あらすじ
日本とロシアのあいだで緊張が高まりつつある明治36(1903)年12月末、日本海軍はジェノヴァのアンサルド社で建造中のアルゼンチン装甲巡洋艦を2隻購入した。「日進」「春日」と名づけられた船は、それぞれ日本へ回航することとなる。春日の回航責任者となった鈴木貫太郎は、各部署の責任者である外国人とコミュニケーションを取りながら春日の出港準備を整えていく。明治37年1月9日、必要最低限の準備を整えると日進と春日は日本に向けてジェノヴァを出港。道中、ロシア艦隊の監視や機関部などの故障、乗組員の言葉の壁など多数の困難を乗り越えて、春日は2月16日に東京湾に到着する。(エピソード「軍艦春日回航記」)
登場人物・キャラクター
鈴木 貫太郎
エピソード「軍艦春日回航記」に登場する。日本海軍に所属する男性。階級は中佐。日本海軍がジェノヴァで購入したアルゼンチン装甲巡洋艦「春日」の日本回帰への責任者となる。指揮官として優れており、的確な状況判断で多国籍の人々で構成された春日の乗組員をうまくまとめ上げている。一方で、日本の海軍大臣や外務大臣からスケジュールの遅れについての電報が相次ぎ頭を悩ませている。実在の人物、鈴木貫太郎がモデル。
第四駆逐隊隊員
エピソード「鬼の第四駆逐隊」に登場する。日本海軍の第四駆逐隊に所属する男性。階級は中尉。ロシアのバルチック艦隊を攻撃するため駆逐艦「朝霧」で出撃し、水雷発射を任されている。実戦経験の浅さから大きなミスをしてしまうが、駆逐艦「朝潮」、駆逐艦「白雲」との連携水雷ではみごとに水雷を命中させる。
独第四水雷隊隊員
エピソード「海峡海戦」に登場する。ドイツ軍の第四水雷隊に所属する男性。階級は少佐。作戦の立案を担当し、英仏海峡で英国駆逐隊と戦っている。物資を運ぶ船団の護衛をしながらの英国駆逐隊との戦闘は非常に困難な中、駆逐隊を撃破するために大胆かつ繊細な作戦を思いつく。