夢色パティシエール

第56回小学館漫画賞児童向け部門受賞作品。パティシエ養成の名門校に転入したものの、お菓子作りは未経験だった主人公の天野いちご。そんな彼女が様々な困難にぶつかりながらも、パティシエになるという夢を叶えるため、熱い友情に支えられながら努力と根性で乗り越えていくスポ根系学園漫画。パティシエを目指す天野いちごの成長物語を軸としながらも、小さく可愛らしいスイーツ精霊との交流、そして同じ夢を抱くイケメン男子との恋模様といった、ファンタジーや恋愛要素など少女漫画作品らしいテイストも数多く含まれている。

正式名称
夢色パティシエール
ふりがな
ゆめいろぱてぃしえーる
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
りぼんマスコットコミックス(集英社)
巻数
全12巻完結
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概要・あらすじ

天野いちごはスイーツが大好きな中学2年の女の子。これといって取り柄のない彼女だったが、ふとしたきっかけで天才パティシエのアンリ・リュカスにお菓子作りの才能を見出され、彼が教師を務めるパティシエ養成の学校へ転入することに。そこはスイーツの精霊にまつわる不思議な伝承が言い伝えられる製菓の名門校聖マリー学園

アンリ・リュカスに見込まれた期待の転入生として、新たな学園生活をスタートさせた天野いちごは、周囲からスイーツ王子と讃えられる3人の男子生徒と同じグループに組み込まれる。しかし、お菓子作りに関して素人同然だった彼女は、何をやっても失敗ばかり。さらには真剣にパティシエを目指すスイーツ王子の樫野真から、考えの甘さを指摘され、厳しい言葉を投げかけられたことで、転入早々に酷く落ち込んでしまう。

そんな時、彼女の前に1人の小さな精霊が姿を現した。自らをスイーツ精霊だと語る彼女の名はバニラ。宮廷パティシエになるため人間の世界へ修行に来たという彼女からパートナーに指名された天野いちごは、バニラの指導のもと人知れずお菓子作りの練習することに。

そして、持ち前のガッツで根気よく努力を重ねていく天野いちごは、やがてスイーツ王子からも一目置かれるほどの実力を身に付け、学園の話題の中心となりながら、その才能をどんどん開花させていく。

登場人物・キャラクター

天野 いちご (あまの いちご)

スイーツを食べることが何よりも大好きな中学2年生の女の子。スイーツ精霊のバニラとはパートナー同士。ドジでおっちょこちょいだが、ガッツのある頑張り屋さん。その類まれなる味覚と感受性をアンリ・リュカスに見込まれ、パティシエールとなるべく製菓の名門校・聖マリー学園へと転入する。 転入当初はお菓子作りに関して素人同然だったが、砂が水を吸うように教わったことをどんどん吸収し、めきめきと腕を上達させていった。お菓子を振る舞う人に喜んでもらうため、お客様の好みに合わせた趣向を凝らすなど、相手を思いやる気遣いの心も持ち合わせている。さらには発想力がずば抜けており、そのストーリー性の強い菓子デザインは、チームメイトのスイーツ王子たちも称賛するほど。 また、学園が主催するケーキグランプリでは、授業で同じ班の樫野真、安堂千乃介、花房五月らスイーツ王子とチームを組み、周囲に支えられながらも彼らを牽引するなど、リーダーシップも発揮した。なお、樫野真とは互いに惹かれあっており、フランス留学目前に気持ちを確かめて恋人となった。 学園を卒業後は樫野真と共に、パリでル・レーヴ・クルール(夢色)という小さなパティスリーを出店し、パティシエールになるという夢を叶える。そして、後に2人の夢を育んだ聖マリー学園で、恩師や友人たちに祝福されながら、彼と幸せな結婚式を挙げた。

樫野 真 (かしの まこと)

製菓の名門校である聖マリー学園において、イケメンで成績優秀な3人組として周囲から一目置かれるスイーツ王子の1人である。学年は中等部2年生。チョコレート系のお菓子作りを得意としている。スイーツ精霊のショコラとはパートナー同士。ストイックかつ職人気質で怒りっぽいせいか、相手が女の子であろうと容赦なく厳しい言葉を投げかけることも少なくない。 また、無愛想なうえに素直になれない性格だが、真剣に努力する相手には敬意を払う。チョコレート専門の菓子職人だった伯父に憧れ、自らも一流のパティシエとなるべく聖マリー学園へ入学した。だが、実家は大病院を経営する医者の家系で、天才外科医と名高い母親の強い反対もあって、実家とは距離を置いている。 また、母親とは学業で1度でも首位から転落したら学園を辞めるという約束を交わしており、製菓の腕はもちろん、学業でも学年トップを維持。当初は甘い考えで聖マリー学園に転入してきた天野いちごを蔑視していたが、その人となりや懸命に努力する姿を側で見つめ続けていくうちに、だんだんと彼女に心を惹かれていく。 学園を卒業後は恋人となった天野いちごと共に、パリで小さなパティスリーを開店させた。

安堂 千乃介 (あんどう せんのすけ)

製菓の名門校である聖マリー学園に通う中等部2年生の男子生徒。成績優秀かつイケメンなスイーツ王子の1人でもあり、和風要素を取り入れたスイーツ作りを得意としている。スイーツ精霊のキャラメルとはパートナー同士。5人兄弟の長男だけあって、その性格は人当たりが良くとても穏やか。 ただ、幼い頃より家業を手伝っていたことから商魂たくましく、商売に関してはシビアな意見が飛び出すことも。なお、クラスメイトの樫野真とは幼なじみで親友同士でもある。実家は和菓子屋を営んでおり、その伝統を取り入れた和洋折衷のスイーツを作り出し、実家の隣に新たな店を出店することが将来の目標。千世、万里、百絵という3人の幼い妹たち、そして一太という7歳の弟がおり、家を出たことで弟とはわだかまりを抱えていたが、天野いちごらの協力もあってその関係を修復させた。 学園を卒業後はホテルシェフとして働くようになり、同僚であるフランス人パティシエールのブランシュと恋仲になる。

花房 五月 (はなぶさ さつき)

製菓の名門校である聖マリー学園に通う中等部2年生の男子生徒で、樫野真や安堂千乃介に並ぶスイーツ王子の1人。飴細工や華麗なスイーツ作りを得意としている。スイーツ精霊のカフェとはパートナー同士。美しい自分が大好きなナルシストであり、フェミニストでもある。 学園でパティシエとなるべく腕を磨きながら、将来的には華道家の母親と一緒に衣食住をトータルでコーディネートしていくような、コーディネーターが目標。なお、バラ専門の園芸家だった父親の影響もあり、学園内に植えられたバラの手入れはすべて彼が行っている。その父親は彼が幼い頃に事故で亡くなっており、父親が自分のために遺してくれた形見のローズウォーターを大切に保管。 学園を卒業後はコーディネート業を開業し、夢を叶えた。

小城 美夜 (こしろ みや)

聖マリー学園に通う中等部3年生の女子生徒にして、菓子関連の大企業・シャトー製菓の社長令嬢である。スイーツ精霊のマロンとはパートナー同士。セレブなお嬢様だけあってかなりのわがまま娘で、いつも佐藤、塩谷という従者を従えながら思うままに生きており、欲しいものを手に入れたり、勝利したりするためにはあらゆる手段を講じる。 また、スイーツ王子である樫野真に強く恋い焦がれており、臆面なく猛烈なアタックを繰り返しては彼を辟易させることに。その行為が樫野真の女嫌いの一因になった。ただ、一方で樫野真とチームを組むために有名パティシエを招いてスイーツ作りの特訓をするなど、努力家な一面も持ち合わせている。

天王寺 麻里 (てんのうじ まり)

聖マリー学園に通う高等部3年生の女子生徒で、学園の生徒会長も務める才媛。スイーツ精霊のハニーとはパートナー同士。天野いちごと同じくアンリ・リュカスに才能を見出された愛弟子の1人でもあり、まだ高校生ながら数々のコンクールで入賞を果たしている天才肌のパティシエールである。 その学生離れした実力は圧倒的で、天野いちごやスイーツ王子らの大きな壁として立ちはだかった。常に優雅で何事にも動じないクールビューティーだが、師のアンリ・リュカスに関する事柄では感情的な一面を見せることも。ホテル王である天王寺グループ会長の娘で、かつては冷めた子供だった。 しかし、6歳の時にアンリ・リュカスから贈られたハニーパイの味に感動し、パティシエールを目指すように。アンリ・リュカスに対しては師として敬愛するだけでなく、1人の男性として恋慕しており、何度も告白するもはぐらかされ続けていた。だが、天野いちごらの後押しもあり、後に互いの気持ちを確かめ合った2人は、師弟の関係を越えて結ばれる。

アンリ・リュカス (あんりりゅかす)

聖マリー学園の創始者であるマリー・リュカスの曽孫にあたるフランス人の天才パティシエ。学園の講師も務めており、天野いちごをスカウトした後にフランスのパリ本校へと転任した。有名な製菓コンテストで賞を総なめにするほどの実力を活かし、才能ある生徒たちの育成を手がけている。 穏やかな性格で包容力もあり、全てを見通すような慧眼の持ち主。それ故に天王寺麻里から慕われていることを知りながらも、教師と生徒の恋はタブーであると自分に言い聞かせ、しっかりと師弟の線引きをしていた。だが、後に天野いちごらによって自身の本当の気持ちに気付かされ、1人の男性として天王寺麻里の想いに応えるように。

バニラ

宮廷パティシエになるため、スイーツ王国から人間の世界へ修行にやって来たスイーツ精霊。バニラを使ったケーキが得意。スイーツ作りが上手くなりたいという天野いちごの強い想いに応え、彼女を自らのパートナーに選び指導していく。見かけによらずワイルドな性格で、その指導方法は意外にも熱血スパルタ。 また、おばさんくさい言動をすることも少なくない。ただ、普段は穏やかな心優しい女の子であり、パートナーかつ親友として最も近くで、天野いちごを温かく見守りながら、自らも成長していく。なお、紅茶のケーキ作りが得意なベルガモットという精霊の彼氏がおり、遠距離恋愛中。

ショコラ

スイーツ王国から人間の世界にやって来たスイーツ精霊の女の子。チョコレート系のスイーツ作りを得意としている。彼女もまた宮廷パティシエを目指しており、バニラとはスイーツ王国にいた頃から犬猿の仲。素直になれない意地っ張りな性格で、そういった部分はパートナーである樫野真とよく似ている。 なお、強がっているが、お化けが苦手。

キャラメル

宮廷パティシエとなるべくスイーツ王国から人間の世界へ修行に来たスイーツ精霊の女の子。キャラメルを使ったスイーツ作りを得意とする。おっとりとした天然な性格で、ドジっ娘かつ泣き虫。また、マジパンで作った人形で遊ぶなど、子供っぽい一面を併せ持つ。基本的には平和主義だが、ときおり黒いツッコミを入れることも。 ドジっ娘な自分に優しくしてくれたパートナーの安堂千乃介に強く感謝しており、側で彼の夢を見届けたいと願っている。

カフェ

スイーツ精霊の男の子で、バニラやショコラ、キャラメルと同じく、パティシエ修行のためスイーツ王国から人間の世界へやって来た。コーヒーを淹れたり、コーヒーを使ったスイーツ作りが得意。パートナーは花房五月。いつも冷静沈着な優等生タイプで、一緒に行動しているバニラたちの4人の中では1番頭がいいらしい。

ハニー

パティシエ修行のため、スイーツ王国から人間の世界へとやって来たスイーツ精霊の女の子。パートナーである天王寺麻里と同様に、ハチミツ使いの天才と讃えられる天才肌の精霊。女王様気質な性格で、常に優雅な所作を心がけている。

マロン

スイーツ精霊の女の子で、他の精霊たちと同じように、宮廷パティシエとなるためスイーツ王国から人間の世界へとやって来た。モンブラン作りを得意としており、その高速のモンブラン絞りは芸術的でさえある。高笑いが似合うお嬢様タイプの女の子だが、より強烈なわがまま娘でパートナーでもある小城美夜に、振り回されてはこき使われることも少なくない。

ジュリアン・ガトー (じゅりあんがとー)

留学生として聖マリー学園フランス校から日本校に転入してきた男子生徒。学年は高等部1年生。どこか高貴さを感じさせる優雅な美少年だが、歯に衣着せぬ世間知らずな言動も少なくない。樫野真とコンビを組んで学園内のカフェサロン・ド・マリーで実演販売を担当するが、なかなかそりが合わなかった。 その正体は天野いちごの作ったケーキに興味を惹かれて人間の世界へとやって来た精霊界のスイーツ王国からやって来た王子。幼い頃は病弱だったこともあって過保護に育てられたが、次期国王としての心構えはしっかりと持ち合わせている。同時に自由に夢を追いかける天野いちごたちに憧れている一面も。

集団・組織

聖マリー学園 (せんとまりーがくえん)

創立100年という伝統ある中高一貫の名門製菓学校。主人公の天野いちごが通う日本校をはじめ、フランスやルーマニアなど世界各国で、パティシエを目指す若者たちを指導している。学園の創始者であるマリー・リュカスが精霊界・スイーツ王国の女王と親友だったこともあり、スイーツ精霊とも縁が深い。 学園ではスイーツ精霊の姿を目にした者は夢が叶うという言い伝えがあり、敷地内にはスイーツ王国の女王を模した銅像や壁画が飾られている。

その他キーワード

スイーツ精霊 (すいーつすぴりっつ)

『夢色パティシエール』に登場する用語。人間たちにとっては異世界にあたる精霊界に暮らすスイーツ好きの精霊たち。手のひらサイズの小さな精霊で、魔法が使えるうえに羽が生えており、自由に空を飛べる。この精霊界にあるスイーツ王国で、宮廷パティシエを目指すスイーツ精霊たちは、人間界で人間のパートナーを選び、共に修行をするという習わしがある。 彼らは人間の発想力を学ぶ代わりに、自らが得意とするジャンルのお菓子作りをレッスン。ただし、基本的に彼らの姿はスイーツ精霊に選ばれた者にしか見えない。なお、聖マリー学園には、およそ50人のスイーツ精霊が修行に訪れている。

アニメ

夢色パティシエール

ケーキを食べること以外何の取り柄もないと思っていた14歳の女の子天野いちごは、聖マリー学園の講師でパティシエールのアンリ・リュカスと出会ったことで運命が変わる。聖マリー学園に転入した天野いちごは、スイ... 関連ページ:夢色パティシエール

書誌情報

夢色パティシエール 全12巻 集英社〈りぼんマスコットコミックス〉 完結

第1巻

(2008年12月15日発行、 978-4088568607)

第2巻

(2009年4月15日発行、 978-4088568829)

第3巻

(2009年9月15日発行、 978-4088670102)

第4巻

(2009年11月13日発行、 978-4088670201)

第5巻

(2010年2月4日発行、 978-4088670362)

第6巻

(2010年5月14日発行、 978-4088670539)

第7巻

(2010年8月12日発行、 978-4088670690)

第8巻

(2010年12月15日発行、 978-4088670881)

第9巻

(2011年5月13日発行、 978-4088671192)

第10巻

(2011年10月14日発行、 978-4088671451)

第11巻

(2013年3月15日発行、 978-4088672588)

第12巻

(2013年9月13日発行、 978-4088672915)

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