概要・あらすじ
女子中学生・友部由香はある日、教科書を忘れたため隣の席の男子・本間に借りる。その教科書の後ろの方に、図書室の『タイムマシンのつくり方』についての文章が書かれていることに気づいた友部がそのことを訊くと、本間はなぜか激昂した。後になって激昂したことを謝ってきた本間だが、なぜ怒ったのかは答えようとしない。
これがきっかけで少し仲良くなった友部と本間だったが、本間は夏休みの間に家庭の事情で転校してしまう。時が過ぎて冬、友部は自分の教科書にかつて本間が落書きした文章を読み、あの時の本間の激昂の理由を知る。
登場人物・キャラクター
友部 由香 (ともべ ゆか)
『教科書のタイムマシン』の主人公である中学1年生女子。隣の席の本間に借りた教科書に謎の落書きを発見したことで、本間と少し親しくなる。忘れっぽい性格で、本間が借りたがっていた小説『タイムマシンのつくり方』を図書室から借りっぱなしにしていた上、それを本間に渡す約束も忘れたことがある。
本間 (ほんま)
『教科書のタイムマシン』の登場人物である中学1年生男子。友部由香の隣の席に座っている。教科書の後ろの方、3学期の授業でも使わないような所に何かを書いておき、自分でも忘れた頃にそれを読んで半年前の自分を突然体験する、という遊びをしていたが、友部に教科書を貸した際にその文章を読まれてしまい、思わず激昂してしまった。 夏休み中に家庭の都合でブラジルに引っ越してしまう。
その他キーワード
タイムマシンのつくり方 (たいむましんのつくりかた)
『教科書のタイムマシン』に登場する小説。友部由香が借りっぱなしのままで忘れており、本間にとってはそのせいでなかなか借りることができない小説となっていたため、本間は教科書にそのことを落書きしていた。作者はSF作家の広瀬正で、現実に存在する小説。