賭博覇王伝 零

賭博覇王伝 零

義賊として世間を騒がせた宇海零とその仲間たち。日本一の大富豪である在全無量が建設中のギャンブルと遊園地の融合施設「ドリームキングダム」に呼ばれた彼らが、さまざまな危険なアトラクションに挑む姿を描く謎解きギャンブル漫画。「週刊少年マガジン」2007年40号から2009年13号にかけて連載された。

正式名称
賭博覇王伝 零
ふりがな
とばくはおうでん ぜろ
作者
ジャンル
ギャンブル・賭博
レーベル
KCデラックス 週刊少年マガジン(講談社)
巻数
全8巻完結
関連商品
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概要・あらすじ

振り込め詐欺の被害者を救う義賊として世間を騒がせる宇海零と仲間たちは、振り込め詐欺を行っていたヤクザに捕まり窮地に陥っていた。だが、すべての財界や裏社会に通じる大富豪の在全無量にその命を救われる。在全は全財産を掛けて参加するギャンブルの代打ちを行う者を探しており、その候補者を集めているのだという。零たちはその候補者選びに参加することを決意し、建設中のギャンブルと遊園地の融合施設「ドリームキングダム」に挑む。

ギャンブルの代打ちで獲得できる賞金は実に1000億円。これで振り込め詐欺の被害者すべてを救えると意気込む零たちだったが、そこには肉体と精神、さらには命をも賭ける究極のギャンブルが待ち受けていた。

登場人物・キャラクター

宇海 零 (うかい ぜろ)

17歳の少年。中学時代は超進学校「開難中」の特進クラスで三本の指に入る秀才だった。頭脳明晰かつ運動神経も良い。不正を許さない正義感と、損得を度外視した優しい心の持ち主。自殺サイトで仲間を募り排ガス自殺をしようとしていた久保ミツル、ユウキ、ヒロシを助け、振込め詐欺を行う末崎さくらたちが属するヤクザグループの口座を特定し、被害者へと金銭を返す義賊活動へと誘う。 その行動に際しての機転の良さが在全無量に気に入られ、ギャンブル大会「王への試験」に招かれる。卓越した頭脳の冴えで、在全グループが用意した悪辣な謎の数々を解いていく。またそこで出会った謎の少年標から、在全を倒す計画を聞かされ、後の共闘を約束した。

久保 ミツル (くぼ みつる)

義賊のメンバー。最初は自殺しようとしていたところを宇海零に阻止されて反発していたが、今では自分の人生を意味あるものに変えてくれたと感謝している。義賊として行動しているうちに正義感に目覚め、代打ちとして賞金を得れば振り込め詐欺の被害者すべてを救えると考えるようになる。零とともに「王への試験」への参加を許されるが、入場口のテストで巨大鉄球から零をかばって重傷を負い、零に望みを託して病院に運ばれていった。

ユウキ

義賊のメンバー。メガネをかけており、気弱で穏やかな性格。ドリームキングダムでは1000億円という賞金金額を目のあたりにして私欲に走るも、過酷なギャンブルとその試練を潜り抜ける宇海零の姿を見て、彼こそが王になるべきだと考えるようになる。アトラクション「ザ・アンカー」では零の出したヒントに気づくなど、一定の洞察力は持っている。

ヒロシ

義賊のメンバー。小太りで、やや自己中心的な性格。義賊の中では一番欲が強く、賞金金額を見た瞬間に目がくらんでいた。能力はそれほど高くないにも関わらず、宇海零から戦略的な別行動をすすめられた際には彼を見限り、仲間のもとを去った。

末崎 さくら (すえさき さくら)

振り込め詐欺グループの元締めを担当しているヤクザ。宇海零によって今まで詐欺で奪った金の入った口座を押さえられてしまう。その騒動の最中、宇海零を迎えに来た在全無量の気まぐれで「王への試験」への参加を許され、同じ組の板倉とともにドリームキングダムへ向かう。特別な頭脳の冴えは無く、発想も俗人の最たるものだが、常に前向きな態度のせいか周囲からも憎めない存在として扱われている様子。

板倉 (いたくら)

振り込め詐欺グループの一員で、在全無量の計らいにより末崎とともに「ドリームキングダム」への参加資格を手に入れる。慶應義塾大学出身のインテリヤクザで頭が切れる。末崎さくらの弟分ではあるが、彼のことは内心小馬鹿にしている。一方で宇海零や標の能力には一目置いている。

(しるべ)

年齢、本名は一切不明な人物。常に冷静沈着で、宇海零が持ち時間のほとんどを使ってようやく解いた問題を数分で解くなど、頭の切れは並外れている。彼の活躍とカリスマ性に惹かれた者も多く、取り巻きを10人ほど従えるまでになる。一見して冷たい雰囲気を持つが、その心の中には自分の死すら厭わない熱い思いを秘めている。

在全 無量 (ざいぜん むりょう)

81歳の男性。在全グループのトップ。個人資産だけで3兆円以上所持しているといわれる、日本一の資産家。政界・財界・裏社会に絶大な影響力を持つ。数か月後に行われる全世界の富豪が自らの財産を賭けて行うギャンブルの代打ちをできる人間を探し出すため、ドリームキングダムでの「王への試験」を行う。性格はきわめて捻じ曲がっており、サディスティックな一面を持つ。 宇海零の能力を見込んで死の窮地から救い出したものの、警戒心の強い零は在全無量に対して感謝の意を見せなかったため、彼のことを毛嫌いしている。

後藤 利根雄 (ごとう とねお)

在全グループの幹部。「ドリームキングダム」の進行役を務めており、参加者に極悪なギャンブルを提示する。とはいえ、理不尽で一方的なジャッジを下すことはなく、あくまで中立的な立場にいる。宇海零のことを買っており、他の参加者より気にかけて監視している。

ジャック

ドリームキングダムで行われる「王への試験」で「ジャックルーム」と呼ばれるギャンブルを担当している男。ノミと鉄板を使った指きりゲームを行う。右半身に凄惨な傷があり、それを隠している。

城山 小太郎 (しろやま こたろう)

ドリームキングダムで行われる「王への試験」で「ザ・アンカー」と呼ばれるギャンブルのDJ役を担当している男。本人は「小太郎・ヒルマウンテンウィリアムス・ハリソンジャガーサタケ・ジェームス城山」が本名であると自称している。

場所

ドリームキングダム

建設中のテーマパークで、存在するアトラクションは40種類以上。アトラクションをクリアーすると獲得できるリングを、3時間以内に3個以上獲得すれば予選クリアーとなる。難易度に応じてリングの獲得数は上昇するが、負けても失うのは費やした時間だけという「ジュニア」、負けたら退場となる「セーフティー」、負ければ体の一部を失う危険性がある「マイルド」、負ければ生命の危機すらある「ハード」の4つの種類に分けられている。 また、完璧な戦略でクリアーした場合の「完全クリアー」と、戦略的に不備はあったがアトラクションはクリアーできたという場合の「暫定クリアー」の2種類がある。

イベント・出来事

王への試験 (おうへのしけん)

数か月後に行われる、全世界の個人資産1兆円を超える大富豪52家族が参加してお互いの財産を賭けて行うギャンブル大会に際し、日本から唯一参加する在全無量が、自分の代打ちを務める人間を探し出すために開いたギャンブル大会。舞台は在全グループが建設中の遊園地ドリームキングダム。予選は在全グループが用意した「リング」を3つ集めた者が突破となる。 「リング」を得るためには、ドリームキングダム内の施設で行われているギャンブルに挑まなくてはならない。

鉄球サークル (てっきゅうさーくる)

多くの参加者をふるいにかけるための試験として行われたアトラクション。カップの中に振られたサイコロの目を当てるゲームで、開始前に3回サイコロを振り、4回目に振ったサイの目がいくつかを当てるという六択問題。プレイヤーたちは、それぞれサイコロの目が書かれたサークルの中に入り待機する。出た目と違うサークルにいた者は上から鉄球が落ちてきて死ぬ可能性がある。

ジャックルーム

ドリームキングダムのアトラクションの1つ。種類は「マイルド」で、敗北の代償は自分自身のいずれかの指1本。部屋の主である「指切りジャック」と挑戦者に、指入れ台と鉄板12枚、さらにノミが渡される。ルーレットで攻撃と守備を決めた後に、守備側は指を台に入れ鉄板で指を守り、攻撃側はノミで5本いずれかの指を突く。その指は鉄板で守られていないとノミによって切断されてしまい、切断した相手のものとなる。 鉄板を突いたら失敗となり、攻撃と守備を入れ替える。これを最大3巡繰り返し、先に鉄板で守られていない指を突いた方が勝利となる。

迷宮のトライアングル (めいきゅうのとらいあんぐる)

ドリームキングダムのアトラクションの1つ。種類は「マイルド」で、敗北の代償は水槽役になった者の命。3人でチームを組み、最大10チームが同時に参加するが参加者にはチーム数は明かされない。最初に突破できたチームにリング3個が与えられる。「部屋は全て同じ。君たちは何……?」という質問とその答えの選択肢が50個書かれた紙が配られ、制限時間30分以内に答えを導き出すゲーム。 ゲーム開始時にサイコロを振り、出た目が小さい人が水槽役となる。30分経過するまで1チームも解けなかったら全チーム失格となり、水槽役の人は溺死する。解答は答えの番号をタッチパネルへ入力することで行われるが、解答権は各チーム1回のみ。

クォータージャンプ

ドリームキングダムのアトラクションの1つ。種類は跳び役が「ハード」で、声役は「セーフティ」。敗北の代償は、跳び役の場合は自身の命、声役の場合は失格になるのみ。元々5人で挑むのだがチーム戦ではなく、1人は正解だと思う方向へ跳ぶ跳び役で、残りが跳び役を誘導する声役となる。跳び役は鉄板を仕込んだゴーグルで目隠しした状態で、高さ数十メートルまでリフトアップした正方形の台の四方から一方向を選んでジャンプし、対岸に着けば成功となる。 制限時間は10分間で状況把握のために10秒間周りを見渡すこともできるが、10秒経過したら目隠しをされ台が回転する。そのため、開始時は自分の位置関係を把握することができない。対岸が存在するのは一方向のみで残り三方向は鉄壁となっていて、誤ってその方向に飛んでしまうと鉄壁に当たりそのまま転落死することになる。

魔女の館 (まじょのやかた)

ドリームキングダムのアトラクションの1つ。種類は「ハード」で、敗北の代償は挑戦者21人の命。門には「鏖(みなごろし)の魔女」と書いてある館で行われる。21人が協力して魔女が出題する3つの課題に挑み、最後まで生き残ったら21個のリングを獲得できる。課題は部屋の中央に設置された3つ首の魔女の像の口から、「魔女通信」というタイトルで出題される。

ザ・アンカー (ざあんかー)

ドリームキングダムのアトラクションの1つ。種類は「ハード」で、敗北の代償は挑戦者3人の命。大きな半円状の建物の中で行われる。3人それぞれが台座にベルトで固定され寝かされた状態で入館。重さが30キロ以上あり先端が刃物状に加工されている錨、通称「ザ・アンカー君」が振り子のように挑戦者の頭上を通過する。挑戦者の前にBからZと書かれた四角のパネルと、Aと書かれたパネルが表示され、そのうちのBからZの計25問の問題を3人が順番に回答していく。 パネルには1~4の数字またはAのいずれかが表示され、クイズに正解すると数字分だけUPポイント、不正解の場合はDOWNポイントが貯まっていく。Aのパネルはアンカーパネルといい、25枚あるパネルの中に5枚隠されている。 アンカー問題を出題中のみ錨の振り子運動は止められ、クイズに正解するとその時点で貯まっているUPポイント分錨が上昇、不正解だとDOWNポイント分錨が下降してポイントはリセットされ、再び振り子運動を続ける。25問すべて終わるとAと書かれたパネルの強制アンカー問題に挑戦。すべての問題が終わった段階で錨がスタート時と同じかそれより下でも生き残っていればクリアーとなる。

失われたリング (うしなわれたりんぐ)

ドリームキングダムのアトラクションの1つ。種類は「ジュニア」で、敗北の代償は費やした時間のみ。部屋の形をしたステージ内のどこかに隠された3つのリングを探す。部屋は8パターンあり、ルーレットで挑戦するステージを決める。係員と一緒にステージに入り詳細な説明を受け、スタートと言った時点から制限時間がカウントされる。その直後に係員は場から退場し、挑戦者は1人きりとなる。 係員が再び入室した時点で、制限時間終了となる。

その他キーワード

(おう)

某国の石油王や鋼鉄王、アメリカを牛耳るマーケット王など各国の富豪同士が、自身の富と財産のすべてをギャンブルに勝った者へ譲渡し、富を統一させるという計画が持ち上がり、日本では、唯一在全無量が参加を表明した。この計画に挑む、莫大な財産を託すのにふさわしい強運の持ち主を在全は「王」と呼んでおり、「ドリームキングダム」はその「王」を見つけ出すためのものである。

書誌情報

賭博覇王伝 零 全8巻 講談社〈KCデラックス 週刊少年マガジン〉 完結

第1巻

(2007年11月16日発行、 978-4063723953)

第2巻

(2008年1月17日発行、 978-4063754353)

第3巻

(2008年4月17日発行、 978-4063754735)

第4巻

(2008年6月17日発行、 978-4063755114)

第5巻

(2008年9月17日発行、 978-4063755572)

第6巻

(2008年11月17日発行、 978-4063756012)

第7巻

(2009年2月17日発行、 978-4063756364)

第8巻

(2009年4月17日発行、 978-4063756951)

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