作品の概要
基本情報
『機動警察パトレイバー』『究極超人あ~る』などで知られる、ゆうきまさみの連載作品。
要旨と舞台設定
室町時代後期から戦国時代前期を舞台に、後世「北条早雲」と呼ばれることになる、伊勢新九郎盛時の生涯を描く物語。名門伊勢家の一員として生まれた新九郎が、応仁の乱などを経て、戦国大名として自立していく過程が描かれる。
ストーリー展開
物語は、幼少期の新九郎(千代丸)が伯父の伊勢貞親のもとで成長するところから始まり、応仁の乱を経験する中で、現実の政治と自身の理想の矛盾に葛藤するようになる。その後、新九郎は備中領地の経営や駿河での騒乱を経験し、伊豆国へと進出していく。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作は、戦国大名の北条早雲を描いた歴史漫画。近年の歴史学の学説に基づき、従来は「素浪人から成り上がった英雄」として描かれていた早雲を、名門伊勢家出身としている点が特徴である。また、史料が不明な部分は創作を織り交ぜているが、基本的には近年の歴史学で主流の説に基づいている。
世界観の構築と設定
作中では、室町幕府の組織体制や守護大名制度、公家と武家の関係性など、当時の政治構造がリアルに描かれている。また、応仁の乱や文正の政変など実際の歴史的事件を背景に、主人公が時代の変化の中でいかに生き抜くかという視点で物語が構築されている。
連載状況
小学館「月刊!スピリッツ」2018年3月号から2019年12月号まで連載。その後、同社「週刊ビッグコミックスピリッツ」に移籍し2020年7号から隔週連載。
あらすじ
文正元年、後に戦国大名・北条早雲として活躍することになる少年・伊勢千代丸は、伯父・伊勢伊勢守貞親の屋敷で暮らすことになった。代々室町幕府の財政を取り仕切る伊勢家は、強権をふるっていた。しかし、文正の政変によって貞親と千代丸の父・伊勢備前守盛定は失脚、近江国に落ちのびることになる。京都に残った千代丸は、前管領・細川右京太夫勝元の元で働くことになる。そんな中、現管領である畠山氏のお家騒動によって応仁の乱が勃発するのだった。
書誌情報
新九郎、奔る! 21巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2018-08-09発行、978-4098600014)
第2巻
(2019-04-12発行、978-4098603343)
第3巻
(2020-01-10発行、978-4098605217)
第4巻
(2020-06-11発行、978-4098606719)
第5巻
(2020-10-12発行、978-4098608102)
第6巻
(2020-12-11発行、978-4098608294)
第7巻
(2021-05-12発行、978-4098610884)
第8巻
(2021-09-10発行、978-4098611652)
第9巻
(2022-02-10発行、978-4098612918)
第10巻
(2022-05-12発行、978-4098613687)
第11巻
(2022-09-12発行、978-4098614462)
第12巻
(2023-01-12発行、978-4098616152)
第13巻
(2023-04-12発行、978-4098617456)
第14巻
(2023-09-12発行、978-4098625819)
第15巻
(2024-01-12発行、978-4098627288)
第16巻
(2024-04-11発行、978-4098628131)
第17巻
(2024-08-08発行、978-4098630509)
第18巻
(2024-12-12発行、978-4098631179)
第19巻
(2025-03-12発行、978-4098633814)
第20巻
(2025-07-11発行、978-4098635078)
第21巻
(2025-10-10発行、978-4098636358)







