白虎隊

白虎隊

文久二年から、明治三年にかけての会津藩の歴史を描いた劇画作品。文久二年の松平容保の京都守護職の拝命から、攘夷派の弾圧、鳥羽・伏見の戦いでの敗走までを描いた第一部「京都動乱」と、若松城下での白虎隊の少年たち戦いとその最期を描いた、第二部「落城の賦」の二部構成となっている。原作はテレビドラマ『白虎隊』の脚本を手がけた杉山義法。

正式名称
白虎隊
ふりがな
びゃっこたい
原作者
杉山 義法
作画
ジャンル
時代劇
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概要・あらすじ

桜田門外の変から二年後、文久二年の夏、会津藩藩主松平容保のもとに、時の将軍から京都守護職の命が下る。就任を受け入れ、会津藩士を率い京都へと上った容保だったが、京の都は攘夷派浪士たちの暗殺が横行する血なまぐさい町と化していた。会津藩は、身元を預かる新撰組を使い攘夷派を排除、長州藩らと敵対していく。慶応三年、王政復古の大号令が下り、戊辰戦争が勃発。

鳥羽・伏見の戦いで敗北した会津藩は朝敵の汚名を着せられ、新政府軍に追い詰められてしまう。そして若松城での最期の戦いに、いまだ若い少年たちで結成された白虎隊も投入されることとなる。

登場人物・キャラクター

井上 丘隅 (いのうえ おかずみ)

会津藩士。暇があれば家中の子供たちに会津の歴史や論語を教え、その飄々とした人柄から尊敬を集める人物。戊辰戦争では白虎隊幼少組を預かる。次女・雪子は神保修理に嫁いでいる。モデルは同時代の実在人物井上丘隅。

松平 容保 (まつだいら かたもり)

会津藩藩主。文久二年、将軍家より京都守護職を命じられる。家臣である西郷頼母は反対したものの、「大君の義 一心大切に忠勤を存ずべし」という家訓に殉じ、守護職を拝命、藩士を率い京都へ上洛。尊王攘夷派を排除し、孝明天皇から感謝の手紙と御製を内密に賜る。モデルは同時代の実在人物松平容保。

神保 修理 (じんぼ しゅり)

会津藩士。妻は井上丘隅の次女・雪子。松平容保に同行し、京都に上洛。鳥羽・伏見の戦いでは軍事奉行として参加するが、新政府軍に錦の御旗を見つけ、賊軍になることを恐れ恭順を容保に進言。その後惨敗の責任を取り、自刃。モデルは同時代の実在人物神保修理。

山本 覚馬 (やまもと かくま)

会津藩軍事取調兼大砲頭取。妹は山本八重子(新島八重)。江戸で蘭学・洋式砲術を学んだ鬼才。モデルは同時代の実在人物山本覚馬。

西郷 頼母 (さいごう たのも)

会津藩家老。京都守護職の命を辞退するよう松平容保を説得するも、失敗。戊辰戦争勃発後は白河口の軍事総督に就任するかたわらで、戦争回避に尽力した。モデルは同時代の実在人物西郷頼母。

佐々木 只三郎 (ささき たださぶろう)

会津藩公用方・手代木直右ヱ門の実弟。のちに京都見廻組を組織する。浪士隊隊長・清河八郎と決別した近藤勇らに目を付けた。モデルは同時代の実在人物佐々木只三郎。

野村 左兵衛 (のむら さへえ)

会津藩藩士。京都に上洛し、近藤勇ら新撰組を預かることとなる。長州勢との蛤御門での戦いで銃弾を受け、近藤、土方歳三に看取られ戦死する。モデルは同時代の実在人物野村左兵衛。

飯沼 貞吉 (いいぬま さだきち)

白虎隊士中二番隊隊士。若松城下での戦いで新政府軍に敗れ逃走、飯盛山で若松城が炎上している(燃えていたのは周辺の屋敷で、実際は若松城はまだ落ちていなかった)のを見て、他の隊士たちと集団自刃を図る。しかし、不本意ながらも一命をとりとめ、白虎隊の悲劇を後年に伝えることとなる。モデルは同時代の実在人物飯沼貞吉。

クレジット

原作

杉山 義法

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