帝一の國

総理大臣になって自分の国を作るという野望を持つ高校生赤場帝一が、生徒会長の座をめぐる高校内の派閥争いを戦い抜く姿を描いた青春漫画。実際の政界のような派閥争いを描く一方、思い通りにいかない高校生の姿をコメディタッチに描いている。

あらすじ

第1巻

時は昭和。赤場帝一は、日本を世界一の国にするべく総理大臣になるという大志を抱き、海帝高校に入学した。帝一は、政治家や官僚を多く生み出してきた超名門校で、生徒会長を目指していた。生徒会長になれば、のちに政界入りした時に強力な生徒会長会派閥の支持を受ける事ができるからだ。まず、生徒会長になる足掛かりとして、1年1組のルーム長になり、評議会に参加する資格を得る事を目指す。同じく海帝高校出身の父親、赤場譲介の裏情報に則り、海帝高校に多額の寄付をする事でルーム長に収まった帝一は、初参加した評議会で、父親の代からの因縁の仲である東郷菊馬と争う事になる。帝一は、2年生の次期生徒会長最有力候補である氷室ローランドに気に入られるために、氷室の書いた生徒会だよりを1日で編集する。そして全校生徒分を製本しようと躍起になる帝一は、実家が機械工場である事から、幼い頃から専門機械の扱いに慣れている親友の榊原光明の助けを得て、なんとか期日までに生徒会だよりを製本する事に成功。その活躍で氷室に気に入られた帝一は、彼の傘下に入る事が叶う。これで、氷室が次年の生徒会長に当選した暁には、氷室は帝一を次期生徒会長候補に選出してくれるはず。順調に学校生活をスタートさせた帝一は、さらなる高みを目指して邁進していく事を誓うのだった。

第2巻

ある日、生徒会長堂山圭吾に生徒総会運営のいっさいを任された氷室ローランドは、評議会員を招集し、照明係を東郷菊馬に、音楽係を大鷹弾に任せる旨を発表する。弾は公立中学校から海帝高校に入学して来た外部生で、1年6組のルーム長だが、唯一寄付金を納めず、人望だけでルーム長になった珍しい存在だった。赤場帝一は弾が大役を任された事に焦りを感じるが、自らが生徒総会一の大役、校旗掲揚係を担う事になったため、俄然やる気を取り戻す。生徒総会当日。校歌斉唱のタイミングに合わせてうまく校旗掲揚を終えた帝一は、菊馬の企みで、掲げた校旗と共に体育館床に突き落とされそうになる。菊馬の策略に気づいた弾に助け出された帝一は、弾に感謝すると同時に、生徒会長になるためならば危険行為も辞さない評議会員らに憮然とする弾に、強い警戒心を抱くのだった。夏休みに入り、全学年のルーム長と副ルーム長を対象にした夏合宿に赴いた帝一は、榊原光明と共に校内で時間無制限のペイント弾による銃撃戦争に参加。生徒会活動の厳しさを疑似戦争を通して学ぶルーム長夏合宿だが、この合宿の真の意図は、来る生徒会長選に向けて貸し借りを作りつつ、根回しをしながら生き残る術を学ぶ疑似政界戦争にほかならなかった。一般的な夏合宿を想像した白鳥美美子が、戦場に差し入れを持って来るハプニングで、全弾を打ちつくした帝一は窮地に陥るが、父親の赤場譲介海帝高校在学時に校内に隠していた最後の一弾を見つけ出す事で危機を脱する。

第3巻

夏休みが明け、2学期が始まった。2か月後の評議会で、次期生徒会長候補者三人が決まるとあって、氷室ローランドは気が気ではなかった。氷室に呼び出された赤場帝一は、次期生徒会候補に挙がる可能性の高い草壁哲也が、候補に選ばれないように工作するよう命じられる。何代も続く政治家一族出身の草壁と生徒会長選を競う事を厭う氷室の心情はわかるが、次期生徒会長の有力候補である草壁を失墜させるのは至難の業。頭を抱える帝一をよそに、帝一同様の任務を氷室から命じられた東郷菊馬は、根津二四三と共に、草壁の女好きの一面を利用し、草壁が不純異性交遊する現場を教師に目撃させる事に成功。このスキャンダルにルーム長剥奪を覚悟した草壁だが、冷静な堂山圭吾は、誰かが草壁を陥れようとしたに違いないとして取り合わなかった。振り出しに戻った氷室からの任務に、榊原光明が夏休みの自由研究で製作した嘘発見器を応用する事を思いついた帝一は、さっそく堂山をたきつけ、見事、草壁が1年生の時に行った不正を暴く事に成功。草壁のせいで堂山の信頼をなくしていた本田章太は信頼を回復し、草壁に代わり次期生徒会長候補に選ばれ、草壁は次期生徒会長候補に選出されずに評議会は幕を閉じた。無事に次期生徒会長候補に選ばれた氷室は、厳しい任務を乗り越えた帝一の忠誠心を褒めたたえるのだった。

第4巻

来る生徒会長選に向けて、選挙管理委員会の委員長に抜擢された赤場帝一は、生徒総会で、会長候補の三人の選挙公約演説が滞りなく行われるよう、見守る事となった。全員が何かしらの部活動もしくは委員会に所属しなければならない海帝高校では、予算配分が生徒達の最大の関心事である。森園億人と本田章太が、文化部運動部に公平に予算配分していく事を公約する中、氷室ローランドだけは、運動部に大幅な予算を割き、文化部を斬り捨てる方針を打ち立てる。学力のみならずスポーツにおいても全国に海帝高校の名を轟かせたいと語る氷室は、運動部の圧倒的な支持を得るが、活動が地味ながら優秀な成績を残している文化部を斬り捨てる方針に、大鷹弾は納得がいかなかった。生徒会長選で氷室に投票するよう無理強いしてくる帝一と対立する事になった弾は、熟考の末、億人と本田に同盟を組ませて氷室に抗戦する事を決定。かくして、億人と本田の息のかかっていない、残りの文化部と委員会の投票模様が、生徒会長選の行方を左右する事となる。

第5巻

森園億人と本田章太が同盟を組んだ事を知った氷室ローランドだが、自身の勝利は揺るがないと確信を持っていた。自信満々な氷室の読みに賛同する赤場帝一だが、赤場譲介がかつて氷室の父親であるスティーブ・レッドフォードの出世の道を断った因縁を知り、氷室との関係が修復不可能な状態になってしまう。自らが生徒会長になる事をあきらめきれない帝一は、大鷹弾の助けを得て、億人の傘下に入る事にする。億人が生徒会長になった暁には、次期生徒会長候補に推薦してもらう事を条件に、帝一は着々と億人の票固めを行っていくのだった。一方、帝一を失った氷室は、相変わらず強気な態度で委員会の長達を口説き回っていた。氷室が、次年度の予算の大幅増大を餌に票固めをしている事を知った弾は、その財源に疑問を持つ。氷室の強行政治を懸念した堂山圭吾を味方につけた帝一は、氷室が公約を果たす目的でむやみな生徒会費増額を検討している事を突きとめる。その利己的で横暴な氷室の本性を知った委員会長達のほとんどは、億人に票を投じる事を決意した。残り1票で逆転勝利できると予想した帝一と弾は、次期生徒会長候補に指名するという条件で、東郷菊馬と根津二四三に億人の傘下に入るよう助言。菊馬は快諾し、氷室はいよいよ追い詰められるが、彼は何やら秘策があるらしく、不敵な高笑いを見せるのだった。

第6巻

生徒会長選に勝利するために、追い詰められた氷室ローランドがとった秘策とは、現金を配り歩くというものだった。子供の頃からコツコツ溜めてきた貯金を切り崩して委員長らに配って回る氷室に、駒光彦は不安を募らせる。予想得票が森園億人を上回っても、念には念を入れてほかの有権者達に現金を配り続ける氷室は、やがて何もせずとも氷室に投票してくれる予定だった運動部の部長らの反感を買ってしまう。金を出さなければ投票しない、と脅す運動部の部長らを前に、持ち金が尽きた氷室は窮地に立たされるが、駒の協力でなんとか現金を手配する事に成功。だが、選挙当日、氷室から金銭的な買収を受けた有権者達の罪悪感に目をつけた赤場帝一は、公平で健全な億人の施策を全面アピールする事で、生徒会長に就任するのに相応しいのは億人である、と印象づけるパフォーマンスを行うのだった。帝一の施策が功を奏し、氷室に投票する予定だった有権者達が続々と億人に票を投じ、氷室と億人の得票数は拮抗状態になる。そんな中、氷室の相棒である駒は、億人に投票する。そして駒は驚く氷室に、お前は生徒会長に相応しくないと言い捨てるのだった。

第7巻

駒光彦の造反に逆上した氷室ローランドは暴れ出し、投票会場は騒然とする。駒に見捨てられた氷室はなりふり構わず自身へ投票するよう有権者達に訴えかけるが、票は無情にも森園億人に流れていく。東郷菊馬は、側近にまでそっぽを向かれるような人間にはついていけないと氷室を見限り、億人に投票。赤場帝一も、次期生徒会長候補となるべく、約束通りに億人に投票した。ついに同点になった氷室と億人の得票数に、残る投票は大鷹弾の1票のみとなる。弾は、人々の注目を浴びる中、白紙の投票用紙を投じ、生徒会長選の最終結果は、氷室と億人、二人の候補者が同点という事で終結。候補者の得票数が同じ場合、生徒会規則に則り、最終選任を現生徒会長である堂山圭吾がする事になるが、弾は、この規則について調査済みであったと語り、堂山は弾の粋な計らいを受けて、堂々たる態度で億人を次期会長に指名するのだった。生徒会長選に敗北した氷室は、屋上から飛び降り自殺を図るが、榊原光明の機転で一命を取り留める。助けられた氷室は、これまでの独善的な言動を悔い、その態度を見た億人は、副生徒会長に氷室を指名し、右腕として働いてほしいと願い出るのだった。器の大きな億人を心から尊敬した氷室は、長い髪を切り、億人への忠誠を誓う。波乱万丈な生徒会長選は、こうして幕を降ろすのだった。

第8巻

春になり、2年生になった赤場帝一は、入学して来た1年生達の個性的な様子に驚く。評議会入りした1年生のルーム長や副ルーム長は、かつての凶暴だった氷室ローランドにあこがれる不良少年や、新興宗教の教祖の息子、将棋の天才など、非常に癖のある面子が揃っている。次期生徒会長選に向けて、1年生から優秀な配下を選抜しようと奮闘する帝一は、東郷菊馬と争いながら、熱心に彼らを口説いて回るが、そんな中、森園億人が生徒会長に就任して以来、初めての評議会が執り行われる事になる。帝一は単なる予算審議だと高をくくっていたが、すっかり生徒会長の威厳をまとうようになった億人は、予算審議をつつがなく終えたあと、生徒会長選の民主化を提案する。この新法案が通ってしまえば、会長候補者は全校生徒の犬になるのと同じであり、さらにその場合、人望の厚い大鷹弾が生徒会長になる可能性が跳ね上がってしまう。新法案の可決に断固反対し、阻止しようとする帝一は、菊馬と一時休戦し、共にこの非常事態を打開する手を探る。だが、いい手は浮かばず、帝一は運命の生徒総会の日を迎えてしまう。

第9巻

生徒総会当日、1年生と2年生を体育館に集めた森園億人は、生徒会長選に関する新法案を発表した。海帝高校の伝統ある生徒会長選の行方が自分達の手に委ねられる事になると知り、動揺する生徒達は、突如踏み込んで来た川俣豊治ら教師陣に唖然とする。川俣を筆頭にした教師達は、伝統ある生徒会長選が廃止されようという危機をかぎつけた政財界の大物OB達のクレームを受け、新法案可決を防ぎに来たのだった。だが、この事態を予想していた氷室ローランドが、駒光彦と共に、力ずくで教師陣を体育館から締め出す。教師陣の横暴さを目の当たりにした事で反発心を抱いた生徒達の多くが、新法案を支持し、結果新法案は無事可決され、海帝高校は大きな変革期を迎える事となった。この事態に焦った赤場帝一は、来る生徒会長選に向けて全校生徒に対する根回しを始めるが、自身の人望のなさを事ごとく突きつけられ、不登校になるほど衰弱する。どんなにあがいても、天性の人たらしである大鷹弾の人気を超えられない事を思い知った帝一だが、生徒会長の椅子に関心のない弾は、巻き込まれる形で身を投じた帝一とのさまざまな闘いで自身が非常に成長したと感じ、帝一に、次期生徒会長選を共に闘おうと激励の言葉を送る。弾に加え、帝一を心配した榊原光明白鳥美美子にも励まされて、俄然やる気を取り戻した帝一は、生まれ変わった生徒会長選に再び身を投じる覚悟を決めるのだった。

第10巻

大鷹弾白鳥美美子のおかげで闘う気力を取り戻した赤場帝一は、1年生のルーム長の一人、久我信士を配下につける事に成功する。信士率いる不良グループ、海帝愚連隊のメンバー全員を味方につけた帝一は、世論調査での支持率が大幅にあがった事を喜ぶが、信士が学園のアイドル、夢島玲と何やら確執がある事に気づき、狼狽する。玲は男だが、非常にかわいく、人気のあるルーム長。彼を味方につければ帝一の人気も確実に伸びるはずである。そこで玲の庇護者である佐久間大吾に事情を聞き、玲が昔、信士にこっぴどくふられた事を知った帝一は、一計を案じ、信士と玲が仲直りする機会を作り、見事二人の仲を修復する事に成功する。自分達の和解のために尽力してくれた帝一に感謝した玲は帝一の傘下に入る事を決め、海帝高校での帝一の人気は不動のものになるかと思われた。だが、帝一が生理的にそりが合わない玲を味方に引き入れた事に幻滅した成田瑠流可が裏切り、東郷菊馬の配下についてしまう。瑠流可の支持を得て自信を持った菊馬は、さらなる高みを目指すために帝一と弾の粗探しを開始。苦労の末、帝一と弾と美美子のスリーショットを写真に収め、不純異性交遊をして生徒会則に違反しているとつるし上げるのだった。動かぬ証拠を突きつけられて困惑する帝一と弾の前に、森園億人が招いた参考人の美美子が現れる。

第11巻

海帝高校に現れた白鳥美美子に狼狽する赤場帝一は、公衆の面前であるにもかかわらず、美美子に生徒会長になったら結婚してほしいと告げる。帝一と大鷹弾の、どちらにより気持ちが傾いているのか自分でもわからなくなっていた美美子は、帝一の告白を受けて、生徒会長になった方と結婚する事を決意。結婚を前提としているのであれば不純異性交遊には当たらないとして、森園億人東郷菊馬の訴えを退け、帝一と弾は美美子との将来を意識し、より一層生徒会長になるために邁進する事を誓うのだった。一方、海帝高校に現れた美美子を見て一目ぼれしてしまった野々宮裕次郎は、旧知の仲である弾をルーム長として支えていく心づもりを一転、恋敵となった弾と決別し、美美子を手に入れようと躍起になる。そして裕次郎は、現首相の息子にして人気俳優という己の伝手を最大限に利用し、美美子を芸能界にスカウト。ドラマ共演を果たし、美美子を人気女優へと成長させるのだった。こうして美美子との距離を縮めた裕次郎は、かつての悪友、高天原蒜山の支持する菊馬の傘下に入る事をも表明し、世論調査における菊馬の支持率はついに首位となる。抜群の人気と知名度を誇る裕次郎と、新興宗教の教祖の息子として、校内に数多くの信者を抱える蒜山に援護される菊馬には敵わないと察した帝一は、次期生徒会長候補になんとかして菊馬が指名されないようにと奔走を開始する。

第12巻

ついに次期生徒会長候補者三人が選出される日が来た。事前に氷室ローランドに依頼し、東郷菊馬が選出されないよう手を打った赤場帝一の努力もむなしく、高天原蒜山の信者の強力な妨害に遭い、森園億人は菊馬を候補者の一人として選出した。正式に帝一、大鷹弾、菊馬が生徒会長選を争う事が決まり、いよいよ加熱するかと思われた選挙活動だが、蒜山と野々宮裕次郎の支持を受けた菊馬の人気ぶりは、すでに不動とも呼べるものだった。しかも蒜山は、海帝高校の敷地内に天照霊波救世教の海帝支部を発足し、支部長に菊馬を任命する事でさらなる信者を獲得しようとしていた。この事態を重く見た帝一は、榊原光明を蒜山の天照霊波救世教に潜入させる計画を立てる。海帝支部への侵入に成功した光明は、成田瑠流可と光家吾郎と落ち合い、敵の内部から攻め、菊馬の人気を落とそうと画策する。しかし、蒜山と裕次郎に計画が露見し、反省房に入れられ、天照霊波救世教の強制洗脳を受ける事になってしまう。光明を奪還しようとする帝一、弾らは、先手先を読む将棋の天才である羽生慎之助の協力を仰ぎ、天照霊波救世教の海帝支部へ総攻撃を仕掛けるが、返り討ちに遭う。なす術もなく数日が経過したある日、蒜山と裕次郎と共に歩く光明に声を掛けた帝一は、洗脳された光明に激しい嫌悪感を抱かれて、困惑してしまう。

第13巻

高天原蒜山の洗脳により、すっかり東郷菊馬の側近と化した榊原光明は、赤場帝一の器の小ささをあしざまに罵る。最愛の光明を失った帝一は完全に心が折れ、生徒会長になる事に固執していた自身のすべてに疑問を抱くようになってしまう。さらに帝一は不登校になって引きこもるが、赤場譲介により、今一度生き直す道を示されて活力を取り戻す。そして帝一は葛藤の末に生徒会長候補を辞任し、大鷹弾を盛り立てて菊馬と戦う態勢を整えようと決意。帝一の払った犠牲の甲斐あって、弾の天性の人柄のよさに加え、これまで帝一の持っていた支持率が一気に弾に流れ込み、弾と菊馬の支持率は互角になった。歓喜する帝一と弾だが、海帝高校の支配をきっかけに日本全体の支配を目論む蒜山と野々宮裕次郎は、弾の支援者である野々宮幸四郎に働きかけ、弾の学費納入を停止させる。学費未納をスクープされた弾は窮地に立たされてしまい、帝一らは、生徒会長選当日まで、弾の学費を稼ぐために選挙活動を休まざるを得なくなる。そして、いよいよ生徒会長選当日。無事に学費を用意し、潔白の身で壇上にあがった弾は、戦友である帝一を讃え、候補者辞任を取り下げて、共に候補者として負け試合に挑もうと呼びかける。森園億人が退任届を破り捨てたため、帝一は氷室ローランドらに見守られる中、再び生徒会長選の舞台に身を投じる事になった。

第14巻

赤場帝一大鷹弾東郷菊馬の三者で競われる生徒会長選は、森園億人の根回しにより、3年生も投票に参加する事となった。高天原蒜山の洗脳を受けていない冷静な3年生のほとんどは、海帝中学校でも生徒会長を務め、上の人間をよく立ててくれた帝一を支持する。これまでの努力が報われた事に涙する帝一だが、1年生、2年生は蒜山の影響で菊馬に投票する者が圧倒的に多い。そんな中、洗脳される前に榊原光明が仕掛けていた一計が発動。不安こそが洗脳の鍵だと豪語する蒜山の真の姿を知った信者達は洗脳から目覚め、帝一や弾へと支持者を鞍替えしていく。最終的に1票差まで縮んだ帝一と弾の投票数だが、帝一は、将来自身が総理大臣になる野望を叶えるために、自ら弾に投票する。こうして、弾が次期生徒会長に就任する事が決まるのだった。その後、3年生になり、副会長として弾と共に尽力する帝一は、海帝高校に真の民主化を導入し、誰でも生徒会長に立候補できる仕組みを整える事に成功。さらに、弾の口利きで元首相の野々宮幸四郎に働きかける事で、帝一は生徒会長選に財政界とのしがらみをなくす事に成功。ついに、副生徒会長でも総理大臣になれる道が開かれる時代を作り上げるのだった。そして数十年後、数々の戦いをくぐり抜けてきた帝一は、総理大臣として理想の国作りに追われる日々を過ごす事となる。

メディアミックス

実写劇場版

本作『帝一の國』の実写劇場版が、2017年4月29日より公開された。監督は永井聡、脚本はいずみ吉紘が務めた。主題歌はクリープパイプのイトが担当した。主人公の赤場帝一役を菅田将暉、榊原光明役を志尊淳、大鷹弾役を竹内涼真、東郷菊馬役を野村周平、森園億人役を千葉雄大、氷室ローランド役を間宮祥太郎、白鳥美美子役を永野芽郁、赤場譲介役を吉田鋼太郎がそれぞれ演じている。武蔵大学や東京農工大学などが撮影場所を提供した。

登場人物・キャラクター

主人公

海帝高校に通う男子。1年生の時には1組のルーム長を務めた。高校生活では、第一に生徒会長になる事を目標に掲げており、主席入学を果たしてその確かな一歩を歩み始めた。自身と同じ海帝高校出身の父親、赤場譲介の... 関連ページ:赤場 帝一

主人公

花園女子高校1年生の女子。赤場帝一とは小学校時代の同級生であり、恋人同士である。帝一の事は、帝一の奏でるショパンの音色で意識するようになり、そのため、帝一のピアノ演奏を聴くのが何よりも好きである。夜に... 関連ページ:白鳥 美美子

海帝高校に通う男子。赤場帝一と同学で、1年生の時には1組の副ルーム長を務めた。性格は穏やかで、笑いのツボが広く、長い付き合いの帝一も把握しきれていないほどである。また、髪質と肌つやには特に気を遣ってお... 関連ページ:榊原 光明

海帝高校に通う男子。赤場帝一と同学年で、1年生の時には6組のルーム長を務めた。公立中学校卒業後、外部受験により海帝高校に入学した、その年唯一の生徒。外部生のルーム長抜擢は前代未聞であるが、担任の礼子は... 関連ページ:大鷹 弾

海帝高校に通う男子。赤場帝一と同学年で、1年生の時には2組のルーム長を務めた。帝一とは小学生時代からの因縁で、非常に仲が悪く、互いにライバル心を抱いている。情報収集が得意で、次期生徒会長最有力候補の氷... 関連ページ:東郷 菊馬

海帝高校に通う男子。赤場帝一の1学年上で、2年生の時には3組のルーム長を務めた。母親が日本人、父親がアメリカ人のハーフで、非常に容姿端麗である。小学3年生の時に父親の転勤でアメリカから日本にやって来た... 関連ページ:氷室 ローランド

海帝高校に通う男子。赤場帝一の一学年で、2年生の時には6組のルーム長を務めた。生徒会長の堂山圭吾とは、同じ将棋教室に通っていた幼なじみ。ヒマさえあれば一人将棋をしているが、読書も大好き。借りた本の図書... 関連ページ:森園 億人

かつて海帝高校で生徒会長を務めた男子。威風堂々とした存在感は全校生徒のあこがれの的であり、つねに冷静沈着、情に厚い性格をしている。自身が2年生の時の夏合宿で勝利し、生徒会長選での貴重な3票を得たが、そ... 関連ページ:堂山 圭吾

海帝高校に通う男子。赤場帝一の一学年上で、2年生の時には3組の副ルーム長を務めた。海帝中学校時代からの、氷室ローランドのよき理解者で、よき相棒である。理性的で頭の回転が速く、感情的になりやすい氷室をな... 関連ページ:駒 光彦

赤場帝一の父親。帝一と同じ海帝高校出身で、自身が僅差で生徒会長になれなかったために、社会に出てからも屈辱の二番手人生を送らざるを得ない事を、日々悔しがっている。そのため、「海帝高校で一番になる」という... 関連ページ:赤場 譲介

海帝高校の女性教師。担当は日本で、1年6組の担任を務めている。書道部顧問であり、文化祭では、生徒に混じって書道パフォーマンスを行い、大筆をあやつって、文化祭を盛り上げた。生徒達には「礼子ちゃん」と呼ば... 関連ページ:黒坂 礼子

海帝高校に通う男子。赤場帝一の1学年下で、1年生の時には3組のルーム長を務めた。最優秀の成績で入学したため、新入生代表挨拶をした。現首相の野々宮幸四郎の三男で、青春スターとしても活躍している。代表作は... 関連ページ:野々宮 裕次郎

集団・組織

海帝高校

東京都にある私立の中高一貫制男子校。もともとは海軍兵訓練学校として創設され、優秀な将校を数多く輩出した歴史を持つ。やがて学校改革により、新生・海帝高校として生まれ変わってからは、数多くの政治家や官僚を... 関連ページ:海帝高校

その他キーワード

生徒会長

海帝高校生徒会の最高役職。生徒会は、本部役員が生徒会長と副生徒会長二人、書記と会計で構成されているが、生徒会長は本部役員を任命する事ができ、次期生徒会長候補者を三人選出する権限を与えられる。また、生徒... 関連ページ:生徒会長

書誌情報

帝一の國 全14巻 集英社〈ジャンプ・コミックス スクエア〉 完結

第1巻

(2011年3月発行、 978-4088701844)

第2巻

(2011年12月発行、 978-4088703350)

第3巻

(2012年7月発行、 978-4088704739)

第4巻

(2012年11月発行、 978-4088705439)

第5巻

(2013年3月発行、 978-4088706382)

第6巻

(2013年7月発行、 978-4088707747)

第7巻

(2013年11月発行、 978-4088708775)

第8巻

(2014年4月発行、 978-4088800325)

第9巻

(2014年8月4日発行、 978-4088801612)

第10巻

(2014年12月4日発行、 978-4088802329)

第11巻

(2015年5月1日発行、 978-4088803388)

第12巻

(2015年9月4日発行、 978-4088804712)

第13巻

(2016年1月4日発行、 978-4088805900)

第14巻

(2016年5月2日発行、 978-4088806785)

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