片恋グルメ日記

片恋グルメ日記

恋愛経験ナシの33歳独身女性が、密かに思いを寄せる男性と同じものを食べるという食事ストーキングをする事で、彼との熱愛妄想に浸る妄想トランスフォームを発動させるというグルメ・ラブコメディ。「JOURすてきな主婦たち」2016年6月号から掲載。2020年10月テレビドラマ化。

正式名称
片恋グルメ日記
ふりがな
かたこいぐるめにっき
作者
ジャンル
恋愛
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あらすじ

第1巻

少女マンガ誌の編集者、所まどかは33歳の独身女性で、同じ社内で営業をしている40歳の独身男性、八角直哉に恋をしている。しかし、八角は女性社員からモテモテの存在のうえ、まどかは恋愛経験ナシで自分に自信もなく、声をかける事すらできずにいた。そんなまどかに、売れっ子少女マンガ家、曲家りんご食事ストーキングを提案する。それは、好きな男性が食べたものを調べ、同じものを食す事でその男性を感じるという行為だった。八角が牛丼を食べて、これまでに見せた事のない幸せそうな顔を目にしたまどかは、入った事のない牛丼屋に一人で入り、八角が食べていたのと同じ牛丼を食べる。その美味しさに高揚し、食欲も満たされたまどかは、愛する八角といっしょに食べられたらという思いを募らせ、もしいっしょだったらどんな時を過ごすだろうと考える。すると八角と肩を並べて牛丼を食べる妄想が湧きあがるのだった。あくまで妄想だが、そのリアリティは鼻血が出るほどのもの。こうしてまどかは食事ストーキングにハマり、八角が食べたものを調べては同じものを食べ、妄想トランスフォームを発動させる事で、妄想の中で八角の恋人として、時には夫婦になって過ごすのだった。

第2巻

すっかり八角直哉食事ストーキング妄想トランスフォームの虜となった所まどか。その行為を知っているのは、食事ストーキングの言い出しっぺである曲家りんご先生だけであった。そんな中、まどかの担当するりんご先生と、八角が営業を担当する青年マンガ編集部とのコラボ企画が始まり、現実においてもまどかは八角といっしょに仕事をする事になる。それでも八角を食事に誘う勇気は出せず、八角に何を食べたかを聞いては、食事ストーキングするのみだった。しかし、まどかの在籍する「月刊ジュース」編集部に、男を狩りまくる事で「ワンピースのハイエナ」という異名を持つ26歳の美女、菱波江奈が異動してくる。江奈は、先輩として仕事を教えてくれるまどかが八角に気がある事を鋭く見抜き、自分も八角を本気で狙うと宣言する。その若さと美貌で八角への積極的なアプローチを繰り返す江奈を見て、気落ちするまどか。そんなまどかに、女性社員からモテモテの若手営業マン、星勇気が近づき、まどかの事を狙っていると囁くのだった。

メディア化情報

テレビドラマ

2020年10月12日よりTOKYO MXほか

CAST 本仮屋ユイカ、平岡祐太、藤田玲、中村静香、村山和実、岡本杏理、兵頭功海、竹森千人 ほか

登場人物・キャラクター

所 まどか (ところ まどか)

よつば出版が発行する少女マンガ誌「月刊ジュース」の編集者。33歳の独身女性。金髪のボブヘアで眼鏡をかけている。仕事仲間からは「コロ」、「コロさん」と呼ばれる。同じ社内の八角直哉に熱烈な恋心を抱いている。それ以前の恋愛は、高校2年生の時で、しかも好きな先輩のスニーカーをこっそり履いただけ、という超奥手。お菓子が主食と言うほどお菓子好きで、仕事中も「ガソリン投入」といって、チョコを食べたりしている。

八角 直哉 (やつかど なおや)

青年マンガ担当営業で、40歳の独身男性。入社以来、営業畑のエキスパートとして活躍している。仕事ができるうえ、物静かで優しいイケメンで、社内の女性からはモテモテ。よつば出版モテ四天王の一人。浮いた噂はなく、独身女性からは「最後の砦」、既婚女性からは「火遊びしたい男No.1」と言われる人物。所まどかから熱烈な恋心を抱かれているが、その事は知らない。 苗字の「八角」は「やつかど」と読むが、まどから女性社員は密かに「はっかくさん」の愛称で呼んでいる。

曲家 りんご (まがりや りんご)

所まどかが担当している売れっ子少女マンガ家。47歳の男性。少女マンガ歴23年の大ベテラン。少女マンガ誌「月刊ジュース」の看板マンガ家の一人で、執筆作品はTVアニメ化もされている高額納税者。まどかが恋をしている事を一発で見抜き、奥手のまどかに食事ストーキングを提案した。おねえ言葉で話し、まどかの事は「コロちゃん」と呼ぶほどフレンドリー。 独身だが、恋人の彼氏がいる。

小日向 (こひなた)

少女マンガ誌「月刊ジュース」の副編集長を務める男性。既婚者で子供は二人いる。校了間際で魂が抜けたような状態になっている編集員の頭を、丸めた雑誌で「封印っ」の掛け声と共にぶったたき、活を入れる癖がある。八角直哉とは同期で、小日向が青年誌にいた時は、編集と営業でタッグを組んで大ヒットを飛ばした。そのため今でも仲がいい。

松尾 (まつお)

所まどかが所属する少女マンガ誌「月刊ジュース」の編集者。ショートカットの髪型をしたボーイッシュな女性。まどか、松尾、恩田の三人とも男ナシの独身アラサーという同じ境遇で、仲がいい。まどか、恩田と同期だが、年は二つ上。仕事は続ける気だが、結婚もしてみたいし、チャンスがあれば子供もほしいと考えており、お見合いサイトに登録する。

恩田 (おんだ)

所まどかが所属する少女マンガ誌「月刊ジュース」の女性編集者。まどか、松尾、恩田の三人とも男ナシの独身アラサーという同じ境遇で、仲がいい。前髪を眉毛のラインでまっすぐ切りそろえた黒髪の長髪で、仕事の時もフリフリの付いた黒いドレスなどゴスロリファッションで身を包んでいる。昼食は弁当持参。好きな男性芸能人が一般女性と結婚したというニュースを目にした際、ショックのあまり、3日ほど出張という名目で姿をくらまそうとした。

三馬 ルク (さんま るく)

26歳の男性漫画家。マンガ誌「月刊パッション」で「エレメンタルエンジェルズ」という作品を連載している。コミックスに収録する企画で曲家りんごと対談した。りんご先生の好みであるかわいい子犬のような人物だが、すでに結婚しており、1歳になる娘がいる。

(さくら)

所まどかの会社の元先輩。40歳の女性。出産を機に退社し、今はフリー編集者になっている。よつば出版に勤務する夫とのあいだに6歳になる息子がいる。気をつかうママ友達との付き合いに疲れており、久しぶりにお茶をしたまどかに苦悩を伝える。まどかが思いを寄せる八角直哉とは同期。

菱波 江奈 (ひしなみ えな)

26歳の女性編集者。少女マンガ誌「月刊ジュース」の編集部に異動してきた。カワイイ系のかまととだが、半径500メートル以内の男をみさかいなく狩りまくるという噂があり、女性社員からは密かに「ワンピースのハイエナ」と呼ばれている。仕事もでき、快活で積極的な性格をした美女。ハイエナの名の通りで、不倫した男の妻にコップの水をぶっかけられてもケロッとしているほどハートが強い。 所まどかが八角直哉に恋している事を見抜きつつ、自身も八角に積極的にアプローチする。

星 勇気 (ほし ゆうき)

八角直哉が所属するよつば出版の青年マンガ担当営業。24歳の独身男性。よつば出版モテ四天王の一人。子犬フェイスのあざとい笑顔で、全国の書店員にもファンが急増中といわれている。そのかわいらしい見た目とは裏腹に、寄ってくる女性に「おぶすちゃん」「邪魔だよ」「香水キツイよ」という言葉を浴びせるため、「棘のあるタンポポ」という異名も持つ。 しかしその毒舌がいい、という女性もいる。「ワンピースのハイエナ」と呼ばれる菱波江奈とは水と油の関係。所まどかの事を狙っていると、まどか本人に囁く。

その他キーワード

食事ストーキング (しょくじすとーきんぐ)

好きな男性が食べたものを調べて、同じものを食す事でその男性を感じるという行為。本当は好きな男性といっしょに食事したい、過ごしたいと思っているが、誘う勇気が出せない人間が行う。少女マンガ家の曲家りんごが、冗談半分で所まどかに提案した行為だが、実践したまどかは、この食事ストーキングにハマる事となった。

妄想トランスフォーム (もうそうとらんすふぉーむ)

食事ストーキングで好きな男性と同じメニューを食べている際中、その美味しさと意中の男性への思いが極限まで高まった時に発動するモード。これを発動させるためには、好きな男性が食べたのと同じ店の、同じメニューである必要があり、同じチェーン店の同じメニューであっても、別の店だと発動しない。まずは好きな男性が食べたのと同じものを食べる。 所まどかの場合、ここでは「うまい」ではなく「うっまはぁ」という感想をもらす。そして食欲が満たされると、もし好きな男性とこの場でいっしょに食べていたら、という妄想の泉が湧きあがり、妄想トランスフォームが発動する。発動時の合言葉は「妄想ごといただきます!!」。妄想の内容は、まどかが思いを寄せる八角直哉との恋人シチュエーションだったり、子供が多数いる夫婦だったりとさまざまで、また、70年代風の少女マンガチックな世界や戦争中の戦場であったりと、バリエーションもある。 現実に引き戻されたり、妄想で興奮しすぎたりすると、まどかの眼鏡がパリーンと割れるエフェクトが入り、「妄想解除」となる。今のところ妄想トランスフォームができるのはまどかだけ。

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