概要・あらすじ
鷹宮柚子は、5年前、小学校4年生の時に両親を亡くした。それ以来、7歳年上の姉と暮らしていたが、その姉も1ヵ月前に交通事故で他界。現在高校1年生の柚子は、姉の忘れ形見である2歳の鷹宮翔と2人で暮らしている。成績が思うように伸びなかったり、姉を亡くす原因となった車に乗ることができないといった問題にぶつかりながらも、柚子は周囲の手助けや翔の笑顔に救われながら、前向きに人生を歩いていく。
登場人物・キャラクター
鷹宮 柚子 (たかみや ゆず)
15歳の女子高生。5年前に両親を、1ヵ月前に姉を相次いで亡くしている。現在は姉の忘れ形見である甥・鷹宮翔と2人暮らし。元気いっぱいで前向きだが、時には周囲からの圧力や将来の不安に押し潰されそうになることも。成績優秀で、将来の夢は弁護士。
鷹宮 翔 (たかみや しょう)
春日保育園に通う2歳の男児。おむつはまだ取れていない。1ヵ月前に母親の鷹宮椿を交通事故で亡くしている。父親は不明。天真爛漫で、叔母であり唯一の家族である鷹宮柚子を心から慕っている。ショベルカーとクッキーが好き。
草野 誠太 (くさの せいた)
鷹宮柚子のクラスメイト。アパートの大家一家の長男。柚子に恋心を抱いており、アピールを繰り返すが本気にされていない。学校の成績は良くないが、柚子を支えようと奮闘する。得意料理は、レトルトルーベースの「俺特製カレー」。
鷹宮 椿 (たかみや つばき)
鷹宮柚子の姉。5年前、高校2年生の時に両親を亡くし、女手ひとつで柚子を育ててきた。アルバイトをしながら童話作家として生計を立てていたが、ある時、突然柚子に妊娠を告げ、鷹宮翔を出産。その後、父親の名を告げぬまま、1ヵ月前に交通事故で他界した。
おばちゃん
草野誠太の母親。鷹宮柚子が現在暮らすアパートの大家。未婚の母親となり、住んでいたアパートを追いだされた鷹宮椿と、柚子、鷹宮翔を受け入れてくれた恩人。椿亡き後、柚子と翔だけで暮らすことに難色を示した役場の福祉課員に対しても、このまま生活を続けられるよう進言する。
高遠 佑 (たかとお たすく)
鷹宮椿の担当編集者。彼女をデビューに導いた青年。3年半前に編集者をやめ、長年の夢だった遺跡発掘のために海外へ行っていた。帰国後、椿が亡くなったことを知り、涙する。鷹宮柚子は当初、純粋に再会を喜んでいたが、徐々に椿と彼の関係について知っていく。