概要・あらすじ
己のためだけに生きている自己中心的で強烈な姉の中田槇子は、なぜか周りの人々を幸せにする「正義の味方」。その本性を知る妹の中田容子は、意地悪で人を陥れる槇子を悪魔だと思っているが、逆らえずに手となり足となり奔走する。槇子の結婚によって解放されたと喜んだのもつかの間、容子とその家族は相変わらず槇子にこき使われる。
上司には一目置かれ、同僚には憧れの存在と慕われ、人々から感謝される槇子を、容子の視点で描いている。
登場人物・キャラクター
中田 容子 (なかた ようこ)
小さい頃から姉の中田槇子に虐げられ、奴隷のようにこき使われてきた。槇子の実態を悪魔だと思っている。幼少期は白くて太っていたため、後々まで槇子からクマ子など熊関連のあだ名で呼ばれる。槇子に自分の名前でヘビメタコミックバンド、ダンシングパンダのファンクラブに登録されてしまうが、そのおかげでミスター北高の岡本とライブに行く事になる。
中田 槇子 (なかた まきこ)
中田容子の姉。W大を首席で卒業後、厚生労働省に勤めているエリートキャリアウーマン。人を陥れたり、低俗なイジメに快感を感じる。極めて自己中心的で、自分の欲望のためのみに生きるが、その言動が結果的に周囲の人々の人生にプラスに働く。わらしべ長者。本性を隠したまま良川直紀と結婚し、息子の純が生まれる。 貴婦人を装うが、パンクやヘビメタが好きで食べ物に異常に執着する。上司に可愛がられ、同僚からは憧れの女性ともてはやされ、名誉町民にも選ばれる。なぜか人々を幸せにする「正義の味方」。
良川 直紀 (よしかわ なおき)
T大卒のエリート官僚で、厚生労働省の雇用課に勤めている。幼い頃から両親や学校の先生からの信望が厚く、人生の岐路に立った時には冷静に判断して成功してきた。中田槇子とは、これまで付き合った女性にないものを感じて結婚する。優しく温厚で、気配りもでき、容姿も含めて非の打ち所がない男性。 結婚後、義妹となった中田容子と同じような運命をたどる事になる。
岡本 陸 (おかもと りく)
中田容子の高校の同級生。ミスター北高に選ばれるほどのイケメンで女子の憧れ。爽やかでノリがいい。中田槇子のいたずら書きで、容子を石狩熊子という名前だとしばらく勘違いしていた。ダンシングパンダのファンで、容子と趣味が合うと思っているが、実のところそれは槇子の趣味だった。 容子とは一緒に勉強するなど友達以上の仲で、同じS大に進学する。