概要・あらすじ
1998年春、鳥居さち子は大学に進学した事をきっかけに、実家を出てアパートで一人暮らしを始めた。同じアパートに下宿していた大学の上級生、倉本慎は、引っ越してきたばかりのさち子にも異様に馴れ馴れしく接してくるが、さち子は不思議とそれを居心地よく感じていた。ある日、倉本から告白された事をきっかけに、二人は交際するようになる。
自然と肉体関係を持とうとする二人だったが、なぜか「入らない」という問題が発生する。その後も、二人はどうしても性行為を行う事ができないのだった。時が経つにつれ、さち子はその事でひどく思い悩むようになるが、それ以外の事では二人の関係は順調に進展してた。2001年、さち子より先に大学を卒業した倉本は、隣県にある高校に就職していた。
初任給を手にした倉本は、さち子に結婚指輪をプレゼントするのだった。
登場人物・キャラクター
鳥居 さち子 (とりい さちこ)
メガネを掛けた女性。真面目だが、内気で口下手な性格で、人付き合いは苦手。他人から笑われるほど田舎の出身で、さらに両親の関係があまり良くないため、田舎の事をあまり話したがらない。1998年の春から大学に進学し、実家を出て大学近くのアパートで一人暮らしを始める。引っ越してすぐに、同じアパートに下宿していた倉本慎から告白され、それ以降交際を続けているが、どうしても倉本と性行為を行う事ができずにいる。 しかし、その事を誰にも相談できず、一人で思い悩むようになっている。高校生の頃に、一度だけ行きずりの男性と肉体関係を持った事があるが、その事は他人には秘密にしている。
倉本 慎 (くらもと しん)
鳥居さち子と同じ大学に通う男性。同じアパートに下宿している。さち子の1学年上で、テニスサークルに所属。バイトをして自分で学費を払っている苦学生。異様に屈託のない性格で、引っ越してきたばかりのさち子にも馴れ馴れしく接し、さち子が住民票を移す前に交際を申し込む。かなりの巨根の持ち主らしく、テニスサークルの部員達の間でも噂になっているほど。 そのせいか、さち子とは一度も関係を持てずにいる。2001年の春に大学を卒業し、隣県の高校に就職してアパートを離れるが、その時にさち子にプロポーズしている。
山下 (やました)
鳥居さち子と同じ大学に通う女性。倉本慎と同じテニスサークルに所属している。バイトであまりサークルに顔を出さない倉本に、スケジュールを伝えたり会費を徴収したりするためによく会っているらしく、倉本とは親しそうにしている。倉本とさち子がいっしょにいるのを見て、「まるで兄妹のよう」と表現している。
クレジット
- 原作
-
こだま