概要・あらすじ
東京の「藤村」「桜花楼」「SAKURA」「割烹 飯塚」、京都の「さんたか」など数々の名店での修業を経て、神楽坂の料理店「楽庵」の雇われ店長となった板前・伊橋悟。しかし彼はそこで満足することなく、日本の食文化をさらに極めるべく、料理評論家の山賀や、「楽庵」の社長拝島の薦めもあり全国行脚の旅に出ることになる。
手始めに出かけたのは、「SAKURA」時代の後輩・早瀬の実家「雪月樓」のある石川県金沢市。人手が足りない雪月樓で追い回しとして調理場を手伝いながら、当地の食に触れていく。
登場人物・キャラクター
伊橋 悟 (いはし さとる)
日本料理の板前。神楽坂の料理店「楽庵」の雇われ店長。東京の「藤村」「桜花楼」「SAKURA」「割烹 飯塚」、京都の「さんたか」など、様々な名店で修業した腕は評価が高い。また、その料理にかける情熱や前向きさから多くの人に慕われている。料理評論家の山賀や、「楽庵」の社長拝島の薦めによって、日本各地の食材に触れるため各地を回ることとなった。 人手が足りないため“助”として呼ばれた石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」では、調理場の雑用係である追い回しを務める。
小百合 (さゆり)
石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」の大女将を務める初老の女性。伊橋悟が「SAKURA」に務めていたときの後輩・早瀬の祖母。気丈だが、細やかな気遣いのできる人物。表立っては言わないが、孫の早瀬辰之助の心配をしている。
市田 (いちだ)
石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」の総料理長を務める初老の男性。“助”として板場の手伝いをするために訪れた伊橋悟の面倒を見る。大女将小百合の孫である早瀬辰之助を可愛がっていた模様で、伊橋悟から成長を聞き安堵する。
真咲 (まさき)
石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」の仲居頭を務める初老の女性。金沢に着いたばかりの伊橋悟と偶然出会い、金沢市の観光案内をした。大女将小百合の孫である早瀬辰之助を可愛がっていた模様で、伊橋悟から成長を聞き安堵する。
小茂根 (こもね)
石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」の板場で三番を務める青年。煮方を担当している。能登地方の出身で、強い郷土愛の持ち主。やや突っ張った印象を人に与える言動だが、後輩の稲峰や周囲の人々のことを気にかけている。伊橋悟を地元・能登の名所めぐりへ連れて行く。
稲峰 (いなみね)
石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」の板場で追い回しをしている青年。4人ほどいた後輩が次々に辞めてしまったため、勤めて3年目であるにも関わらず、雑用に追われている。やや内向的な性格。同じく追い回しとして入った伊橋悟と良くつるみ、伊橋悟から料理を教えてもらうことも。
河西 (かさい)
石川県金沢市出身の男性。金沢の寿司居酒屋の常連客。地元愛が強く、旬の食材に強いこだわりを持っている。隣の席に座った伊橋悟と稲峰に食材の薀蓄を語る。
酒田 (さかた)
石川県金沢市の老舗料理店「雪月樓」の板場で二番を務める男性。料理好きな伊橋悟を気に入り、“助”ではなく、本格的に働いてくれればと願う。
秋津 (あきつ)
神楽坂の料理店「楽庵」に勤める青年。伊橋悟が旅に出ている間、代わりに店長を務めている。今まで関わってきた店舗がつぶれてしまった経験から、自分に自信が無い。
啓介 (けいすけ)
神楽坂の料理店「楽庵」に勤める青年。口がやや悪く、店長代理を務める秋津にタメ口を使っては稲月に怒られている。
稲月
神楽坂の料理店「楽庵」に勤める女性。新潟出身。店長・伊橋悟不在で、ぎくしゃくしている店の雰囲気を不安に思っている。
青田 (あおた)
神楽坂の料理店「楽庵」に勤める青年。元は「桜花楼」に勤めていた。店の中では年少だが、意志が強い。自信を失くしている秋津にはっぱをかける。
轟 (とどろき)
僧侶の青年。伊橋悟とは彼が京都で修業していたときからの知り合い。ナンパな性格の、いわゆる生臭坊主。永平寺で再会し、伊橋悟を京都へ連れて行く。
天野 祥子 (あまの しょうこ)
福井県にある天野調理専門学校の理事長を務める初老の女性。「雪月樓」の見習いにする学生を探しに来た伊橋悟と轟に、福井の名産品を使った精進料理のコースを振舞う。
クレジット
- 原案
-
あべ 善太
- シナリオ
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福田 幸江
ベース
味いちもんめ (あじいちもんめ)
和食の世界に飛び込んだ、主人公の青年伊橋悟が、料亭で修行を重ねながら、板前、人間として成長していく姿を時事ネタを交えながら描いた料理・グルメ漫画。原作あべ善太。第44回小学館漫画賞青年一般向け部門受賞... 関連ページ:味いちもんめ
関連
味いちもんめ 継ぎ味 (あじいちもんめ つぎあじ)
1986年から連載を開始し、テレビドラマでも人気を博した『味いちもんめ』シリーズの新章。全国での修業後、銀座「紀乃家」で働いていた料理人の伊橋悟は、古巣「藤村」の親父さんが倒れたことをきっかけに、再び... 関連ページ:味いちもんめ 継ぎ味
書誌情報
味いちもんめ にっぽん食紀行 6巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2013-10-30発行、 978-4091855961)
第3巻
(2014-10-30発行、 978-4091865304)
第4巻
(2015-05-29発行、 978-4091870292)
第5巻
(2015-12-28発行、 978-4091873699)
第6巻
(2016-05-30発行、 978-4091876171)