概要・あらすじ
17歳の高校生沢木夕子は、いつも夕陽を眺めて過ごす海辺で、全裸で泳ぐ青年に出会う。翌日、その青年・桂木剣一は、双子の弟である桂木竜と共に夕子のクラスに転入してきた。隣の席になったこともあり、夕子は桂木兄弟と親交を深めていく。そんなある日、夕子と桂木兄弟は、不良グループがバイクで子犬をはねるところを目撃。
子犬の死を目の当たりにした剣一は、不良グループ全員を激しく叩きのめした。普段とは別人のような剣一を見て驚く夕子に、弟の竜は「兄貴の立場ならあれで当然だ」と話し、剣一の余命が一年足らずだと告げる。そして、死への恐怖や悲しみを表に出さず、毎日を誠実に生きる剣一に、夕子は心惹かれていくのだった。
登場人物・キャラクター
沢木 夕子 (さわき ゆうこ)
青葉学院に通う高校生で17歳。学校帰りに海辺で夕陽を見ながら、恋や未来を夢想するのが日課で、その最中に桂木剣一と出会う。やがて、剣一の命が残り1年足らずと知り、それでも毎日を懸命に生きる剣一に心惹かれていく。明るく快活で、芯の強さを秘めた女性。剣道部に初の女性部員として入部するなど、一途な行動で剣一の支えになっていく。
桂木 剣一 (かつらぎ けんいち)
沢木夕子のクラスに転入してくる桂木兄弟の兄。頭脳明晰で、ルックスは学園内でトップクラス、さらに剣道二段のスポーツマンと非の打ちどころがない好青年。だが病に冒され、余命1年足らずという悲しい運命を背負っている。その恐怖や不安、発作の痛みと戦いながらも、普段の生活ではまったく表に出さない。実は意外と無精者でオッチョコチョイであるなど、夕子と親しくなるにつれて意外な一面も見せるようになる。
桂木 竜 (かつらぎ りゅう)
桂木剣一の双子の弟。理知的な兄とは逆に、ケンカっ早い不良少年。実は気のいい性格で、がさつなように見えて周りに気を配って行動している。剣一の一番の理解者で、彼と沢木夕子が惹かれあっていることにいち早く気づき、2人の恋が成就するようアドバイスする。努力が嫌いでくすぶっているが、剣道の対抗試合で3人抜きするなど、兄に劣らない才能を秘めている。
沢木 百恵 (さわき ももえ)
沢木夕子の妹で小学1年生。図々しい性格で、口も達者。部屋で2人きりで過ごす夕子と桂木剣一にやましいことはするなとクギを刺すなど、マセた一面も見せる。夕子がいないスキに部屋に侵入し、こっそり化粧品などを使っている。その現場を夕子に押さえられては、叱られている。
シン子 (しんこ)
沢木夕子のクラスメイト。夕子とは気心の知れた仲で、漫才のような掛け合いを見せる。桂木剣一の歩幅と、自宅から学校までの距離をもとに、登校中に偶然会える登校時間を推測するなど計算高い一面もある。
クレジット
- 原作