概要・あらすじ
天涯孤独のプロボクサーの葛城レオは、ボクシングの才能を持ちながらも生きる意味を見いだせずに日々を過ごしていた。ある日、レオは試合後の検査で脳に腫瘍があると診断され、自暴自棄になってしまう。そんな中、街中で怪しい男から逃げ出していた少女ユリと出会い、とっさに彼女を助けてしまう。父親の借金の肩代わりとしてヤクザに売られ、売春をさせられていたユリは、麻薬による幻覚症状で客の男を父親とカンちがいし、逃げ出していたのだった。レオはそんなユリを連れてどこかへ逃げ出そうとする。一方その頃、ヤクザや悪徳警官、中国マフィアたちを中心に巨大な抗争が始まっており、レオとユリもその抗争に巻き込まれていくのだった。
登場人物・キャラクター
葛城 レオ (かつらぎ れお)
プロボクサーの青年。両親はなく、養護学校で育った天涯孤独の出身。ボクシングにおいては豊かな才能を持ちながらも、自分が生きる意味を見つけられずに過ごしている。ある日の試合後、検査で脳に腫瘍が見つかる。ショックで自暴自棄になっていたところで、怪しい男から逃げ出していた少女ユリと出会い、とっさに彼女を追っていた男、大伴尚人を殴り倒してしまう。
ユリ
父親の作った借金の肩代わりとしてヤクザに売り飛ばされてしまった少女。以降、ヤスのアパートに監禁されて麻薬中毒にさせられ、売春をさせられている。源氏名は「モニカ」。幼い頃から父親に性的な虐待を受けており、麻薬の副作用で父親の幻覚を見るようになってしまう。ある日、客の男を自分の父親とカンちがいし、逃げ出したところで葛城レオと出会う。加瀬たちによって、麻薬を奪って逃亡した罪を着せられつつある。
加瀬 (かせ)
蓮葉栄組に所属する若いヤクザ。組に武闘派の若頭が復帰したことで、敵対する中国マフィアとの抗争が激化することに危機感を抱いている。組で扱っている薬を横流しして身を隠し、中国マフィアと組が抗争で共倒れするのを待とうとしている。悪徳警官の大伴尚人と共謀し、麻薬を管理している組員のヤスを襲うが、抵抗されたはずみにヤスを殺害ししてしまう。
大伴 尚人 (おおとも なおと)
刑事の中年男性。警察で押収した麻薬を横流しし、利益を得ている悪徳警官。加瀬から組の麻薬を奪う計画を持ちかけられ、自分のルートで麻薬をさばこうとしている。麻薬を管理していた組員のヤスを一人にするため、彼が預かっていたユリの客になるが、ユリに逃げ出されてしまう。
ヤス
蓮葉栄組に所属する下っ端のヤクザ。自分のアパートでユリを監禁して売春させている。同時に、組に入ってくる麻薬を管理し、小分けする仕事をしている。加瀬から襲われて麻薬を奪われそうになり、抵抗した結果、加瀬によって射殺されてしまう。
ジュリ
ヤスの情婦で、ヤスに対して異常な愛情を抱いている。ヤスといっしょにユリを監禁し、売春の送り迎えなどを手伝っていた。ケンカの腕が立ち、ヤスと彼女を引き離すために現れた加瀬たちの仲間に連れ去られそうになるが、返り討ちにしてしまう。その後、加瀬によってヤスが殺害されたことを知り、加瀬への復讐を誓う。
クレジット
- 原案
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中村 雅
- 脚本
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中村 雅