吉原華の乱

吉原華の乱

吉原を舞台に展開される、義母と娘の陰惨な争いの物語。現存する童話や民話を下敷きにして各ストーリーが構成されているのが特徴。吉原を舞台にしていることもあり、さまざまな男女の営みが描かれている。

正式名称
吉原華の乱
ふりがな
よしわらはなのらん
作者
ジャンル
時代劇
 
悲恋
 
その他歴史・時代
 
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概要・あらすじ

屋敷住まいだった17歳の華子を襲った災難は父と元女郎との再婚だった。父の死後、莫大な借金があることを理由に、華子は義母であるに吉原に売られることになる。吉原でのつらい日々に身も心もズタズタに傷つけられ、自殺を試みようとする華子だったが、すんでのところで吉蔵に救われる。そして華子は吉蔵のもとで改めて吉原一の花魁となるべく、新たな日々へと邁進するのだった。

登場人物・キャラクター

華子 (はなこ)

17歳。お嬢様ながら、父親の再婚者である清の策略で吉原の「萬年楼」に売られ、ひどい仕打ちの数々を受ける。だが吉蔵が華子を買い受けたことで状況は一変。彼に恩を感じた華子は、吉蔵の廓である「百華楼」で吉原一の花魁になることを心に決める。深窓の令嬢ではあったが、吉原に売られたことで強く優しい女に変化していく。

(きよ)

華子の義母。華子に廓出身だとバカにされたことから、つらく当たるようになる。美人だが陰湿で淫乱、また狡猾でしたたかさを持つ。しかし、清がそんな女性になったことには、とある悲しい過去が影響している。

吉蔵 (きちぞう)

若い女衒。萬年楼の女郎の策略で行われた華子の初見世のことを知り、華子を萬年楼から買い受けて小さな廓を開く。華子を吉原で一番の花魁にするために時に厳しく、時に深い愛情を持って接する。

湯浅 正吾 (ゆあさ しょうご)

華子の父親の知り合いの弁護士。華子の結婚相手だったが、義母の清に誘われるままに悪事を働いた結果、華子の父の死後に清と結ばれる。華子のことを忘れることができず、吉原に華子を買いに来る。ややお坊ちゃん気質である。

竜太 (りゅうた)

華子よりも年下の少年。姉は元花魁のユキ。吉蔵に復讐するために百華楼に来るが、ユキに関する真実を知り、吉蔵に誘われて百華楼で働くことになる。華子を介して女性を知ることになる。

(きく)

萬年楼の若い女郎。華子が自分の客に褒められたことに腹を立て、吉原ではご法度になっていることを承知で華子の初見世でとんでもないことを言い出す。この出来事が、華子を自殺に追い込むほど身も心も傷つける。

雪彦 (ゆきひこ)

若い長髪の下駄屋で華子の初めての常連客。母親に折檻を受けたことで、ある部位に強い執着を持ち、華子に美しい下駄を贈る。華子を自宅に連れて帰り自分だけのものにしようとする。

鷹藤 (たかとう)

華子に吉原がどういう場所なのか、男がなにを求めているのかなど吉原の神髄を伝授する老人。華子の義母の清とも関係が深い人物で、吉原では「ご老人」と呼ばれ、周囲から一目置かれている。

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