三つ目がとおる

三つ目がとおる

普段は幼稚園児なみの無邪気な少年、写楽保介は現代人よりもはるかに優秀であった古代人、三つ目族の生き残りであった。額に貼った絆創膏の下には第3の目があり、三つ目でいる間は三つ目族の力を発揮し、古代史の謎を次々に解いていくのだった。

正式名称
三つ目がとおる
ふりがな
みつめがとおる
作者
ジャンル
アクション
 
アドベンチャー
レーベル
手塚治虫文庫全集(講談社コミッククリエイト)
巻数
既刊7巻
関連商品
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概要・あらすじ

額に第3の目をもつ少年写楽保介は、はるか昔に滅んだ古代人、三つ目族の生き残りであった。絆創膏で額の目を隠している間は幼稚園児なみの無邪気な少年だが、絆創膏をはがしたとたん、三つ目族の能力を発揮する。彼は、ガールフレンドの和登サンとともに、古代遺跡に隠された秘密を暴き、古代史の謎を次々に解いていくのだった。

登場人物・キャラクター

写楽 保介 (しゃらく ほうすけ)

額に第3の目をもつ古代人、三つ目族の生き残り。IQは7~800という知能を持つが、三つ目を絆創膏で隠していると、三つ目族の能力も闘争心もなくなり、学力は小学校1年生程度、やることは幼稚園なみとなる。養父の犬持博士によれば、第3の目は実際は目ではなく、脳組織の一部が異常に伸びて皮膚組織にくいこんだものであり、昆虫の触角のような感覚器官の働きをする。 オーラの力で物体を引き寄せたり、敵を打ち倒したり、また「アブドル・ダムラル・オムニス・ノムニス・ベル・エス・ホリマク、われとともにきたり、われととともに滅ぶべし」という呪文で、三つ目族の遺物を操ることもできる。

和登 千代子 (わと ちよこ)

寺の住職の娘。自分のことを「ボク」といい、けんかでは男子に負けない。絆創膏をはがしたときの写楽保介に惹かれる一方、必要に迫られれば、色仕掛けも使って絆創膏をはり、写楽保介に絆創膏をはることができる数少ない人間として頼りにされる。寺では住職の父から、寺の修行のほか、武芸、茶道、花道など厳しくしつけられる。

犬持博士 (けんもちはかせ)

医者。額に第3の目を持つ謎の女性から肺炎に罹った写楽保介を預かるが、その女性は犬持博士の目の前で雷にうたれて死んでしまう。

須武田博士 (すぶたはかせ)

古代史を研究する学者。遺物の謎を解くためにしばしば写楽保介の助けを借りる。

ヒゲオヤジ

犬持博士に頼まれて、写楽保介を預かるラーメン屋、来来軒の店主。

ゴブリン男爵 (ごぶりんだんしゃく)

写楽保介の叔父。三つ目族の血を引くただ一つの貴族の家柄。ただし、第3の目は痕跡として額に残るのみである。先祖の財宝のありかを記した青銅球の謎を解くため写楽保介を誘拐する。

雲名警部 (うんめいけいぶ)

楽聖ベートーベンにそっくりな警部。捜査学の「学聖」と自称する。何かというと、ベートーベンの言葉や曲名をだして深刻ぶる。

ポキ

猿から人類へと進化する過程の、まだ発見されていない段階ミッシング・リング(きれた鎖)にあたる、猿と人類の間の種族。ポゴという女王に支配されている。長耳族の子孫、パンドラによって南の島で絶滅しかかっているのを発見された。彼らを保護し、火や道具を使うことを教えたパンドラのいうがままに人間を襲う。 女王のポゴは、優しくしてくれた写楽保介を好きになり、パンドラを裏切ることになった。

モア

『三つ目がとおる』に登場する鳥。羽は無く、おしりの袋からガスを噴射して飛ぶ巨大鳥。トルテカ人が金の輸送のために、金貨などを飲み込む習性を身につけさせた。親鳥からヒナを託された写楽保介が育てたものが最後の1羽だった。

集団・組織

三つ目族

『三つ目がとおる』に登場する種族。遙か昔に呪術と超自然力と魔法で高い文明を築いた種族。戦いを繰り返し、海や山を汚し自らの文明に毒されて滅んでしまった。

寿命院家 (じゅみょういんけ)

『三つ目がとおる』に登場する家系。鹿児島のすでに絶えてしまった家系であり、代々の当主は三つ目であった。その地下には隠し部屋があり、三つ目族の遺産が隠されていた。

場所

グリーブ

『三つ目がとおる』に登場する遺跡。オハイオ州に残されたアメリカ先住民の遺跡、マウンド(人工丘)のひとつで、ピラミッドの頂上が平になったような形状。三つ目族が作ったもので引力を操る装置がその内部にある。なにかの乗り物の発着場だったのではないかと写楽保介は想像する。

その他キーワード

天人鳥 (てんにんちょう)

『三つ目がとおる』に登場する遺物。三つ目族が財宝を隠したとされる場所を示す青銅球の中に入れられた鳥。三つ目族が発するオーラの力で動く。その鳴き声は財宝への扉を開くカギでもある。

ボルボック

『三つ目がとおる』に登場する植物。三つ目族によって進化させられた植物。知性を持ち、神経のような働きをする根とコブを地中に張り巡らし、すべての植物を支配し、枯らしたり繁茂させたりすることができ、三つ目族の食料を安定して生み出す。しかし、やがて三つ目族に反抗するようになり、植物と三つ目族の戦いはボルボックが大地震を起こし一つの大陸を海に沈めてようやく終わり、三つ目族はボルボックを恐れつつ、それなしでは生きられなくなっていた。 ボルボックは球根状で、その形はナマズに似ている。

アニメ

悪魔島のプリンス 三つ目がとおる

超能力を持つ種族三つ目族の末裔写楽保介は、その出自を隠されて、育ての親である犬持医師の元で暮らしていた。十四歳になった写楽保介は、謎の生物人面鳥に襲撃される。偶々人面鳥を目撃して、その謎を捜査している... 関連ページ:悪魔島のプリンス 三つ目がとおる

書誌情報

三つ目がとおる 7巻 講談社コミッククリエイト〈手塚治虫文庫全集〉

第1巻

(2010-02-10発行、 978-4063737356)

第2巻

(2010-02-10発行、 978-4063737363)

第3巻

(2010-02-10発行、 978-4063737370)

第4巻

(2010-03-12発行、 978-4063737387)

第5巻

(2010-03-12発行、 978-4063737394)

第6巻

(2010-04-09発行、 978-4063737400)

第7巻

(2010-04-09発行、 978-4063737417)

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