夜叉の瞳

夜叉の瞳

高橋留美子がその肉を食べると不老不死になれるという人魚を題材にした伝奇ホラー漫画シリーズ第八作。日露戦争直前の明治の世から現代への時の流れの中で、サイコパスである弟、鬼龍新吾と、罪の感情に苛まれながら生きる姉、鬼柳晶子、対照的な姉弟の姿を通じて、人間の贖罪について描く。

概要

時は現代。湧太と真魚は幽霊屋敷の噂を耳にしていた。そこは鬼龍屋敷と呼ばれる明治時代からの洋館で、昔その家で死んだ若い娘の幽霊が窓辺でじっと座っているのを見た者がいた。別の噂では、鬼龍家の未亡人は、何度殺しても蘇ってくる若い男に怯えているとのことだった。日露戦争の少し前、鬼龍家に雇われていたことがある湧太は、真魚とともに鬼龍屋敷に向かった。

ふたりの前にあらわれたのは未亡人に殺されたはずの男だった。未亡人の話では、男は人形を譲ってくれといい、家にまで忍びこんできた。もののはずみで未亡人は男を殺めてしまうが、死体は消失し、なんでもない顔をして男は再び訪ねてきたという。湧太は、その男がかつての鬼龍家長男・鬼龍新吾に似ている、と感じた。

登場人物・キャラクター

日露戦争の直前、湧太が鬼龍家に仕えていた頃の鬼龍家長男。面白半分で放火や殺傷を繰り返し、鬼畜な所業の数々を名家の威光でもみ消していた。幼少時から動物を殺すのが好きなサイコパスだったが、弟の振る舞いを止... 関連ページ:鬼龍 新吾

鬼柳 晶子

鬼龍家の長女。幼少期に弟である鬼龍新吾の右目を傷つけたことを気に病んで、弟の悪行はすべて自分のせいだと新吾のことをかばい続けてきた。やっと幸せになろうというその時、新吾に婚約者を毒殺され、自責の念から鬼龍家に代々伝わる毒、人魚の肉を使って、姉弟で無理心中を図った。

杉子

鬼龍家で住み込みの手伝いをしている老婦人。幼少時、鬼龍家で地下牢に幽閉されている鬼龍新吾の世話係をしていた。新吾に騙される形で逃亡の手助けをした。身寄りを亡くして再び鬼龍家の世話になるも、新吾の影に怯えて半ば正気を失っている。

未亡人

鬼龍家の当代当主。夫に先立たれ、お手伝いである杉子とふたり、鬼龍屋敷に暮らす上品な老婦人。何度も何度も殺されにやってくる鬼龍新吾の存在に混乱している。

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