概要・あらすじ
中学生の深田龍介は幼稚園の頃住んだ難澄市に越してきて、幼なじみの柴山みどりと再会した。まもなく、四つ辻に立ち、最初の通行人に占いを頼む辻占をしていた少女らが、四つ辻の美少年に出会って自殺する事件が立て続けに起こる。龍介は6歳の頃、自分の辻占の答えにより、不倫で妊娠していた女性を自殺に追いやってしまい、自責の念に駆られていた。
さらに、その女性がみどりの叔母だったことを知る。龍介は事件を解決するために、四つ辻の美少年を捕まえようとする。
登場人物・キャラクター
深田 龍介 (ふかだ りゅうすけ)
『死びとの恋わずらい』に登場する男子中学生。幼稚園の頃住んでいた難澄市に越してきて、難澄第二中学校に通う。深田龍介は幼い頃、不倫で妊娠していた女性を辻占で自殺に追いやったトラウマを持つ。しかも、その女性は幼なじみのガールフレンド柴山みどりの叔母だった。辻占に関係する少女の連続自殺が発生し、龍介は自殺者が出会ったという四つ辻の美少年を捕まえようとする。 だが、周囲からは四つ辻の美少年は龍介ではないかと疑われてしまう。
柴山 みどり
『死びとの恋わずらい』に登場する女子中学生。深田龍介の同級生で幼なじみでもあり、お互いに好意を抱いている。しかし、龍介の辻占にかかわるトラウマが原因で、2人の関係はうまくいかない。四つ辻に立ち、最初の通行人に占いを頼む辻占の結果が原因で、不倫で妊娠していた叔母が自殺をしており、辻占を憎んでいる。 その辻占を受けたのが、幼い頃の龍介だと打ち明けられて悩んでいる時、四つ辻の美少年が現れる。
四つ辻の美少年 (よつつじのびしょうねん)
『死びとの恋わずらい』に登場する正体不明の少年。背が高く、黒い服を着て、耳にピアスをしている。四つ辻に立ち、最初の通行人に占いを頼む辻占をする者の前に現れ、否定的な言葉を残して去っていく。彼に出会った女性は皆、辻で首を切るなどして自殺してしまう。
場所
難澄市 (なずみし)
深田龍介が幼い頃住んでいて、中学生になってから再び引っ越してきた所。しばしば、深い霧がたちこめる。四つ辻に立ち、最初に通りがかった人の言葉で吉凶を占う辻占の風習があり、中高生を中心に恋占いが流行っている。「憧れの的」の男女は「辻占の的」とも言われる。