概要・あらすじ
料理学校を首席で卒業した伊橋悟。料理学校の紹介で料亭藤村に就職することになるが、包丁すら握らせてもらえない状況に嫌気がさし、仕事に真面目に取り組まないでいた。だが、同い年の先輩谷沢誠に剥き物勝負で負け、花板である熊野信吉に自信の未熟さを思い知らされ、心を入れ替え修行に励むようになる。以後、徐々に板前・料理人として、そして人としても大きく成長していく。
登場人物・キャラクター
伊橋 悟 (いはし さとる)
料亭藤村に勤める青年。性格はお調子者で、頭に血が上りやすい。真面目に修行を始めてからは決めた事をやり遂げる意志の強さも見せる。実家を家出当然で飛び出してきた為、両親との交わりは皆無。兄が一人おり、時々会ったりしている。特定の彼女はおらず独り身。
谷沢 誠 (やざわ まこと)
料亭藤村に勤める青年。容姿は素朴で性格は内気で無口。極度の緊張症でもある。中学卒業と同時に和食の世界に飛び込んだ。不器用で要領が悪い面が多々あるが、人一倍の努力で追い回しから立板にまで上り詰める。
熊野 信吉 (くまの しんきち)
料亭藤村の花板を勤める中年男性。がっちりした体格をしており、普段は温厚な性格。しかし、料理に関することには厳しく、鉄拳制裁も辞さない。浅草生まれの浅草育ちで、妻と娘の三人暮らし。時々オヤジギャグを発することもある。板場に立つ時は必ず白い手拭いを首からぶら下げている。
吉川 広海 (よしかわ こうかい)
料亭藤村で油場を勤める老人。元は京都で僧侶をしていたが、芸者遊び等ばかりをしていたため寺を追い出される。その後丹波のお寺に行くも、そこからも逃げ出してしまう。その後の経歴は謎だが、料亭藤村にやってきて、「ボウズしてました」と正直に話し、そのまま勤めることとなる。
坂巻 勝男 (さかまき まさお)
料亭藤村で元立板を勤めていた横川の代わりとして入ってきた男性。仕事に真面目で、弟子には包丁の峰で叩くほど厳しいが、仕事以外では良き兄貴分として慕われていた。喧嘩や金遣いの荒さから離婚した経験もあるが、料亭藤村で元妻ゆきと再会し、復縁。京都の料亭花家の花板へと出世していく。
横川 (よこかわ)
料亭藤村で立板を勤めるほどの腕前だったが、博打好きが嵩じ借金をしてしまう。これを打開するため、詐欺紛いのことを画策するが、この手口を熊野に見抜かれ、料亭藤村をさることとなる。
栗原 (くりはら)
料亭藤村で煮方を勤めていたが、出世したことにより、白井というお店で立板をすることになる。大ホテルの令嬢と結婚まで秒読みとなるが、楽をすることを良しとせず、板前として生きることを決意する。
黒田 (くろだ)
料亭藤村で追い回しを勤める。あてもなく田舎から上京し、警察に職務質問されているところを伊橋が強引に連れてきた。体が大きく、空手と柔道の経験もあって腕っぷしはかなり強い。焼方まで進み、後に花家の煮方となる。
渡辺 (わたなべ)
料亭藤村の追い回し。元は激安ショップで働いていたが、店が潰れたことにより料亭藤村で面接を受けた。料理は全くの未経験。伊橋のことを特に慕っている。
三遊亭 円鶴 (さんゆうてい えんかく)
料亭藤村の常連客。有名な落語家で大真打。業種は異なるが、熊野を切磋琢磨する相手としてみている。穏やかな性格だが、困った客には容赦なく怒鳴りつける。
村野社長 (むらのしゃちょう)
料亭藤村の常連客。中小企業を経営していることから、伊橋達からは社長と呼ばれ慕われている。三遊亭円鶴と並んで座ることが多く、円鶴同様、困った客には怒鳴る。
三遊亭 小つる (さんゆうてい こつる)
三遊亭円鶴の女弟子。伊橋と一緒にいることが多いが、特に彼女というわけではない。ただ、伊橋とは切磋琢磨して成長していきたいと思っている。
女将さん (おかみさん)
料亭藤村の経営を担っており、板場の人たちの良き理解者でもある。
場所
藤村 (ふじむら)
新宿にある和食料亭。花板である熊野の腕に惚れこんだ常連客が多数訪れる。板前だけでなく、仲居のプロ意識も高い。普通の食材から高級なものまで、扱う料理の幅も広い一流料亭。
登美幸 (とみゆき)
京都にある料亭で、伊橋は住み込みで修行することになる。厳しい女将さんが経営者で、伊橋も彼女に悩まされることになる。
クレジット
- 原作
-
あべ 善太
関連
味いちもんめ~にっぽん食紀行~ (あじいちもんめ にっぽんしょくきこう)
東京、京都など日本料理の老舗で修業を積み、神楽坂の料理店「楽庵」の雇われ店長となった板前・伊橋悟。更に日本料理を極めるため、全国行脚に出ることになった彼が、各地をまわって様々な食材に触れる姿を描く。原... 関連ページ:味いちもんめ~にっぽん食紀行~
味いちもんめ 継ぎ味 (あじいちもんめ つぎあじ)
1986年から連載を開始し、テレビドラマでも人気を博した『味いちもんめ』シリーズの新章。全国での修業後、銀座「紀乃家」で働いていた料理人の伊橋悟は、古巣「藤村」の親父さんが倒れたことをきっかけに、再び... 関連ページ:味いちもんめ 継ぎ味
書誌情報
味いちもんめ 全33巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(1986-05-30発行、 978-4091811110)
第2巻
(1986-09-30発行、 978-4091811127)
第3巻
(1987-08-29発行、 978-4091811134)
第4巻
(1988-03-30発行、 978-4091811141)
第5巻
(1988-09-30発行、 978-4091811158)
第6巻
(1988-11-30発行、 978-4091811165)
第7巻
(1989-04-28発行、 978-4091811172)
第8巻
(1989-09-30発行、 978-4091811189)
第9巻
(1990-03-30発行、 978-4091811196)
第10巻
(1990-08-30発行、 978-4091811202)
第11巻
(1991-01-30発行、 978-4091824318)
第12巻
(1991-07-30発行、 978-4091824325)
第13巻
(1991-12-17発行、 978-4091824332)
第14巻
(1992-06-30発行、 978-4091824349)
第15巻
(1993-02-27発行、 978-4091824356)
第16巻
(1993-08-30発行、 978-4091824363)
第17巻
(1993-12-20発行、 978-4091824370)
第18巻
(1994-04-28発行、 978-4091824387)
第19巻
(1994-11-30発行、 978-4091824394)
第20巻
(1995-06-30発行、 978-4091824400)
第21巻
(1995-12-19発行、 978-4091840516)
第22巻
(1996-05-30発行、 978-4091840523)
第23巻
(1996-10-30発行、 978-4091840530)
第24巻
(1996-12-19発行、 978-4091840547)
第25巻
(1997-04-02発行、 978-4091840554)
第26巻
(1997-06-30発行、 978-4091840561)
第27巻
(1997-08-30発行、 978-4091840578)
第28巻
(1997-12-19発行、 978-4091840585)
第29巻
(1998-04-30発行、 978-4091840592)
第30巻
(1998-08-29発行、 978-4091840608)
第31巻
(1998-11-30発行、 978-4091852014)
第32巻
(1999-04-27発行、 978-4091852021)
第33巻
(1999-09-30発行、 978-4091852038)
味いちもんめ 22巻 小学館〈小学館文庫〉
第1巻
(2004-08-10発行、 978-4091928214)
第2巻
(2004-08-10発行、 978-4091928221)
第3巻
(2004-09-15発行、 978-4091928238)
第4巻
(2004-09-15発行、 978-4091928245)
第5巻
(2004-10-15発行、 978-4091928252)
第6巻
(2004-10-15発行、 978-4091928269)
第7巻
(2004-11-13発行、 978-4091928276)
第8巻
(2004-11-13発行、 978-4091928283)
第9巻
(2004-12-15発行、 978-4091928290)
第10巻
(2004-12-15発行、 978-4091928306)
第11巻
(2005-01-15発行、 978-4091928412)
第12巻
(2005-01-15発行、 978-4091928429)
第13巻
(2005-02-15発行、 978-4091928436)
第14巻
(2005-02-15発行、 978-4091928443)
第15巻
(2005-03-15発行、 978-4091928450)
第16巻
(2005-03-15発行、 978-4091928467)
第17巻
(2005-04-15発行、 978-4091928474)
第18巻
(2005-04-15発行、 978-4091928481)
第19巻
(2005-05-14発行、 978-4091928498)
第20巻
(2005-05-14発行、 978-4091928504)
第21巻
(2005-06-15発行、 978-4091928610)
第22巻
(2005-06-15発行、 978-4091928627)