栖研修所時代のライバルのひとりで、勝つためには手段を選ばない性格を持ち憲二とはなにかと対立する場面が多かった。歳を取って階級の下がった現役競艇選手の父親がいることがコンプレックスで、特別講師として父親が本栖研修所にやってきたときもぎくしゃくしていたが、憲二が関係修復のきっかけを作っている。
城ヶ崎 ありさ (じょうがさき ありさ)
生方澄の親友で一緒に行動していることの多い女の子。並外れた巨体と大きな顔の持ち主だが、一切気にせずマイペースを貫く押しの強い性格。就職後は大企業の社長秘書となって辣腕ぶりを発揮するほか、舟券で配当金を荒稼ぎするなど随所で目立った活躍を見せるサブキャラクター。
萩原 麻琴 (はぎわら まこと)
波多野憲二の通っていた高校の先輩で、同じ担任教師で学んでいたこともある現役の女性競艇選手。本栖研修所の先輩でもある。野球部を辞めて目標を失っていた頃の波多野憲二と出会い、競艇選手を志すきっかけを作っている。現役の女性選手の中でトップクラスの成績を誇り、青島優子や小林瑞木にとってあこがれの存在だった。 憲二たちの卒業前の現地訓練で特別教官のひとりとして指導にも当たっている。
古池 勘一 (こいけ かんいち)
波多野憲二がプロの競艇選手としてデビューした時点で56歳の現役古株選手。ダービーの優勝経験もある高ランク選手だが、無口で頑固な性格の持ち主で知られている。15年以上前に事故があって以来弟子を取らない一匹狼の選手だったが、デビュー戦でアドバイスを受け感服した憲二が猛アタックをかけひさびさの弟子として認められる。
和久井 錠司 (わくい じょうじ)
波多野憲二の先輩で、萩原麻琴から見れば後輩にあたるプロ競艇選手。選手同士のグループに属さない一匹狼の選手だったが、憲二との勝負に敗れて以降、憲二や古池勘一と交流を持つことになる。
榎木 裕介 (えのき ゆうすけ)
「艇王」の異名を持つ競艇界のトップレーサーで、プロの競艇選手となった波多野憲二の前に立ちはだかる強敵のひとり。
場所
本栖研修所 (もとすけんきゅうじょ)
『モンキーターン』の舞台で、波多野憲二らが研修生時代に属していた場所。プロの競艇選手となるたのめ養成機関で、山梨県の本栖湖に立地していることからこの名称となっている。実在した施設だったが、『モンキーターン』の雑誌連載中、福岡県に移転しており、後に「やまと学校」に改称した。
アニメ
書誌情報
モンキーターン 18巻 小学館〈コミック文庫(青年)〉
第1巻
(2011-11-15発行、 978-4091931221)
第2巻
(2011-12-15発行、 978-4091931238)
第3巻
(2012-01-14発行、 978-4091931245)
第4巻
(2012-02-15発行、 978-4091931252)
第5巻
(2012-03-15発行、 978-4091931269)
第6巻
(2012-04-14発行、 978-4091931276)
第7巻
(2012-05-15発行、 978-4091931283)
第8巻
(2012-06-15発行、 978-4091931290)
第9巻
(2012-07-14発行、 978-4091931306)
第10巻
(2012-08-10発行、 978-4091931627)
第11巻
(2012-09-15発行、 978-4091931634)
第12巻
(2012-10-13発行、 978-4091931641)
第13巻
(2012-11-15発行、 978-4091931658)
第14巻
(2012-12-15発行、 978-4091931665)
第15巻
(2013-01-12発行、 978-4091931672)
第16巻
(2013-02-15発行、 978-4091931689)
第17巻
(2013-03-15発行、 978-4091931696)
第18巻
(2013-04-13発行、 978-4091931702)