あらすじ
鬼島平八郎は、東京地検特捜部部長を務める「眠らない鬼」と呼ばれるほどの鬼検事。犯罪者を追い詰めるためであれば何でもありというスタンスで、時には検察上層部から睨まれながらも、自分のクビを賭けたギリギリの毎日を送っていた。そんな平八郎だからこそ、圧力に屈することなく、政界の権力者や政治家に対して厳しい捜査が可能なのであった。さまざまな事件の捜査を続けていた平八郎は、ある時、検察と密接な警察内部での犯罪行為が横行していることことを知る。かくして平八郎は、業界ではタブーとされている警察告発のため、自らの正義を信じて捜査のメスを入れる。
メディアミックス
TVドラマ
2010年10月から12月にかけて、テレビ朝日系列で本作『東京地検特捜部長 鬼島平八郎』をもとにしたTVドラマ『検事・鬼島平八郎』が放送された。脚本は樫田正剛、徳永友一、杉山嘉一の3人が務めており、主なキャストは鬼島平八郎役を浜田雅功、土方小百合役を西山茉希、橘寛二役を松方弘樹が演じている。
登場人物・キャラクター
鬼島 平八郎 (おにじま へいはちろう)
東京地検特捜部部長を務める男性。捜査に手段を選ばず、不眠不休でターゲットを追い詰めるさまから「眠らない鬼」と呼ばれている。大学時代は私大の夜間部に通っていた。飲み屋で働きながら6回目の司法試験でようやく合格を果たした苦労人。妻とは死別しており、家庭では男手一つで子供2人を養っている。さまざまなアルバイトを経験しており、その経験による知識が捜査に役立つことも多い。 「鬼」の異名で呼ばれ恐れられているが、実際は誰よりも思いやり深い人情家で、部下からも慕われている。
鬼島 美夜 (おにじま みや)
鬼島平八郎の娘。いつも仕事で家に帰って来ない平八郎のことを認めておらず、表向きは冷たい態度で接している。それでも平八郎のことは大好きで、怪我をした際には心配して涙を流すなど父親想いの優しい女の子。
鬼島 涼 (おにじま りょう)
鬼島平八郎の小学生の息子。非常に正義感が強く、いじめをしている同級生をとがめたことがきっかけで、以降いじめのターゲットにされている。食器の中に犬のフンなどを入れられ、給食すらまともに食べられない状況が続いている。父親のことは「正義の味方」と信じて疑っておらず、自分もそんな父親のような信念を曲げない行動をとりたいと思っている。 好物は厚揚げと鳥そぼろ。
土方 小百合 (ひじかた さゆり)
東京地検特捜部検事を務める女性。東京大学法学部出身のエリート。家庭を大切にしながら、苦労して司法試験を突破した鬼島平八郎の本質を見抜いている。そのため、周囲が平八郎のことを「鬼」呼ばわりしているが、「苦労人だからこそ人の痛みがわかる人物」と評価している。
真壁 鋭一 (まかべ えいいち)
東京地検特捜部検事を務める男性。東京大学法学部出身のエリート。調子が良くチャラチャラした性格で、何より自分の身の安全のことを考えている。上司にあたる鬼島平八郎のことは、噂に違わぬ「鬼」という恐い存在と認識しているが、検事としての実力は認めている。
坂上 (さかがみ)
東京地検特捜部事務官を務める男性。ノンキャリア組ながら仕事に対しては誠実に取り組んでいる。地道な作業も文句ひとつ言わずこなす辛抱強い性格。その仕事ぶりは鬼島平八郎からも信頼されており「地味な仕事をコツコツとやってくれる部下がいてくれるおかげでオレは思い切った仕事ができる」と評されている。密かに土方小百合に好意を抱いている。
岩永 明仁 (いわなが あきひと)
東京地検特捜部副部長を務める男性。鬼島平八郎とは長い付き合いで、平八郎の過去についてもよく知っている。平八郎のことを尊敬しており、いつか自分も平八郎のように東京地検特捜部の指揮をとってみたいと考えている。特捜部の元同僚で、検察を辞めて与党「優明党」の顧問弁護士をしている花井のことは軽蔑している。
小川 義典 (おがわ よしのり)
東京地検特捜部事務官を務める52歳の男性。調査やガサ入れが得意で、事務官ながら検事に指示を出すこともある優秀な人物。鬼島平八郎からも、「実務経理のエキスパート」とその仕事ぶりが評価されている。土方小百合と真壁鋭一のことは可愛がっており、何かと世話を焼いている。
山岳 法徳 (やまたけ やすのり)
検事総長を務める52歳の男性。鬼島平八郎のやることに対しては寛容な人物で、周囲の批判的な意見をすべて退けている。平八郎が戸塚省吾の葬儀に参列した際に遺族に遺書の有無を聞いたり、戸塚恭平を個人的に取り調べするなど、行き過ぎた行動を容認し捜査の続行を命じた。
敷島 康広 (しきしま やすひろ)
東京高検検事長を務める48歳の男性。少々無茶な捜査方針をとる鬼島平八郎をあまり快く思っておらず、検察の人事権を握る内閣関係者である橘寛二を刺激しないようにしてほしいと考えている。政治家との太いパイプを持ち、いずれ自身も政治家として政界に打って出ようと考えている。
田中 泰三 (たなか たいぞう)
大阪地検特捜部部長を務める男性。鬼島平八郎が大阪地検で働いていた時の上司。平八郎に川井が収賄容疑で大阪府警から追われていることを伝えた。しかし、川井が容疑をかけられていることに関しては何か理由があると踏んでおり、やみくもに犯罪行為に手を染めたものではないと考えている。
川井 (かわい)
大阪地検特捜部副部長を務める男性。鬼島平八郎が大阪地検にいた時はともに副部長として働いており、仲も良い友人でありライバルだった。しかし、現在は大阪府警から収賄の容疑をかけられており、行方不明になっている。
花井 (はない)
元検察官の男性。検察官の時は、過酷な任務の割には憎まれ役で給料も安く理不尽な商売であると嘆いていた。現在は転職して与党「優明党」の顧問弁護士になっている。鬼島平八郎の先輩にあたり、平八郎に検事としてのイロハを叩き込んだ。また、平八郎に「眠らない鬼」というあだ名を付けた人物でもある。
花井 よう子 (はない ようこ)
花井の妻。10年前から昏睡状態が続いており、現在は病院に入院している。この長い期間、生命を維持するために莫大な医療費がかかっている。最近は危険な状態が続いており、いつ死んでもおかしくない状況となっている。
橘 寛二 (たちばな かんじ)
与党「優明党」の幹事長を務める男性。中卒ながら、土建屋からこの地位までのし上がってきた叩き上げ。通称「政界の喧嘩師」。戸塚省吾に命じて「優明党」首脳と証券会社の仲介をして、不正な取引の窓口になっている。東京地検特捜部にもその疑いをかけられて追われているが、唯一の証人である省吾が自殺したため、未だに証拠は押さえられていない。 鬼島平八郎に執念深く追われているが、その間にも政界で力を伸ばし続けており、そのまま日本のトップまで上り詰めようとしている。
橘寛二の父 (たちばなかんじのちち)
橘寛二の父親。戦時中は海外の捕虜収容所の所長を務めていた。進駐軍の憲兵に連れ去られた時には「国のために大義と信じて与えられた任務をまっとうしただけ」と寛二に心配させまいとしていたが、最終的にはB級戦犯として裁かれ、捕虜虐待の罪で処刑されている。
橘寛二の母 (たちばなかんじのはは)
橘寛二の母親。橘寛二の父が処刑された後に寛二とともに鬼吼村へと移り、そこで橘寛二の叔父の家で世話になっていた。橘寛二の叔父には住まわせてもらう対価として身体を差し出しており、その現場を寛二に目撃されてしまう。しかし、自分の食料を寛二に与えるなど子を思いやる気持ちは人一倍強い。最後は病に倒れ死亡している。
橘寛二の伯父 (たちばなかんじのおじ)
橘寛二の叔父で、橘寛二の父の兄。橘寛二の父が亡くなった後、身よりのない寛二と橘寛二の母を住まわせていた。しかし、橘寛二の母の身体を弄んだり、寛二を奴隷同然に扱うなど、その人間性は凶悪。
戸塚 省吾 (とつか しょうご)
与党「優明党」の代議士を務める男性。東京地検特捜部から株の不正取引の嫌疑をかけられており、各マスコミからもその件を追及された末に、自殺している。私大卒の元サラリーマンで、ほとんどが東大や省庁出身者で構成された「優明党」内では金もコネもなく孤立していた。自殺前に遺書を残している。
戸塚省吾の妻 (とつかしょうごのつま)
戸塚省吾の妻で戸塚恭平の母親。省吾の死後、子供を自分の細腕一つで養っていかないといけないことに不安を抱えている。そのため、遺書と引き換えに自分たちの生活の面倒を見るという橘寛二からの提案に乗せられ、彼に省吾の遺書を渡そうかと心が揺らいでいる。
戸塚 恭平 (とつか きょうへい)
戸塚省吾の高校生の息子。自分の父親が東京地検特捜部および鬼島平八郎に追い詰められて自殺したと信じており、平八郎のことを恨んでいる。またボクシングでインターハイまで出場したことがあり、その腕っぷしには自信がある。父親のことは口では嫌っているが、実際は慕っており、父親の無念を自分が晴らしたいと考えている。
五十嵐 光吉 (いがらし みつよし)
与党「優明党」の代議士を務める男性。橘寛二の娘の夫にあたる人物でもあるが、大橋正二が行っていた証券汚職の事件にも関わっていた。不正に不正を重ねている「優明党」の資金繰りを担当しており、寛二からの信頼も厚い。しかし、弱気な性格が仇となる。
金崎 信之介 (かねさき しんのすけ)
与党「優明党」の最大派閥である「越河会」の会長を務める72歳の男性。学歴もコネもない橘寛二の面倒を見て幹事長にまで引き上げた人物で、寛二からは「オヤジさん」と呼ばれている。寛二の役目は身を挺して「優明党」を守ることにあると考えている。
金崎 はじめ (かねさき はじめ)
金崎信之介の息子で、与党「優明党」の代議士を務める35歳の男性。信之介の派閥である「越河会」の後継者だが、金崎はじめ自身は大した政治力を持っていない。信之介からも「優しすぎる」と言われており、後継者としてしっかりとその派閥を拡大していけるのか心配されている。
油田 雅人 (ゆだ まさと)
与党「優明党」の世話人を務める男性。もともとは橘寛二派だったが、寛二のことを「怪物」、金崎信之介のことを「妖怪」と評し、双方を恐れている。どちら側につくのが得策か考え抜いた結果、信之介派のNo.2になることを目論み、寛二を裏切ろうとしている。
佐伯 剛蔵 (さえき ごうぞう)
与党「優明党」の幹部で自治大臣を務める男性。佐伯正宗は娘婿であり、正宗の義理の父親にあたる。もともとは警察官僚出身で、橘寛二からは、与党内における最大の政敵とされている。自分にとって邪魔な人物は原口光一を使って抹殺している。
田端 総一 (たばた そういち)
法務大臣を務める男性。司法界における最高権力者だが、実際は六法全書の表紙すら見たこともないというほどの根っからの政治屋。検察庁へは、政治絡みの事件を揉み消すために時々来庁する程度。葉巻を愛用しているヘビースモーカー。
大橋 正二 (おおはし しょうじ)
大蔵省証券局第二課課長を務める男性。与党「優明党」の代議士による証券汚職に関連する、証券法違反収賄容疑で逮捕されている。逮捕劇は妻と娘の前で行われ、その際に激しく取り乱して内ポケットに携帯していた自決用の毒物を飲もうとしたが、鬼島平八郎の機転により観念している。逮捕後は平八郎に「奥さんと子供のもとへ生きて帰ってやれ」と諭され、涙を流した。
高橋 (たかはし)
警視庁に勤める警察官の男性で、階級は警視。キャリア組で、ノンキャリア組の警官を軽んじている。そのため、現場での捜査も「自分がするような仕事ではない」とおろそかにする傾向がある。かつてそのことを鬼島平八郎に咎められたこともある。
田中 (たなか)
警視庁情報通信局次長を務める男性で、階級は警視正。鬼島平八郎から、捜査のため個人情報に関係する「Nシステム」の使用許可を求められた。その際、一時は断ったものの、「断れば検察は今後一切Nシステムの写真や記録を証拠として取り上げない」と脅され、結果的に使用許可を出すこととなった。
佐伯 正宗 (さえき まさむね)
警視庁に勤める警察官の男性で、階級は警視正。キャリアの星と目される超エリート。50年に一度の逸材とまでいわれ、その切れ者ぶりから「名刀正宗」の異名を持つ。前代未聞のスピード出世で公安部長となっており、将来的には史上最年少で警察庁長官になると噂されている。
岡田 健蔵 (おかだ けんぞう)
警視庁に勤める警察官の男性で、階級は警部。佐伯正宗率いる捜査チーム「佐伯軍団」の1人。正宗に対して剣道で勝負を挑んだ鬼島平八郎を心配して止めようとするなど、「佐伯軍団」の中では常識的な人物だが、正宗の命令には忠実。また、正宗が組織した隠密機動隊「桜花」を率いる役割も担っている。
菰野 吉清 (こもの よしきよ)
警視庁に勤める警察官の男性で、階級は警視。佐伯正宗率いる捜査チーム「佐伯軍団」の1人。武闘派ぞろいの「佐伯軍団」において珍しい理知的な人物で、官僚の人事資料などをすべて記憶している。その他さまざまなデータが頭の中にあり、その知識で正宗を支える。
八木 (やぎ)
警視庁に勤める警察官の男性で、階級は巡査。機動隊あがりの猛者だが、永道明の移送の任に就いている時に何者かに殺害された。機動隊時代は岡田健蔵の部下で、健蔵に手塩にかけて育てられ可愛がられていた人物だった。
鈴木 忠兵衛 (すずき ただべえ)
元警察官の男性。数々の難事件を解決に導き、叩き上げで警視庁捜査一課長まで上り詰めた人物。現役当時は「昭和の銭形平次」という異名で呼ばれていた。現在は横浜でわたがし屋の屋台を出し、細々と暮らしている。
坂田 俊信 (さかた としのぶ)
元警察官の35歳の男性。現在は無職で、サラ金などに手を出して借金まみれとなり、それが原因で妻子と別れている。それからは酒浸りの毎日だったが、別れた妻子になんとか金を送るために危ない仕事にも手を出している。
永 道明 (よん るーみん)
自称金融ブローカーの男性。日本で30年以上も外国為替法違反や詐欺行為、脱税、殺人などの犯罪を繰り返してきたが、鬼島平八郎の執念の捜査によってようやく逮捕に至っている。日中台湾の財政界にもパイプを持つ人物。
永道明の妻 (よんるーみんのつま)
永道明の妻。かつて、高利貸しをしていた道明を支えていた女性。金のために人の道を踏み外した行動を取る道明のことも、責めることなく理解を示していた。しかし、道明が当時の金主の資金をネコババして失踪したことで人質として捕えられてしまい、以降行方不明になっている。一部の噂では、辱めを受ける前に自ら舌を噛み切って死亡したといわれている。
陳 (ちん)
中華マフィアの大物である男性。橘寛二の知り合いでもあり、依頼を受けて邪魔者を消す仕事を請け負っている。ターゲットに対しては情け容赦なく手を下す冷徹な男だが、同胞に対しては優しく、手厚い世話をしていることでも知られている。
熊原 茂吉 (くまはら もきち)
北海道にある暴力団「熊原組」の組長を務める男性。以前は「北海の羆」と呼ばれた影響力のある人物だったが、歳を取ったいまでは「熊の剥製」だと、自虐的に語っている。鬼島平八郎とは、平八郎が司法研修生の時に知り合った。その際、平八郎の喧嘩を目撃したことで極道界の逸材だと惚れ込み、跡目候補にしようとスカウトしたが断られている。
以蔵 (いぞう)
北海道にある暴力団「熊原組」の組員の男性。鬼島平八郎が「熊原組」を訪れた時に、いの一番に名乗りを上げて平八郎相手に刀を振り下ろした血気盛んな人物。ちなみにその際、刀は手錠でガードされて弾き返され、逆に自分がひっくり返ってしまう結果となった。
町長 (ちょうちょう)
北海道の利美鯉町の町長を務める男性。橘寛二のことを調べにやって来た真壁鋭一と土方小百合を拉致監禁した。寛二の後援会に所属するほど心酔しており、寛二のためであればなんでもする人物。
松山 真二 (まつやま しんじ)
「五代証券投資信託」に勤める男性。与党「優明党」の窓口として戸塚省吾と不正な株取引きをしていた。省吾が自殺してからもそのことを隠し通そうとしていたが、鬼島平八郎から船の上で長時間問い詰められ、船酔いに耐えられず自分の罪を告白するに至った。その後に船を降り、一度会社に戻って証拠品を処分しようとしていたところを、岩永明仁に捕えられることとなる。
久保 光 (くぼ ひかる)
「三光証券」に勤める男性。与党「優明党」の窓口として戸塚省吾と不正な株取引きをしていた。省吾が自殺してからもそのことを隠し通そうとしていたが、鬼島平八郎から船の上で長時間問い詰められ、船酔いに耐えられず自分の罪を告白するに至った。その後に船を降り、河川敷で証拠品を焼却しようとしていたところを土方小百合に見つかったことで追い詰められてしまい、そのまま証拠品を燃やすための灯油をかぶり焼身自殺した。
藤木 (ふじき)
「三光証券」で総務部長を務める男性。普段から役人や政治家を接待しており、久保光とともにその不正な株取引きに一役買っていた。しかし、肝心な時に役に立たない不器用なところがあり、羽賀相次郎からは「給料泥棒」といわれている。
羽賀 相次郎 (はが そうじろう)
「三光証券」で代表取締役社長を務める男性。敷島康広の郷土の先輩であり、よく面倒を見ていた。また、橘寛二とも懇意にしている。社員に対する当たりは厳しく、藤木を「給料泥棒」と罵ったり、時には自分の杖で出来の悪い社員を叩いたりすることもある。
デスク
「週刊毎朝ジャーナル」の編集部でデスクを務める男性で、鬼島平八郎の動向を追っている。平八郎を好意的に評価している人物の証言を無視したり、インタビューでは都合よく編集して平八郎を「悪」に見せかけ、血も涙もない「鬼検事」として記事にしようとしている。
北野 (きたの)
サラリーマンの男性。鬼島平八郎の大学時代の友人。当時は人権派弁護士になるべく、平八郎とともに日夜勉強に励んでいたが、結局その夢には挫折して現在に至っている。すでに結婚して妻子がおり、特に子供のためであればなんでもしようと考えている。
阿波野 幸子 (あわの さちこ)
坂上の住むマンションの部屋の隣に引っ越して来た女性。うどん屋でアルバイトをしている。引っ越しの際に坂上に挨拶し、引っ越しそばならぬ引っ越しうどんを持って来た。見た目は土方小百合にとても似ている。
原口 光一 (はらぐち こういち)
阿波野幸子と同じ部屋に住む元警察官の男性。正義感の塊で、市民の平和のために奔走する警察官の鑑のような人物だったが、捜査で関わったヤクザに監禁された際、事務所内で左足を失うほどの拷問を受けたことで機密事項をしゃべってしまい、その後警察を辞めている。裏で佐伯剛蔵と繋がっており、金と引き換えにヒットマンとして暗躍している。
集団・組織
桜花 (おうか)
佐伯正宗が組織した隠密部隊。指揮官は岡田健蔵だが、健蔵もメンバーの名前や所属、階級は知らない。この組織への連絡手段は正宗だけが知り得るもので、他の者は連絡すら取れないようになっている。
場所
鬼吼村 (きこうむら)
橘寛二の父が死亡した後、橘寛二と橘寛二の母が身を寄せた北海道にある村。寛二と寛二の母はそこで「戦犯の息子」とその未亡人ということで2人して奴隷のような扱いを受けており、寛二が村民に強い恨みを抱くきっかけとなっている。当時は200人もの村民が居たが、20年前に全員が一斉に移転し、現在は事実上の廃村となっている。
クレジット
- 原作