旋風Z

自分より優れた科学者をすべて始末しようと企む蛇沼博士。彼に両親を殺されてロボットに育てられた少年は、やがて「旋風Z」となり、蛇沼博士の野望をくじくために立ち上がる。科学者同士の戦いを描く、SF冒険活劇。「少年クラブ」1957年1月号から1958年6月号まで掲載された作品。

正式名称
旋風Z
ふりがな
せんぷうぜっと
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
レーベル
手塚治虫漫画全集(講談社)
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概要・あらすじ

天才科学者の鷹群博士は、蛇沼博士からどちらがより優れた科学者なのかを決めようと挑戦される。鷹群博士は蛇沼博士をいさめるために勝負を引き受けたものの、蛇沼博士の策略にはまり殺されてしまう。巻き添えで妻と息子の鷹群良一まで命を落としかけるが、良一だけはロボットに乗せられて脱出に成功する。その後、母親にそっくりなロボットのジェットに育てられながら、良一もまた優秀な科学者に成長した。

彼は「旋風Z」と名乗って、自分より優れた科学者を殺すか発明を取り上げようとする蛇沼博士の野望を阻止するため、戦いを挑んでいく。

登場人物・キャラクター

鷹群 良一 (たかむれ りょういち)

天才科学者、鷹群博士の一人息子。幼い頃から強脳剤を与えられており、成長して父親と同様に優秀な科学者となる。父親の仇を取るために「旋風Z」を名乗って蛇沼博士の陰謀を妨害していくが、そのために人を殺すことは決してしない。

鷹群博士 (たかむれはかせ)

世界的に評価されていた天才科学者で、鷹群良一の父親。どちらが優れた科学者か決めようと蛇沼博士に決闘を申し込まれた際には、科学は人に尽くすためにあるという信念のもと、戦うためではなく説得するために挑戦を受けた。妻と息子の良一が決闘の場に現れ、2人の乗っていたヘリコプターが撃ち落とされたことで冷静さを失い、戦いに敗れて命を落とした。

蛇沼博士 (へびぬまはかせ)

優れた科学者だが心を病んでいて、自分より優秀な科学者の存在を許すことができない。鷹群博士を始末してからはさらに暴走し、科学省長官を務めながら、世界中の科学者で優れた功績を上げているものを見つけては、殺すか発明を取り上げるかを繰り返している。生死不明の鷹群良一が生き延びていることに感づいており、見つけ出して始末しようとしている。

ジェット

鷹群博士によって作られた、鷹群良一の母親にそっくりなロボット。両親を失った幼い良一を10年間育て、成長して「旋風Z」として活動し始めてからは、アシスタント兼ボディガードとしてサポートしている。良一が落ち込んだ時には、母親の声で歌って慰める。

下田警部 (しもだけいぶ)

「旋風Z」を追っている刑事。蛇沼博士の命令を受けているが、正義感が強く公明正大な性格の持ち主で、事情によっては「旋風Z」を見逃したり助けたりする。「旋風Z」が蛇沼博士に捕まった時も、自分の首をかけてまで拷問を止めさせた。

高木 ハジメ (たかぎ はじめ)

有名な少年科学者で、蛇沼博士に目を付けられた。スピード世界選手権に挑戦するため発明したホップ・カーの試運転中に罠を仕掛けられ、危ないところを「旋風Z」に助けられる。蛇沼博士は高木ハジメを始末するよう殺し屋に2千万円の報酬を約束しており、昆虫を操る丹下右膳の研究を利用した殺し屋によって、何度も殺されそうになる。

丹下 左膳 (たんげ さぜん)

科学者・丹下右善の弟。兄の発明した昆虫を自由に操る機械を、蛇沼博士が雇った殺し屋に提供した。右善が作ったものは自分のものだと考える傲慢なところがあるが、兄を慕っており、殺し屋から拷問を加えられる右善を命を懸けて助けようとした。

丹下 右善 (たんげ うぜん)

丹下左膳の兄で科学者。昆虫にある種の短波をかけて操る技術を開発し、専用の機械を発明した。自分の研究を聞き出そうとしてきた蛇沼博士に不信感を抱いている。高木ハジメの暗殺に協力を求める殺し屋の申し出を拒み、拷問を加えられる。

怪人X (かいじんえっくす)

「旋風Z」に戦いを挑んできた科学者。船や飛行機、ホテルなどを次々と消してみせた。空中に浮いている飛行島に研究所を作り、世界中の発明を再現する研究をしている。飛行島まで追いかけてきた「旋風Z」をだまし、科学省に引き渡した。龍町博士の発明した不老不死薬を狙っている。

古沢 秀雄 (ふるさわ ひでお)

科学省に捕らえられて裁判にかけられた「旋風Z」についた、担当弁護士。生前の鷹群博士とは友人関係にあり、「旋風Z」の無実を信じて助けようとする。裁判においては唯一の証拠を蛇沼博士に破壊されてしまったことで敗れ、「旋風Z」に死刑の判決が下るが、ジェットと共に死刑執行直前に彼を救出した。その後、蛇沼博士に狙われている龍町博士を助けてくれるよう「旋風Z」に依頼する。

龍町博士 (りゅうまちはかせ)

不老不死の薬を開発した科学者。蛇沼博士に命を狙われているが、極めて疑り深い性格のため、誰からの助けも拒否している。鉄骨に潰されそうなところをジェットに救われた際にも、感謝どころか罵って追い払ったほど。放水路へ落されて「旋風Z」に助けられた時も、信用せずに隠れ家から逃げ出した結果、蛇沼博士の部下である三又に拉致された。

三又 (みまた)

下田警部の部下だったが、出世のため蛇沼博士に協力し、蛇沼博士の陰謀に気づいた下田警部と「旋風Z」の車を崖下に突き落とした。それからも蛇沼博士に付き従い、逆らうものを徹底的に処分する企みに手を貸す。その手始めに龍町博士を逮捕して拷問した。

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