概要・あらすじ
地球から逃げ出したロミと間丈二。彼らは惑星エデン17を自分たちの新天地に選んだのだが、そこは人が住むには厳しすぎる星であった。間丈二は、頻発する地震で死に、残されたロミは、近親婚で一族を増やそうとする。火の鳥の助けで、不定形生物ムーピーとの混血がはじまり、一族は繁栄の時を迎えるが、エデン17の女王となったロミの心に押さえがたい地球への望郷の念が生まれて、ムーピーと人間の混血少年コムの念力で動く岩の宇宙船に乗って、地球を目指すのだった。
登場人物・キャラクター
ロミ
大学のお金を横領した間丈二とともにエデン17へ移民する。間丈二が死んだ後、子孫を増やすために、コールドスリープで息子のカインが20歳になるまで眠る。カインとの間に7人の子供をもうけるが、女の子が生まれなかったため再びコールドスリープで眠り、目覚めてのち、孫たちと子どもを作るがやはり女は生まれなかった。 ムーピーたちとの混血世代になると、エデン17の女王として扱われる。
間 丈二 (はざま じょうじ)
大学の研修でやってきた島でロミと出会う。大学の増設費を横領してロミと逃走。エデン17を買って移住するが、不動産屋の言葉はデタラメで水が全く見当たらない星であった。井戸を掘っているときに地震が起き機械の下敷きになって死ぬ。
シバ
『火の鳥望郷編』に登場するロボット。ロミと間丈二が連れてきた雑用ロボット。ロミがコールドスリープ中にカインの母代わりとなって育てる。
カイン
ロミと間丈二の息子。ロミとの間に7人の息子たちを作る。飢えた息子たちのために自分に体を与える。
セブ
ロミとカインから生まれた7人の息子のうち末っ子。ロト、リウ、エベル、パロ、テラ、ハラン、セブの7人兄弟。火の鳥が連れてきたムーピーとの間に子どもたちをたくさん作り、以後、人間とムーピーの混血世代となり、純粋な地球人はロミだけとなる。
ムーピー
どんな星の環境でも生きていくことができ、その星の生き物と交配することもできる。相手の心をよみ、その相手を喜ばせるように変形できる不定形生物。女性が生まれず死に絶えそうなエデン17のために、火の鳥が連れてくる。
火の鳥
女性が生まれず死に絶えそうなエデン17のために、ムーピーを連れてくる。エデン17で頻発する地震を抑え、文明の誕生を助ける。
コム
エベルの30番目子どもで、ムーピーと人間の混血。目や耳がない代わりに頭部には触覚状の感覚器官がある。ロミを助けて岩の宇宙船を飛翔させ、地球を目指す。
ノルヴァ
親星を失って凍りついた星の最後の生き残りの1人。雌雄単体で、腰から上に男女両方の体をもつ。ズダーバンの宇宙船に卵を産み付け、生まれてきた子どもたちは、宇宙船を奪って宇宙へ飛び立つ。
牧村 五郎 (まきむら ごろう)
『火の鳥 望郷編』の登場人物。『火の鳥 宇宙編』で登場した牧村五郎の若い時代。岩の宇宙船に立ち寄って会話中に密着させていたはずのロケットが離脱してしまい、ロミやコムと同行することになる。
ズダーバン
ケルポ49号惑星の宇宙商人。宇宙船から惑星まで様々な者を扱う。『魔神ガロン』に登場するガロンも「惑星の清掃用ロボット」として商品となっている。意識を失ったロミを助けると称して若返りの機械で治療し、その代金としてエデン17に一人だけ残った純粋なムーピーを要求する。 エデン17を堕落させ、文明を壊滅させてしまう。
チヒロ2545号
『火の鳥望郷編』に登場するロボット。精密機械局で作られたロボット。移民からの帰還を認めない地球で、殺されそうになるロミとコムを助ける。それは、彼らの行動規範である、対人三原則のうちの一つ、「人間が生命の危険にあったとき、可能な限りの救助手段を試みよ」に従ったのである。『火の鳥 復活編』で登場するチヒロと同型のロボット。
場所
エデン17
『火の鳥望郷編』に登場する星。地震が頻発し水にも不自由する厳しい環境。悪徳不動産屋がここを騙して売り、開拓者があきらめると、また買い戻して売る、ということを繰り返していた。
その他キーワード
岩の宇宙船
『火の鳥望郷編』に登場する宇宙船。火の鳥がムーピーをエデン17に連れてくるときに使った宇宙船。ムーピーの念力で飛行する。中は円形の大きな部屋、天井には星の光を集めて輝く結晶体があり、5人で使えるテーブルと椅子。円形の部屋の壁には等間隔に穴があり中には繭状に搭乗者を包み込むベッドがある。その奥は船の最外殻となり窓で終わっている。 ムーピーと人間の混血であるコムの念力で動き、一切のエネルギーを無視した念力の力でテレポートし、様々な星へ飛んでいく。
関連
火の鳥 (ひのとり)
火の鳥と呼ばれる超生命体が見守る古代から超未来にわたる人類の叙事詩。 関連ページ:火の鳥