異形島

異形島

フィリピンの架空の島であるカブテ島を舞台に、日本陸軍の一小隊が異形のモンスターと戦う姿を描いたモンスターパニックホラー。「グランドジャンプPREMIUM」2015年5月号に掲載された作品。

正式名称
異形島
ふりがな
いぎょうじま
作者
ジャンル
ホラー
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概要・あらすじ

1942年のフィリピン・カブテ島にて敵情捜索の任務にあたる市川中尉率いる日本陸軍の一小隊が、放棄された野戦病院の中で不気味な異形のモンスターに遭遇する。機動力の高いこのモンスターを生け捕りにしようとする市川中尉に対し、黒澤一等兵は撤退を具申するが聞き入れられない。そしてモンスターと戦ううち、小隊のメンバーたちも次第に異形のモンスターと化していく。

登場人物・キャラクター

黒澤一等兵 (くろさわいっとうへい)

軍刀ではなく、脇差のような日本刀を携えている日本陸軍所属の青年。刀を持っていることで上官である市川中尉に目をつけられた後も、傲岸不遜な態度で接する尊大な性格。一方で、本多伍長に対してはわずかに従順な姿勢を見せる。「高等遊民」を自称しており、刀を携えているのもただ刀剣好きが高じてのこと。戦争から生きて帰ることを強く望んでいる。

本多伍長 (ほんだごちょう)

黒澤一等兵を優しく見守っている直接の上官。日本陸軍所属の青年で、常に柔和な表情を浮かべているが、市川中尉の無茶な命令を理解しながらも軍規に従い、反発・命令違反は許容しない真面目な性格。黒澤に帯刀を許可し、黒澤と市川がたびたび衝突しそうになるのをうまくフォローしている。

市川中尉 (いちかわちゅうい)

黒澤一等兵が所属する日本陸軍小隊の小隊長を務める中年男性。武勲を上げることに貪欲で、異形のモンスターに出会った際もその機動力の高さに目をつけ、兵器としての実用化に貢献できた暁の受勲を夢見て生け捕りを命じた。また、撤退を具申する黒澤の言葉を一蹴し、粘菌のような生き物までも捕獲しようとする。

今村曹長 (いまむらそうちょう)

市川中尉の腹心を務める日本陸軍の青年。丸メガネをかけ、関西弁を話す。市川からの命令を確実に実行しつつも、小隊メンバーの人命を第一に考えた立ち回りをしている。異形のモンスターに変貌した後は、他に変貌してしまった小隊メンバーの統率をとり、黒澤一等兵たちに襲いかかった。

異形のモンスター (いぎょうのもんすたー)

カブテ島の中にある廃棄された野戦病院に現れた謎の生き物。全体的に粘り気のある質感で、顔面を中心に複数の空洞が見られる。傷ついたところは自動的に修復する特性を持っているだけでなく、指など末端部分を他人の口内に侵入させることによって同じ異形のモンスターにすることができる。感染するとほとんどの場合は知能が皆無になるが、今村曹長のみ感染後も統率力を有していた。 火が苦手で、火炎放射器などでの攻撃が有効。

粘菌のような生き物 (ねんきんのようないきもの)

カブテ島の中に存在する、謎の粘菌のような生き物。木の枝や洞窟の上部に張り付いており、人間を認識するとどろりと垂れ落ちてくる。接触された人間はその部分から溶け爛れはじめ、見る間に白骨化していってしまう。

集団・組織

米比軍 (べいひぐん)

もともとカブテ島を拠点としていたアメリカ、フィリピン両陸軍からなる合同部隊。市川中尉率いる日本陸軍の小隊が辿り着く前に異形のモンスターに襲われ、全滅している。野戦病院の中で今村曹長を襲ったのはフィリピン陸軍の兵が変貌したもの。

場所

カブテ島 (かぶてじま)

フィリピン国内にある小さな島。島の中心にある盛り上がった岩山の周囲を、ジャングルが取り巻いている。黒澤一等兵は軍事拠点にすべき島だと認識しており、米比軍の姿がないのを異形のモンスターの仕業だと断定した。

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