ファンタジー世界が舞台になったスピンオフ
宵野コタローの漫画『終末のハーレム』のスピンオフだが、世界観や登場人物は一新され、原作版のような近未来の日本ではなく、魔法や魔物が存在するファンタジー異世界を舞台にしている。古代の魔物の影響で終末が近づく中、闇の力を手に入れた悲劇の少年・アルクのハーレム生活や復讐劇が描かれる。このように終末世界やハーレム、過激な性描写といった共通のコンセプトがあるものの、原作キャラクターや用語は登場せず、ダークファンタジー要素の強い別作品ともいえる。
主人公は恋人の奪還を目指す少年
最愛の女性・アウレリアと引き離されて絶望していたアルクのもとに、ラティという謎のダークエルフが現れ、彼はマハトという不思議な力を与えられる。マハトによってあらゆる女性を強く惹きつけるようになったアルクの周りには、ラティ以外にもさまざまな女性が集まり、やがてハーレムが形成されていく。そんなアルクはアウレリアを取り戻すため、そして宿敵であるマディリス帝国を倒して世界を変えるという目的のため、マハトを駆使しながらさまざまな戦いに身を投じていく。
闇の力「マハト」の秘密
本作にはアルクがラティとの契約で得た「マハト」という不思議な力が登場する。鍛錬の末にマハトを得たアルクは体液で女性を発情させたり、女性に戦闘力を与えたりする力を得ており、高い生殖能力によって、性交した女性を高確率で妊娠させることも可能になった。本来は闘争を嫌う温厚な少年だったアルクには、マハトを得たことで目的のためなら手段を選ばない冷酷さを見せるなどさまざまな変化が訪れ、時にはマハトを暴走させることもある。強力ながらリスクを伴うマハトをアルクがどのように生かし、周囲の女性とどのようにかかわっていくのかも、本作の見どころとなっている。
登場人物・キャラクター
アルク
ナーガラ家の後継者として生まれた貴族の少年。初登場時の年齢は15歳。従姉のアウレリアと両思いだったが、政略結婚のために引き離されてしまう。彼女を取り戻そうと力を求めていた時、謎のダークエルフ、ラティと出会い、三つの約束と引き換えにこの世を統べることができる闇の力「マハト」を1年後に授けられる。この力の影響で、唾液や血液を含む体液であらゆる女性を発情させることが可能になった。アルクの体液を少しでも口にした女性は、彼の体液なしではいられない体質となる。本来は争いを嫌う温厚で生真面目な性格だったが、マハトを得た影響で強気になっていき、他人に対して冷酷な一面を見せるようになる。
ラティ
アルクの前に現れたダークエルフの女性。銀髪で褐色の肌を持ち、露出の高い服装を身につけた巨乳美女。闇と同化して気配を感じさせない不思議な能力の持ち主。囚われの身となっていたアルクの前に突如現れ、契約を交わして闇の力「マハト」を彼に授けた。これ以降はアルクに仕えているが謎が多く神出鬼没で、必要な時にしか現れない。本名は「ラティフォリアザード」。かつて大国「マディリス」の近くに住んでいたダークエルフたちの生き残りであり、マディリスによって滅ぼされた先祖の仇討(あだう)ち目的でアルクに接触していた。
クレジット
- 原作
-
LINK
ベース
終末のハーレム (しゅうまつのはーれむ)
難病を患った青年が、治療を受けるためにコールドスリープに入って5年。目覚めた彼は、特殊なウイルスの蔓延によってほとんどの男性が死滅し、女性しかいなくなってしまった世界を目の当たりにする。未来の東京を舞... 関連ページ:終末のハーレム
書誌情報
終末のハーレム ファンタジア 15巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉
第1巻
(2018-11-02発行、 978-4088911298)
第9巻
(2022-01-04発行、 978-4088921594)
第11巻
(2022-09-02発行、 978-4088924595)
第12巻
(2022-12-02発行、 978-4088925882)
第13巻
(2023-04-04発行、 978-4088927336)
第14巻
(2023-08-04発行、 978-4088928845)
第15巻
(2023-12-04発行、 978-4088931494)