概要・あらすじ
弟に会うために、ガンマ団から秘石を盗み出し、組織を後にした青年シンタローは、乗っていた船を追っ手に破壊されてしまう。運良く島に流れ着いたシンタローだが、気づいた時には秘石を収めたカバンを、島唯一の人間である少年、パプワに奪われていた。パプワから秘石を取り返すべく、シンタローはパプワ島でパプワとの生活を開始する。
シンタローは秘石を取り戻そうと現れるガンマ団からの刺客と戦いながら、パプワ島で、人語を解する不思議な生物やパプワとの交流を深めて行く。
登場人物・キャラクター
パプワ
『南国少年パプワくん』の主人公のひとり。小柄な少年で、普段はヤシの葉を腰に巻いているだけの恰好をしている。パプワ島に住む唯一の人間。飼い犬チャッピーは彼の1番の友達である。赤ん坊の頃、チャッピーと共にパプワ島に流れ着き、ふくろうのカムイじいちゃに拾われ、育てられた。武道等は習っていないようだが、世界最強の殺し屋軍団であるガンマ団ナンバーワンと言われたシンタローを軽くあしらい、岩を砕くほどの力の持ち主。 友達思いで、島の仲間たちを大事にしている。秘石眼と呼ばれる力を秘めた眼をしている。弱点は漢字が書けないこと。
シンタロー
24歳の青年。ガンマ団のナンバーワンと言われた殺し屋だったが、弟に会うため、ガンマ団から秘石を盗み出し、組織を抜け出す。このとき、追っ手によって船を沈められてしまい、パプワ島に漂着。パプワと知り合う。必殺技は眼魔砲。料理上手。弟のコタローを溺愛しており、ブラザーコンプレックスと言われるほど。 父はガンマ団総帥であるマジックで、自身はマジックに溺愛されている。サービスというおじがいる。金が絡むと強い。
チャッピー
『南国少年パプワくん』に登場するキャラクター。パプワの1番の友達である犬。体毛は茶色く、丸い体に丸い眼をしている。犬種は不明。性格は従順で、特にパプワの命令には絶対服従。パプワ島に住む生き物は通常、人間と会話が可能だが、チャッピーはしゃべることができない普通の犬である。首輪にシンタローから奪った秘石をつけている。
東北ミヤギ (とうほくみやぎ)
宮城県出身の男性。「~だべ」という東北弁風のしゃべり方をする。ガンマ団の一員で、シンタローが持ち出した秘石を取り返すべくパプワ島に派遣された第1の刺客。必殺技は生き字引の筆で、相手を書いた文字のものに変えてしまうことができるが、漢字で書かないと効果がない。 忍者トットリとは、お互い親友と認めるほど仲が良い。
忍者トットリ (にんじゃとっとり)
鳥取県出身の男性。鳥取弁風のしゃべり方をする。ガンマ団の一員で、シンタローが持ち出した秘石を取り返すべくパプワ島に派遣された第2の刺客。必殺技は天変地異ゲタ占いの術で、天気占いの要領で下駄を飛ばし、その下駄が表している天気を能天気雲に実行させるというもの。 東北ミヤギとはお互い親友と認めるほど仲が良い。
アラシヤマ
京都府出身の男性。京都弁風のしゃべり方をする。ガンマ団の一員で、シンタローが持ち出した秘石を取り返すべくパプワ島に派遣された第4の刺客。感情的に熱くなると炎を発する特異体質の持ち主で、この体質を生かした平等院鳳凰堂極楽鳥の舞という必殺技を持つ。 友達がいないため、友達として扱ってくれているような言葉に弱い。師匠はマーカー。
武者のコージくん (むしゃのこーじくん)
広島県出身の男性。広島弁風のしゃべり方をする。ガンマ団の一員で、シンタローが持ち出した秘石を取り返すべくパプワ島に派遣された第5の刺客。相棒は世界錦鯉協会「金の鯉賞」受賞、推定価格3億円の錦鯉、キヌガサくん。必殺技がない。後に、パプワ島でキャットフィッシュのナマヅメハーガスくんという新しい相棒を見つける。
グンマ
群馬県出身の男性。シンタローのイトコ。ガンマ団の団員であり、組織一の頭脳を誇る。必殺技は電脳兵器攻撃(サイバーウエポンこうげき)で、自身が発明したロボットで攻撃を行う。細かな恨みが積み重なり、シンタローに復讐しようとしている。恨み言はすべて日記に書く。 ドクター高松に育てられ、溺愛されている。
ドクター高松 (どくたーたかまつ)
香川県出身、43歳の男性。グンマの成長と科学の進歩に命をかけるマッドサイエンティスト。必殺技は生物兵器攻撃(バイオ・ウェポンこうげき)で、ツタ状になり人を絡めとるバイオハマナスやはじける実で攻撃するバイオホウセンカなどがある。
くり子 (くりこ)
北欧から来たサンタクロースの娘。ペットの巨大アザラシのツトムが暑さで弱ってしまったため、しばらく休ませてくれるようパプワにお願いしたことから、シンタローやパプワと知り合う。パプワに一目惚れし、帰宅する事を嫌がったが、「156センチになったら嫁にしてやる」とのパプワの言葉を信じて花嫁修業中。 以降、時折パプワ島に現れる。
マジック
ガンマ団の総帥で、シンタローとコタローの父。赤と青、その双方を手に入れた者は覇王として君臨する力を手に入れる事ができるというふたつの秘石のうち、青い秘石の伝承者。両眼に秘石眼を持つ。シンタローを溺愛しているが、もうひとりの息子であるコタローは遠ざけ、軟禁状態にしている。 動物が好き。ルーザー、および双子のサービス、ハーレムという三人の弟がいる長兄。
サービス
シンタローのおじ。43歳。ガンマ団総帥、マジックとルーザーの弟。ハーレムという双子の弟がいる。団体生活が嫌いなため、ガンマ団には所属していないが、高い戦闘能力を持っており、シンタローが17歳の頃、半年間共に戦闘特訓をした、師匠とも言える人物。 右目が秘石眼だったが、初めてその力をつかったさい、コントロールができず友人を殺してしまったため、その場で自らえぐり出した。
コタロー
6歳の少年。マジックの息子であり、シンタローの年の離れた弟。両眼共に秘石眼を持つため、マジックの指示により軟禁状態にある。善悪の感情がないため、意に沿わない場合、躊躇なく人を殺す。
イトウくん
『南国少年パプワくん』に登場するキャラクター。心は女、体は雌雄同体のニューハーフの大カタツムリ。シンタローのことが好きでアタックをするが、冷たくあしらわれることが多い。シンタローからは生物(なまもの)と呼ばれる事がある。
タンノくん
『南国少年パプワくん』に登場するキャラクター。魚の腹部に足がついたような姿をした鯛魚人族(たいぎょじんぞく)の男性だが、生まれたとき、あまりにも足がキレイだったため、娘として育てられ、自身も女性という意識。シンタローのことが好きでアタックをするが、冷たくあしらわれる事が多い。シンタローからは生物(なまもの)と呼ばれることがある。
集団・組織
ガンマ団 (がんまだん)
『南国少年パプワくん』に登場する組織。世界最強の殺し屋軍団。シンタローの父、マジックが総帥を勤める。世界征服を目論んでいる。
その他キーワード
秘石 (ひせき)
『南国少年パプワくん』に登場する宝石。拳大の大きさで、青と赤のふたつの石があり、その双方に後継者がいる。赤と青、双方を手に入れた者は覇王として君臨する力を手に入れる事ができると言われる。
秘石眼 (ひせきがん)
『南国少年パプワくん』に登場する設定。人を殺すなど、強い力を持つ眼。作中ではガンマ団総帥マジックの一族、およびパプワが持つとされる。片目のみ現れる場合もある。両眼に秘石眼を持つ者でそれをコントロール可能なのはマジックのみとも言われる。
続編
PAPUWA (ぱぷわ)
柴田亜美の代表作である「南国少年パプワくん」の続編に当たる作品。パプワ島に住む少年、パプワと、愛犬チャッピーらによる、面白おかしい日常を描写したギャグ漫画。 関連ページ:PAPUWA
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自由人HERO (ふりーまんひーろー)
柴田亜美の代表作の一つ。柴田亜美の代表作『南国少年パプワくん』から数百年後の人間界や、鳥人界など七つの国で構成されている、未来の地球を舞台にしている。人間界の英雄(ナンバーワン)であるシンタローの息子... 関連ページ:自由人HERO