宇宙戦争

宇宙戦争

H・G・ウェルズの小説『宇宙戦争』のコミカライズ作品。火星人に襲われて滅亡していく地球の運命を、主人公である写真家の目を通して描く。古典SFの名作を分かりやすく、読みやすくコミカライズしており、緊迫感の伝わる内容となっている。「コミックビーム100」で2018 Oct.Vol.13から連載の作品。

正式名称
宇宙戦争
ふりがな
うちゅうせんそう
原作者
H・G・ウェルズ
漫画
ジャンル
異星人・宇宙人
 
パニック
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

西暦1901年、イギリスのメイベリーで、写真家の男性は隕石が落ちた現場を訪れていた。多くの見物人でにぎわう中、有識者のステントは、この隕石は火星から発射された円筒だと語る。円筒から異形の火星人が現れたことで、ステントたちは友好的に接しようと近づく。しかしその直後、円筒から熱線が発射され、ステントや見物人たちは次々と殺されてしまうのだった。写真家は命からがら逃げ出し、妻のクララに事件を報告する。妻の指摘で冷静になった写真家だったが、次の日、火星人が町にまで熱線を発射するのを見て避難を決意。写真家はケガをした牧師を助け、妻と共に妻の親戚がいるレザーヘッドへ疎開する。しかし、避難先にたどり着いた写真家はカメラを忘れたのに気づき、一旦、牧師と共に町に戻る。そこで写真家と牧師が目にしたのは、火星人に蹂躙されている町の有様だった。逃げ出した軍人のジョージに助けられた写真家と牧師は、レザーヘッドですら安全な場所ではないことを悟る。そして一行は必要なものをかき集め、さらに遠くへ避難することを決意する。

登場人物・キャラクター

写真家 (ふぉとぐらふぁー)

写真家の男性。イギリスのメイベリーに妻のクララと共に暮らしている。砂採取場に隕石が落ちたという噂を聞き、取材に訪れるが、そこで火星人の襲撃を目撃する。命からがら逃げ出したあと、クララに説得されて冷静となるが、軍が壊滅し、町の教会が襲われたのを見て、火星人の脅威を確信。妻を連れて逃げ出すが、商売道具のカメラを忘れたのに気づき、町に舞い戻る。火星人に蹂躙される町を見て、人類最後の日が訪れても、火星人との戦いをカメラで記録し続けることが自身の使命だと悟る。

牧師 (ぼくし)

教会で牧師を務める青年。イギリスのメイベリーの教会で、老年の牧師と共に民を導いていた。火星人の襲撃で不安に陥り、教会に詰め寄った民衆を落ち着かせようとしたが、教会の鐘を鳴らしたことで火星人に居場所を察知され、教会を熱線で撃ち抜かれる。老年の牧師は死亡するが、本人は写真家に助けられたことで一命を取り留める。ケガを負い、意識を失った状態で写真家にレザーヘッドに運ばれるが、牧師の使命から民衆を見捨てられずメイベリーに舞い戻る。

ジョージ

軍人の中年男性。臆病な性格で、軍の上司たちが火星人を楽観視している中、いち早くその異常性に気づく。偵察としてメイベリーの火星人の円筒に向かうが、目の前で同僚が死亡したあと、火星人が音に反応するのに気づき、死んだフリをしてやり過ごしていた。その後、逃げ出したが、運悪く軍の後発隊に拾われ再び火星人と対峙することになる。軍が壊滅し、町が滅びていく中を生き残り、写真家たちと合流する。

クララ

写真家の妻。聡明な女性で、火星人に怯える夫を、理路整然とした説明で落ち着かせる。しかし火星人は予想以上に強大な力を持つことを翌日夫から告げられ、彼と共に親戚のいるレザーヘッドへ避難する。

その他キーワード

火星人 (かせいじん)

地球外生命体。有識者のステントによると、火星から連続的に「円筒(シリンダー)」を発射し、地球に来訪したとされる。その姿は二足歩行する軟体動物ともいうべき醜悪な姿だが、知性を持ち、人類より進んだ文明を築いている。目的は不明だが数々の超兵器をあやつり、手当たり次第に人類を虐殺していく。索敵は聴覚に頼っているらしく、音の鳴った方向を攻撃する。

三脚台 (とらいぽっど)

火星人のあやつる兵器。火星人が乗って来た円筒が変形して現れた。巨大なカメラの三脚のような形をしており、3本の脚で移動し、脚で踏み潰したり、頭頂部の部分から無数の触手を生やしたりして敵を攻撃する。また円筒と同じく熱線を放つことも可能となっている。本体は非常に頑強で、軍の大砲の一斉射撃を食らっても無傷なほど。火星から続々と三脚台が送り込まれている。

クレジット

原作

H・G・ウェルズ

脚本

SHARE
EC
Amazon
logo