概要・あらすじ
20XX年。あらゆる駆除剤を克服した害虫に対抗すべく、日本の企業は超小型害虫駆除ロボット・インターセプタードールのホイホイさんを家庭向けに発売した。ホイホイさんが大好きで仕方ない青年・油壷は、毎月給料の大半をホイホイさんにつぎ込み、生活費を極限まで切り詰める日々を送っていた。一方で薬局に勤める女性・出羽きみ子は、害虫と戦い汚れた姿のホイホイさんに嫌悪感を抱いていた。
そんな2人が、インターセプタードールを巡り、次第に客と店員を超えた関わりを持ち始める。
登場人物・キャラクター
ホイホイさん
「マーズ製薬」が開発した害虫駆除用の超小型ロボット。「インターセプタードール」と呼ばれる人型ロボットで、ロングヘアにワンピース姿の少女のような外見をしている。身長は11.5センチ、体重は950グラム。専用アームマシンガンやハンドガンを使って、家庭にはびこるゴキブリや蚊などの害虫を駆除する。背中にあるUSB端子を使用してパソコンに接続することが可能で、これを利用してプログラムのインストールや設定を行うことができる。 電源は、ニッケルカドミウム電池による充電方式で、靴を脱いで足裏から充電できる。バッテリー内の充電残量が少なくなると、自分で充電器まで戻って充電する仕様になっている。コスチュームや武器、付け替えの顔パーツなど、さまざまなカスタムパーツが発売されており、本来の使用目的を外れて愛玩用として楽しむユーザーも少なくない。
コンバットさん
「マーズ製薬」のライバル会社である「KINRYU」が開発した害虫駆除用の超小型ロボット。ホイホイさんに次いで発売された「インターセプタードール」と呼ばれる人型ロボットで、ボブヘアにタイトなボディスーツ姿の少女のような外見をしている。身長は13センチ、体重は850グラム。音声認識により持ち主の指令に従うという触れ込みで発売されたが、理解・承諾できない命令に対しても返答する仕様となっており、あまり正確に機能していない。 専用の武器であるスタン・ユニットを使って、家庭にはびこるゴキブリや蚊などの害虫を駆除する。なお、ホイホイさんを敵と認識し攻撃してしまうため、他社製品との併用を禁止している。洋服などのカスタムパーツは発売されていないが、服などを自作して楽しむユーザーも少なくない。
ペストX
「マーズ製薬」を辞めさせられた古屋敷が、アメリカで再就職した「XENTEX」社で開発した害虫駆除用の超小型ロボット。「第3のインターセプタードール」と呼ばれる人型ロボットで、ポニーテールにロングコート、マフラー姿の少女のような外見をしている。身長は12センチ、体重は900グラム。専用の武器である飛燕ナイフを使って、家庭にはびこるゴキブリや蚊などの害虫を駆除する。 また、ペストX専用のバイク「オボロ」は、移動する際の乗り物として使われる他、変形して「大鉄腕」という巨大な腕となり、背中のUSBポートに接続合体して武器として使うことができる。ホイホイさんを守り、コンバットさんを敵視するようにプログラムされており、「KINRYUの犬」と罵りながらコンバットさんを攻撃する仕様になっている。
油壷
ホイホイさんをはじめとしたインターセプタードールにハマっているオタクの青年。給料の大半をホイホイさんのカスタムパーツやコスチュームなどの関連商品に使っている。ホイホイさんのヘビーユーザーで、害虫駆除以外でも楽しもうとするあまり、ウィルス入りのプログラムをダウンロードしてしまったり、コンバットさんと同時に使用して壊してしまったりと、何かと失敗が多い。 いつも出羽きみ子の務める薬局でインターセプタードールの関連品を購入しており、次第にきみ子に想いを寄せるようになる。
出羽 きみ子
京都の薬局で働いている女性。もともと人形好きで、コスチュームを手作りすることもあった。ホイホイさんのユーザーだったが、大量の害虫と戦った後のホイホイさんの姿を見てトラウマになり、それ以降、ホイホイさんが大の苦手になった。のちに命令を聞くというコンバットさんを購入し、害虫と戦わないよう命令を出して使おうとするも、同じ轍を踏むことになる。 ちなみにこのコンバットさんは、自作のコスチュームを着せた状態で油壷に譲渡された。不死川睦美とは高校時代からの友達同士で、何かと振り回されることが多いが仲は良く、ともに人形の即売会に参加するため、ホイホイさんのコスチュームを大量に手作りした。
古屋敷
「マーズ製薬」で部長を務める大柄な男性。ホイホイさんを開発した人物であり、ホイホイさんに対する愛情は誰よりも深い。反面、コンバットさんと、それを開発したライバル会社「KINRYU」に対する憎悪の感情は激しい。そのため、ライバルを意識しすぎた商品展開を企画し、すべてが没にされてしまう。部下の矢崎に対して、何かとスパイ容疑をかけることが多く、その都度暴力沙汰を起こしてついには自宅謹慎処分を受けることとなった。 他にも、人形の即売会にホイホイさんのコスプレをして参加したりと問題行動が多く、のちに懲戒免職処分を受ける。その後、ホイホイさんを開発した彼を認める人物の力添えによりアメリカの製薬会社「XENTEX」に入社。ペストXを開発することになる。
矢崎
「マーズ製薬」に勤める男性。部長である古屋敷のもとで片腕として働いているが、古屋敷からは何かとライバル会社のスパイ容疑をかけられたりと風当たりが強く、苦労も多い。データを重視して企画を提案し、実績をあげていくが、退職した古屋敷の後任となった後、業績は次第に低迷の一途を辿ることになる。
不死川 睦美 (しなずがわ むつみ)
出羽きみ子の高校時代からの友達で、ホイホイさんをはじめとするインターセプタードールのマニアの女性。マイペースで飽きっぽく、世間知らずなところがあり、よく人を巻き込んでトラブルを起こす。基本的にそのしわ寄せはいつもきみ子が負うことが多い。自室はインターセプタードールに関する商品が大量に置かれており、その重さに耐えかねて床が抜けるという大惨事を起こす。
その他キーワード
インターセプタードール
害虫駆除用の超小型の人型ロボット。あらゆる駆除剤を克服した害虫に対抗すべく、製薬会社により開発・販売された。「マーズ製薬」からはホイホイさんが、「KINRYU」からはコンバットさんが、「XENTEX」からは、ペストXが発売されている。その可愛らしい外見から、本来の使用目的である害虫駆除以外でも人気に火が付き、子供からお年寄りまでさまざまな年齢層にファンが多くいる。