墜落機

墜落機

非人間的な軍隊組織と全体主義国家の非道さを鋭く風刺し、ミステリー仕立てで描く近未来戦争漫画。信条にそむく戦闘行為を強いられる青年の葛藤と、息子を戦地へ送り出した母親の愛情あふれる本心が同時に描写されている。「週刊少年チャンピオン」1969年10月1日号に掲載された作品で、手塚治虫漫画全集の『ザ・クレーター』第3巻に収録されている。

正式名称
墜落機
ふりがな
ついらくき
作者
ジャンル
戦争
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概要・あらすじ

近未来の某国で、ジェット戦闘機のパイロットを務めるオクノリュウイチは、戦闘中に機体に被弾したことから、命令に背いて戦隊を離脱し無人島に単独で漂着する。そんななか、オクノが所属する空軍の幹部は、行方不明となったオクノを勇敢な殉職兵士として世間に公表。政府はオクノを国家的な英雄として賞賛し、軍神に祭り上げ偶像化する。

しかしある日、殉職したはずのオクノが生きてその姿を現すのだった。

登場人物・キャラクター

オクノ リュウイチ

某国空軍の兵士で階級は三等空曹。航空部隊のダイモン戦闘隊に所属するジェット戦闘機のパイロット。元来は臆病な性格で、戦闘機パイロットには不向きなタイプの青年。

オクノの母 (おくののはは)

オクノリュウイチの母親。息子の戦死公報を受け取っても表情ひとつ変えずに応対する気丈な性格の中年女性。世間からは軍神の母として尊敬されるが、周りに誰もいない場所では本心を吐露する。

隊長 (たいちょう)

某国空軍に属する航空部隊のダイモン戦闘隊の隊長で空軍参謀。幕僚長からの指示のままに、上官としてオクノリュウイチに体罰を加え、非道な命令を下す。

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