極悪がんぼ

4000万円の借金とともに広島県にある事件屋の使い走りとなった神崎守。先輩の金子千秋と渡り合いながら、徐々に社会の最底辺からのし上がっていくさまを描く職業漫画。続編として『激昂がんぼ』『がんぼ -ナニワ悪道編-』がある。また、作画東風孝広、原作田島隆の『カバチタレ!』および『特上カバチ!!』のキャラクターである田村勝弘、住吉美寿々などが行きずりの脇役として登場。

正式名称
極悪がんぼ
漫画
原作
ジャンル
犯罪
レーベル
イブニングKC(講談社)
巻数
全16巻
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概要・あらすじ

中学生時代に両親に捨てられ、辛酸を舐めながら生きてきた青年、神崎守。ひょんなことから4000万円の借金を負わされると同時に、他人のもめごとに介入して荒稼ぎする事件屋集団の秦秘密探偵事務所で使われる身となる。借金を返済して成り上がるため、時には先輩の金子千秋らをも敵に回して奮闘する神崎

いっぽう所長で大物フィクサーの秦光浩金子神崎らに無理難題を吹っかけ、弄ぶように死線をくぐらせては手柄を奪い取る。やがて神崎は債券回収、倒産整理、地上げなどのヤマを踏んで成長。いっぽう金子は旧友の城岡を破滅させた所長に反旗を翻すが、事件屋生命を断たれてしまう。

足を洗う決意をした金子は、広島県芸南市役所都市計画課課長の尾手盛の後押しで市議会選に出馬。神崎尾手盛とともに金子の当選を助け、地元政官界へのコネクションを固めていく。

登場人物・キャラクター

神崎 守 (かんざき まもる)

秦秘密探偵事務所の若い事件屋。後にのれん分けの形で神崎守秘密探偵事務所を開いて所長となる。中学生時代、商売に失敗した両親が神崎を置いて蒸発。中学卒業と同時に自活を始め、底辺労働を転々としてきた。青年となってからも不遇だった少年時代の記憶にしばしば苛まれる。茸本のクレカ偽造に関わったことで秦秘密探偵事務所の金子千秋らに身柄を売られ、2000万円(後に4000万円)の借金を負う羽目に。 その後は秦秘密探偵事務所に身を置き、借金を肩代わりした同事務所の冬月啓に月400万円の利息とともに返済していくことになった。冬月に追い込まれる恐怖と「ビッグになりたい」という強烈な意志で、金子らと対等に渡り合いながら稼ぐ術を身につけていく。 借金は、後にアパレルチェーン・クロネコの出店にともなう地上げをまとめた報酬として、秦光浩所長によってチャラにされた。やがて芸南市役所都市計画課課長の尾手盛を味方につけ、秦と袂を分かった金子を市議会議員に当選させる。

金子 千秋 (かねこ ちあき)

秦秘密探偵事務所に身を置く、海千山千の事件屋。巨額の利権を巡って対立した神崎守を殺そうとするなど、稼ぎのためには手段を選ばない。いっぽう情に厚い面もあり、幼なじみの本間とその遺族の事業を守るため奔走。かつて秦光浩所長の強大な力に憧れ、自ら事務所に身を預けて事件屋稼業に入った。 だが冷酷無比に所員を弄ぶ秦所長への憤りが蓄積し、旧友の城岡が破滅させられたのを機に反旗を翻した。それに対して秦所長は、見せしめに金子を幼なじみの本間の遺族もろとも破滅させようと追い詰める。焦燥した金子は秦所長を道連れに自殺まで図るが、2人とも九死に一生を得た。金子はこれを機に生き方を変える決心をし、芸南市役所都市計画課課長の尾手盛の後押しを得て市会議選に出馬、当選を果たす。 神崎とはたびたび反目し合ってきたが、秦所長との対立や選挙を経て信頼し合う仲になる。

夏目 大作 (なつめ だいさく)

秦秘密探偵事務所に身を置く事件屋。貫禄や人脈は金子千秋と同等である。ピッキング盗など危ない橋を渡ることにも躊躇がない反面、秦光浩に睨まれないよう立ち回る用心深い一面も。また律儀にけじめを通そうとする義理固さも有する。自分と秦秘密探偵事務所をコケにした連帯保証代行業の久留田を追い込んだ件で、それまで無能扱いしていた神崎守に一目置くようになった。

冬月 啓 (ふゆつき ひらく)

秦秘密探偵事務所に身を置く事件屋。元警察官僚で、県警幹部に顔が利く。冷酷なインテリ。秦光浩を誰よりも恐れており、その忠実な右腕として尽くす。神崎守が金子千秋に負わされた4000万円の借金を肩代わりする代わりに、毎月10%=400万円の利子を取り立てた。金子が秦所長と対立した際は、我を忘れて保身のために走り回る。

秦 光浩 (はた みつひろ)

各地に巨額の利権を持ち、建設業界や政界に顔が利く大物フィクサー。1940年、朝鮮の済州島で生まれた。外見は小柄で大人しい老人だが、一度でも楯突いた者は決して許さず、身内も言葉巧みに言質を取って逆らえないよう押さえ込む。警察にも人脈を持ちながら、なぜか公安を極度に恐れている。 広島県で秦秘密探偵事務所の所長を名乗るが、これは事件屋稼業の表向きの看板。広島県にはたまにしか来ない。金子千秋らに無理難題を吹っかけては、所員が苦労して作り上げた利権のおいしいところを奪っていく。意に沿わない行動をした神崎守や金子を殺そうとするなど、性格は無慈悲で残忍。いっぽうで部下を弄ぶことで寂しさを紛らわせる孤独な老人という一面も。 本能の嗅覚にしたがって政官界とのつながりを作っていく神崎に、若い頃の自分を重ね合わせる。

本間 (ほんま)

金子千秋と子供時代から青年時代までともに過ごした幼なじみ。呉服と日用雑貨を商う本間商事を親から受け継いで社長を務める。講談商事の計画倒産を巡って金子に仕事を依頼するが、実は本間商事もすでに経営破綻寸前だった。金子は本間商事を存続させるため奮闘するが、将来を悲観した本間は5000万円の保険金を残して飛び降り自殺。 金子と神崎守は弔いの代わりに、貸し剥がしで本間商事を追い込んだ寄生銀行を脅して本社ビル売却額を上乗せさせた。金子は本間が死んだ場所をたびたび訪れ、花をたむけて心情を吐露する。

古市 和磨 (ふるいち かずま)

茸本の裏ビデオ業を手伝っていた青年。裏ビデオの仕事を奪った神崎守をそのまま手伝い、その後もパチンコ店ハニーホールへの嫌がらせ、本間商事社長の自宅占有などで使い走り役を引き受ける。アパレルチェーンのクロネコの地上げで焦燥し切った神崎を見捨てようとするが、再び信頼を取り戻して金子千秋の選挙でも協力した。

茸本 (たけもと)

神崎守が事件屋になる前の知り合い。クレカ偽造に神崎を引き込み、彼が事件屋に身柄を売られるきっかけを作った。後に神崎と再会、裏ビデオ業に誘い込む。だが暴力団伊武忍組とのトラブルを経て、神崎に裏ビデオの顧客名簿を奪い取られた。その後また不動産の競売を扱う業者として神崎に借金を負わせようとするが、逆に500万円で作業船に身柄を売られることに。

遠浅 五郎 (とおあさ ごろう)

スナック、コンジロームの経営者。いったん事件屋から足を洗おうとした神崎守をバイトとして雇った。恐妻商事の倒産整理に絡んで行方不明の小切手を神崎が取り返して以来、秦秘密探偵事務所を通さずに依頼者を紹介するようになる。

豊臣 嫌太郎 (とよとみ いやたろう)

元検事の弁護士。秦秘密探偵事務所と懇意にしており、誰かが警察に捕まるたび1人60万円の報酬で釈放させる。

智恵子 (ちえこ)

風俗店ペニ健康にいたヘルス嬢。高校の時に親が離婚し、以後1人で生きてきた。エステの店を開くため金を貯めている。境遇が似た神崎守と意気投合し、恋人関係に。だがアパレルチェーンクロネコ出店を巡る地上げで、最終的な正否を握る公務員の石原が智恵子を抱かせろと要求。 失敗すれば秦光浩所長に始末される状況でほかに手がなく、神崎は千恵子に石原と寝るよう懇願した。智恵子が応じて地上げがまとまるが、2人は別れる。

城岡 (しろおか)

かつて金子千秋とコンビを組んでいた裏業者。金子とともに秦秘密探偵事務所に身を置いていたが、秦光浩と衝突して飛び出した。東京近郊の温泉街で置き屋の経営に携わっており、秦光浩所長に関東進出を命じられた金子や神崎守らとその利権を巡って争う。金子は、いったん経営権を奪った置き屋の切り盛りを、旧知のよしみで城岡に託す。 だが秦所長は城岡が自分に楯突いた恨みを忘れておらず、置き屋の利権を地元組合に売り払って破滅させた。

尾手盛 (おてもり)

芸南市役所で都市計画課の課長を務める。農地転用で巨額の売却益を得る利権に、行政の当事者兼地主の1人として絡む。暮田餅建設、銭畑平次議員らと市街化調整区域の規制を外すべく画策するが、神崎守にはめられて計画が頓挫。銭畑に追い詰められる立場になった尾手盛は、睡眠薬で自殺未遂を起こす。 だが回復後は生き残りのため、市議会選に対立候補を立てて銭畑と対決する決意を固めた。神崎が自分をはめていたことを知らず、事件屋としての手腕を高く買っている。そのため最初は神崎を候補者に立てようとしたが、紆余曲折を経て事件屋から足を洗った金子千秋が立候補し、当選した。

天枝 (あまえだ)

寺の住職の息子。妻と小さな子供2人がいる。実家の金に手をつけるなど放蕩がすぎて勘当され、スナック経営の失敗で600万円の借金を負った。神崎守は天枝を新しい住職につけて父親を追い出し、寺の乗っ取りに成功する。だが仕事を引き継いだ冬月啓は、口封じのため天枝と妻の身柄をタコ部屋に売り払う。

書誌情報

極悪がんぼ 全16巻 講談社〈イブニングKC〉 完結

第1巻

(2001年12月21日発行、 978-4063520019)

第2巻

(2002年9月18日発行、 978-4063520132)

第3巻

(2002年12月18日発行、 978-4063520170)

第4巻

(2003年5月22日発行、 978-4063520309)

第5巻

(2003年12月20日発行、 978-4063520514)

第6巻

(2004年7月23日発行、 978-4063520781)

第7巻

(2004年12月21日発行、 978-4063520965)

第8巻

(2005年6月23日発行、 978-4063521153)

第9巻

(2005年12月22日発行、 978-4063521306)

第10巻

(2006年6月23日発行、 978-4063521559)

第11巻

(2006年12月22日発行、 978-4063521740)

第12巻

(2007年6月22日発行、 978-4063521894)

第13巻

(2007年12月21日発行、 978-4063522082)

第14巻

(2008年6月23日発行、 978-4063522273)

第15巻

(2009年5月22日発行、 978-4063522693)

第16巻

(2009年7月23日発行、 978-4063522716)

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