愛と獣と十戒と

愛と獣と十戒と

母親が残した借金のため、取り立てに怯える毎日を送る女子高生・大神アイコ。そんな彼女を助けたのは、隣に引っ越してきた犬居黒土だった。マフィアのボスの命令でやって来た人外・ケルベロスと極貧女子高生が繰り広げる、ダークファンタジーラブストーリー。小学館「ベツフラ」2020年2号から2021年5号にかけて掲載された作品。

正式名称
愛と獣と十戒と
ふりがな
あいとけものとじゅっかいと
作者
ジャンル
ダークファンタジー
 
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概要・あらすじ

大神アイコには、母・大神トワコが残した多額の借金があった。祖母との生活を守るため、アルバイトに励むアイコだったが、女子高生の身で借金完済は難しかった。ある日の夜、いつものように闇金の借金取りがアパートにやって来て、ドアを激しく叩いていた。祖母と二人で怯えながら息を潜めていると、大きな音がしたあと、突然外が静かになった。こっそりドアを開けてみると、そこには黒いマスクにパーカーの少年が立っていた。廊下に倒れている借金取りの二人は、彼に倒されたらしい。少年の名は犬居黒土。隣に引っ越してきたとあいさつし、アイコに手土産を渡した。翌日、アイコのクラスに転入してきた犬居は、孤立していたアイコにさらに近づく。その夜、犬居に追い払われた闇金業者は、アイコが一人の時を狙って彼女を事務所に連れ出した。彼らは借金のカタにアイコを売るという。するとそこへ、大きな黒い犬が現れた。男たちは襲ってくる黒犬に怯えて、一瞬目をつむる。すると、いつの間にか黒犬は姿を消しており、アイコを抱きかかえる犬居が立っていた。すごむ借金取りに、犬居は1万ユーロを手渡してアイコを救う。事務所からの帰り道、アイコは犬居から衝撃の事実を伝えられる。アイコの母・トワコは、イタリアマフィアのボス・アドルフの元愛人で、アイコの父はアドルフだというのだ。さらに犬居は自分の正体を明かす。彼は、アドルフの命令でアイコのもとにやって来た地獄の番犬・ケルベロスであった。

登場人物・キャラクター

大神 アイコ (おおかみ あいこ)

高校2年生の女子。物心がついた頃から、母・大神トワコ、祖母・トキコと3人暮らしをしていた。ある日突然、トワコが借金だけを残して失踪。借金を肩代わりしたため、アルバイトに励むことになる。アパートの隣人として引っ越してきた犬居黒土に、父親がイタリアマフィアのボス・アドルフであることを告げられる。

犬居 黒土 (いぬい くろと)

大神アイコのアパートの隣に引っ越してきた少年。黒髪、黒いマスクと、耳・鼻のピアスが特徴。正体は人間ではなく、地獄の番犬といわれる黒く大きなケルベロス。イタリアマフィアのボス・アドルフとの「契約」に縛られているが、自由になりたいと考えており、そのためにアイコを利用しようとする。

真神 (まかみ)

イタリアマフィアのボス・アドルフの配下の青年。白いマスク、銀髪、左半身のタトゥーが特徴。正体は人間ではなく、白く大きな犬神。怖い見た目に反して、真面目で純情。元は大神アイコの母・大神トワコが飼い主だったが、現在はアドルフの犬。犬居黒土に代わって、アイコを監視するため、日本にやって来る。

アドルフ

イタリアマフィアのボス。口ひげ、あごひげが特徴の男性。大神アイコは、愛人だった大神トワコとの間に生まれた娘。金を盗んで逃げたトワコを憎んでおり、アイコを監視するために犬居黒土を日本に送る。

大神 トワコ (おおかみ とわこ)

大神アイコの母親。イタリアマフィアのボス・アドルフの元愛人。アドルフとのあいだにアイコをもうけたあと、彼のお金を盗んで逃亡。その後、日本で母・トキコ、娘・アイコと3人暮らしをしていたが、多額の借金を残して失踪する。

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