啄木鳥探偵處

啄木鳥探偵處

明治後期の東京府。金欠の歌人である石川啄木と、啄木の才能を信じて世話を焼く中学校教師の金田一京助のコンビが、殺人事件の謎を解く。伊井圭による同名小説のコミカライズ。また、同小説は、テレビアニメになり、2020年4月から6月にかけて放映された。講談社「ヤングマガジン3rd」2020年Vol.7から2021年Vol.5まで連載した後、「月刊ヤングマガジン」に移籍。2021年Vol.6より連載を開始した作品。

正式名称
啄木鳥探偵處
ふりがな
きつつきたんていどころ
原作者
伊井 圭
漫画
ジャンル
探偵
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概要・あらすじ

明治後期の東京府浅草。展望塔である十二階(浅草凌雲閣)で幽霊騒動が起こる。夜になると、窓のところに女の幽霊が現れるというのだ。同じ頃、東京府本郷区。中学校教師の金田一京助のもとに、同じ下宿に住む石川啄木が、警察に捕まったという知らせが入る。啄木は金田一の後輩で、友人でもある。啄木は売れない歌人だが、金田一は彼の才能を信じ、何かと世話を焼いているのだ。金田一が警察に着くと、啄木といっしょに、同郷の新聞記者の野村胡堂がいた。とうとう新聞沙汰になる事件を起こしてしまったのかと嘆く金田一だったが、野村は別件でたまたまその場に居合わせただけだった。啄木は、十二階のとなりの国技座(浅草国技館)に、無断で忍び込んだために捕まったのだという。幸い啄木は、厳重注意ののちに解放された。金田一が、下宿代の支払いが明日にせまっていることを伝えると、啄木は「大丈夫」と笑顔で返した。今話題になっている、十二階の幽霊騒動の真相をまとめて、どこかに売り込む計画があるというのだ。それを聞いた野村は、「無名の無職が売り込んでも門前払いか、買い叩かれる」という理由で、自分のところに、きっちり真相をまとめた原稿を持ってくるように勧めた。こうして啄木と、彼を心配する金田一は、本格的に十二階の幽霊の謎を追うことになった。

登場人物・キャラクター

石川 啄木 (いしかわ たくぼく)

岩手県出身の無職の歌人。同郷の先輩、金田一京助に保証人になってもらい、東京府本郷区の下宿に住んでいる。金と女にだらしないところがある。「歌は金にならない」と言い、浅草十二階の幽霊騒動を取材し、記事にまとめて新聞社に売り込む計画を立てる。幽霊騒動を追いかけている途中、殺人事件に遭遇。事件解決に乗り出すことになる。同名の実在人物がモデル。

金田一 京助 (きんだいち きょうすけ)

丸メガネが特徴のまじめな青年。帝大言語学科を卒業し、中学校の教師として働いている。岩手県出身で、石川啄木の中学時代の先輩。啄木の才能を信じ、彼が創作に専念できるよう、何かと世話を焼く。浅草十二階の幽霊騒動を取材するという啄木と行動を共にし、殺人事件に遭遇。事件解決に乗り出すことになる。同名の実在人物がモデル。

野村 胡堂 (のむら こどう)

岩手県出身の報知新聞の記者。金田一京助の中学時代の同級生で、石川啄木にとっては先輩にあたる。面倒見のよい兄貴肌で、浅草十二階の幽霊騒動の記事をどこかに売りつけるという啄木を心配し、自分のところに持ってくるように進言する。同名の実在人物がモデル。

クレジット

原作

伊井 圭

キャラクター原案

佐木 都

監修

東北新社

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