少女マリ

少女マリ

貧乏な家庭に生まれ育った二の宮マリと二の宮五郎の兄妹が、逆境にも負けず明るくたくましく生きる姿、そして彼女たちの家族の絆を描いたハートフルストーリー。日々の生活だけでなく、マリと五郎の心の成長も丁寧に描かれている。1961年8月にコミックス描き下ろしで執筆された作品。

正式名称
少女マリ
ふりがな
しょうじょまり
作者
ジャンル
家族
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概要・あらすじ

二の宮家に生まれた二の宮マリと兄の二の宮五郎は仲の良い兄妹だが、非常に貧乏な暮らしを強いられており、毎日食べるものにも困るほどで、学校では勉強すら満足にできない状態にあった。しかし不幸な境遇にめげることなく、マリと五郎はお互いに助け合って前向きに日々を過ごしていく。

登場人物・キャラクター

二の宮 マリ (にのみや まり)

二の宮家の長女で小学4年生の少女。父親の二の宮政次郎と母親のかあちゃん、兄・二の宮五郎との四人暮らし。2つに結んだおさげ髪に大きなリボンを付けている。貧乏な家庭ながら、明るく前向きな性格。家では病弱なかあちゃんに代わり、家事や炊事全般を担当しており、その他に子守りのアルバイトもしている働き者。 米など食材の管理も二の宮マリが担当している。家事全般とアルバイトをしなくてはいけない都合上、学校にはあまり通えていない。

二の宮 五郎 (にのみや ごろう)

二の宮マリの兄で小学6年生。家族からは「あんちゃん」と呼ばれている。空を見上げるのが好きで、将来は宇宙飛行士になるという夢を持っている。妹のマリを大切に思っており、家事全般を担うマリを心配している。二の宮家の次男ではあるものの、長男の大きいあんちゃんは死去しているため、代わりに自分がしっかりしなくてはと感じている責任感の強い性格。 成績は非常に良く、学年でトップである。

二の宮 政次郎 (にのみや せいじろう)

二の宮家の大黒柱で、二の宮マリや二の宮五郎の父親。家族からは「とうちゃん」と呼ばれている。面長に団子鼻で、無精ひげを生やしている。いつも笑顔を絶やさず、病弱なかあちゃんや子供たちにも優しく接している。炭鉱で働いており、残業が多いものの賃金は低い。

かあちゃん

二の宮マリや二の宮五郎の母親。心優しく穏やかな性格。身体が弱いため思うように動くことができず、ほぼ寝たきりの状態にある。そのため、マリが代わって家事全般を請け負っている。自分の子供たちが苦労をしている姿を見て、申し訳なく感じている。

大きいあんちゃん

二の宮政次郎とかあちゃんの息子。二の宮家の長男。二の宮五郎と二の宮マリの兄にあたる少年。五郎とマリが記憶にないほど小さい頃に戦死しており、遺品は一切戻って来なかった。大きいあんちゃんの戦死が、かあちゃんに大きなショックを与えており、かあちゃんが、五郎やマリには幸せに生きてほしいと強く願う一因となった。

先生 (せんせい)

二の宮マリや二の宮五郎が通う小学校の男性教諭。ルールを守れない者には厳しく接するが、基本的には優しい性格。マリと五郎の兄弟愛に涙することもある。金がないマリに対して何とか都合をつけて、クラス行事の遠足に連れて行くなど、生徒想いの人格者。

ミッちゃん

二の宮家の近所に住む女の子の赤ちゃん。二の宮マリがアルバイトとして子守りをしている。クラス行事の遠足と子守りの予定が一緒になったため、マリに背負われてミッちゃんも参加した。非常にかわいらしい容姿をしているので、すぐにクラスの人気者になった。

(ともえ)

小学4年生の少女。二の宮マリのクラスメイト。穏やかな性格の美少女。実家はかなりの金持ちだが気取ったところが一切なく、貧乏なマリとも普通に接する。毎年豪華な誕生会を催しており、マリを招待している。その優しさがマリをみじめな気持ちにさせることもあるが、巴本人はまったく気付いていない。

集団・組織

二の宮家 (にのみやけ)

北九州の片隅、小さな炭鉱の側にある小谷村に住む家族。家族構成は父親の二の宮政次郎、母親のかあちゃん、次男の二の宮五郎、長女の二の宮マリの4人。長男に大きいあんちゃんがいたが、戦死しており故人。かあちゃんは病弱で、ほぼ寝たきりの状態にある。政次郎が炭鉱で懸命に働いてはいるものの生活費には足りず、4人家族の食費も満足に賄えないほどに貧乏な家庭。

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