恋とゲバルト

恋とゲバルト

1960年代後半。世界各国で学生たちによる反体制運動が拡大していた時代。右翼学生の切り札として招聘された東儀ひろしは、正体を隠して天啓大学に入学。そこで出会った園芸部の北条美智子に恋をする。しかし彼女もまた、秘密裏に活動する左翼学生の秘密兵器であった。対立する党派に属する男女が、お互いの正体を知らずに惹かれていく姿を描く、恋と学園闘争のドラマ。講談社「コミックDAYS」にて、2021年9月19日より連載を開始。

正式名称
恋とゲバルト
ふりがな
こいとげばると
作者
ジャンル
恋愛
 
学園
レーベル
モーニング KC(講談社)
巻数
既刊5巻
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概要・あらすじ

1968年4月。古武道の達人・東儀ひろしは、右翼活動家・黒木力也に招かれ、仙台から上京。天啓大学に入学する。ひろしは、大日本武流会(たけるかい)という右翼団体の特級奨学生であった。学費を免除される代わりに課された役割は、黒木たち「臥龍新選組」の切り札として戦闘に参加することである。入学後まもなく、その機会はやって来た。左翼の集会を体育会系の右翼軍が襲撃。ひろしは、黒木の指示でこれに参加したのである。木刀を手に、猿の面と袴姿で現れたひろしの活躍はめざましかった。一人で左翼学生たちを蹴散らしたひろしは、学生姿に戻って現場を離脱。その途中、校舎裏手の温室で、花に水をやっていた北条美智子と出会う。左手の甲のケガを美智子に治療してもらったひろしは、彼女に恋心を抱く。しかし美智子の正体は、「赤い北斗」と呼ばれる、左翼学生の秘密兵器であり、ひろしとは敵同士であった。

登場人物・キャラクター

東儀 ひろし (とうぎ ひろし)

天啓大学政治経済学部1年生の純朴な青年。宮城県仙台市出身で、上京後は学生寮「臥龍荘」に入寮する。古武道の達人で、故郷には、無酸素脳症で寝たきりになっている元炭鉱夫の父、母、妹、弟がいる。大日本武流会(たけるかい)という右翼団体の特級奨学生。同団体の富士山合宿で、天啓大学の右翼活動部隊「臥龍新選組」黒木力也と知り合い、天啓大学に招聘される。学費、諸経費、こづかいを武流会に持ってもらう代わりに、同大学右翼学生の切り札として活動するという条件であった。戦闘の際は、猿面に袴、高下駄を着用し、木刀を武器とする。その容姿から「悟空」というコードネームで呼ばれる。鉱石に非常に高い関心を持つ。昆虫は大の苦手だが、北条美智子に惹かれて、彼女が部長を務める園芸部に入部する。

北条 美智子 (ほうじょう みちこ)

天啓大学法学部2年生の女子。黒のロングヘアーと黒縁のメガネが特徴。園芸部の部長だが、東儀ひろしが入部するまで部員はいなかった。「革狼派(革命の狼煙派)」の公方実篤に心酔しており、彼の秘密兵器「赤い北斗」として活躍する。赤い北斗の外見は、「礼仁」と書かれた赤いヘルメットとタオルで顔を隠した男子学生で、学生服のボタンが北斗七星のような配列になっているのが特徴。三節棍を改造したような武器を使用する。法学部校舎裏の温室でひろしと出会い、好感を抱く。父は新左翼のカリスマといわれる北山泰人。

黒木 力也 (くろき りきや)

天啓大学の男子学生。学生寮「臥龍荘」の住人で、剣術同好会所属。右翼学生活動部隊「臥龍新選組」のリーダーでもある。体格のよい九州男児で、薩摩示現流の使い手。角刈りと太い眉、左眉にある傷が特徴。大日本武流会(たけるかい)の富士山合宿で東儀ひろしと出会い、彼を天啓大学に招聘。右翼学生の切り札「悟空」を誕生させる。豪快で器の大きい人物で、アメリカンスクールの女性と付き合っている。

松枝 丈一郎 (まつがえ じょういちろう)

天啓大学の男子学生。学生寮「臥龍荘」の住人で、ボクシング部所属。右翼学生活動部隊「臥龍新選組」のメンバーでもある。あだ名は「ジョー」で、リーゼントが特徴。

八瀬 渡 (やせ わたる)

天啓大学の男子学生。学生寮「臥龍荘」の住人で、右翼学生活動部隊「臥龍新選組」のメンバーでもある。一見すると、メガネの秀才タイプだが、けん玉やヨーヨーなどの飛び道具を操って戦う曲者。あだ名は「ワタル」。

公方 実篤 (くぼう さねあつ)

天啓大学の男子学生。文化系サークル連合会の副会長で、左翼活動部隊「革狼派(革命の狼煙派)」に所属する長髪のイケメン。公方グループという大企業の御曹司でもある。ジャズ、ロックをはじめ、さまざまなジャンルのレコードを愛し、自身もピアノ演奏を得意とする。北条美智子の父であり、新左翼のカリスマといわれる北山泰人を師匠と仰ぎ、大学に革命を起こそうと画策する。左翼活動部隊の秘密兵器である美智子(赤い北斗)に司令を下す。

集団・組織

大日本武流会 (だいにほんたけるかい)

右翼の大立者・秋津種臣が、左翼勢力の拡大に対抗するため、秘密裏に創立した民兵組織。60年安保闘争時に、学生運動の盛り上がりを軽視したことを反省。70年安保に向けて、大学内に優秀な保守勢力の橋頭堡(きょうとうほ)を築くべく、優秀な青年の奨学金を設けた。東儀ひろしは、武流会の特級奨学生に選ばれ、活躍を期待されている。

書誌情報

恋とゲバルト 5巻 講談社〈モーニング KC〉

第1巻

(2021-11-22発行、 978-4065244630)

第2巻

(2022-02-22発行、 978-4065267233)

第3巻

(2022-05-23発行、 978-4065279946)

第4巻

(2022-08-23発行、 978-4065287798)

第5巻

(2022-10-21発行、 978-4065294529)

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