逃亡花

逃亡花

最愛の夫を何者かに殺され、その濡れ衣を着せられた女性は、亡き夫のためにも真犯人を自分の手で探しだすことを決意して逃亡する。美しいヒロインが命懸けで、まだ見ぬ敵へと迫るドラマティック・サスペンス。「週刊漫画ゴラク」2008年8月から2009年9月にかけて掲載された作品。

正式名称
逃亡花
原作者
香川まさひと
作者
ジャンル
ミステリー一般
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

小園井咲子は植木職人の小園井綱男と結婚し、慎ましくも幸せな生活を送っていた。ある雨の日、咲子はパートからの帰宅途中に刺青の男とすれ違う。家に戻ると夫の綱男が殺されており、駆けつけた警官も、咲子が刺青の男を探している間に、何者かに殺害されてしまう。咲子は夫と警官殺しの罪で起訴されてしまうが、裁判の判決言い渡し期日に、夫が可愛がっていた光一の助けを借りて逃亡。

情報を得るため、裁判の傍聴に足繁く通っていた竹田修治に接触を試みる。夫への一途な愛ゆえに「真犯人を見つけるために夜叉になる」と誓った咲子の逃亡劇が、こうして幕を開けるのだった。

登場人物・キャラクター

主人公

小園井綱男と結婚し、幸せに暮らしていた若い女性。夫と警察官を殺害した罪で捕まるが、夫を殺した真犯人を自らの手で探し出すため、裁判の判決言い渡し期日に逃亡する。児童養護施設で育ったため天涯孤独の身の上だ... 関連ページ:小園井 咲子

小園井 綱男

小園井咲子の夫。植木職人を務めている。ある雨の日、自宅で何者かに刺されて殺害された。黒木香苗から仕事を請け負っていた縁で、黒木の世話役をしていた咲子と知り合った。天涯孤独な咲子を誰よりも幸せにすると誓ってプロポーズした、優しく男らしい性格。

警察官

若い警察官。刺された小園井綱男から連絡を受け、現場に駆けつけた。綱男が通報時に「刺された、咲子に」と口にしたため、犯人は小園井咲子だと思っていた。しかし、咲子が刺青の男を探している間に、何者かに刺し殺されてしまう。

小堺

国選弁護人の中年男性。小園井咲子の弁護をすることになった。咲子に対し、実際に殺害したかどうかに関わらず、刑期を短くするため罪を認めるべきだと説得。そのため、信頼関係が築けないと確信した咲子に解任された。弁護士としては県でトップを争うやり手。

仲田

小園井咲子の国選弁護人となった初老の男性。咲子が小堺とは信頼関係を築けない旨の上告書を提出したため、小堺に代わって咲子の弁護を担当することになった。小園井綱男に対するお悔やみの言葉を誰にもかけられていない、「妻」としての咲子を気遣う慈愛に満ちた人物。

刺青の男

小園井綱男が殺害された日に、小園井咲子が帰宅途中にすれ違った男性。咲子は彼が夫の綱男を殺害した犯人だと確信している。雨に濡れていたため、背中に能の女面の刺青があるのが透けて見えていた。その正体は雇われの殺し屋で、のちに咲子を殺すため再び姿を現す。

光一

小園井綱男のもとで植木職人として働いていた若い男性。小園井咲子に食事をご馳走になるなど、小園井夫婦に日頃から世話になっていた。咲子が裁判の判決言い渡し期日に逃走するのを手助けする。長髪を後ろで一つに束ねた今時の若者だが、小園井夫婦への忠誠心は厚く、肝が据わっている。

県警本部の特別捜査本部の警部補。胸躍らせる捜査を追い求めており、逃亡したと思われた小園井咲子を、裁判所内で見かけて興味を抱き、単独で尾行する。咲子と接触し、彼女が夫を殺していないことを確信。その後、調... 関連ページ:伊崎

竹田 修治

フリーライターの男性。小園井咲子の裁判を頻繁に傍聴していた。逃亡した咲子が真犯人の手掛かりをつかむために、最初に接触した人物。何度も咲子を裏切るが、それでも自分のことを見捨てなかった咲子の人柄に心を打たれ、のちに咲子の復讐に手を貸すようになる。

黒木 香苗

小園井咲子が「大奥様」と慕う老女。咲子と綱男を結び付けた人物。かつて咲子が世話係をしていた華道の大御所で、咲子を信頼しており、彼女の逃亡を資金面から手助けする。咲子よりも先に彼女の妊娠に気付き、近しい関係である五所川原一子を紹介するなど、鋭い洞察力を持つ。

小太りの男性。逃亡生活の資金稼ぎに、身体を売ろうと決意した小園井咲子の最初の客になった。市役所の戸籍係と身分を偽って、女を買うことを趣味としているオタク。実はFX(外国為替証拠金取引)などで相当稼いで... 関連ページ:市川

五所川原 一子

田舎で小さな診療所を営む年老いた女医。黒木香苗の紹介で、逃亡中の小園井咲子が五所川原一子の診療に訪れた。ジョークが好きなユーモアあふれる人物で、いつも咲子を笑わせている。医者としての腕は確かで、妊娠している咲子の世話を一手に引き受け、咲子の復讐を見守る。

山元

竹田修治に裁判を探れと指示した男性。裏社会と表社会の中間に属する人物で、ヤクザとも通じている。姑息で抜け目のない性格をしている。竹田から事情を聞き出した小園井咲子が、真犯人に関する情報を聞き出そうとする。

みどり

小園井咲子の売春仲間の女性。ロングヘアに濃い目の化粧が特徴。一目見て、咲子が誰にでも分け隔てなく接する人間であると見抜き、深い事情を追求せずに刺青の男捜しに協力する。咲子が握ってくれたおにぎりに涙する情に厚い性格。

ペンキ屋で働いていた職人の男性。小園井咲子が、港で自分の人生を振り返っていた時に知り合う。18歳から30年間、刷毛(はけ)を持ち続けて懸命に働いてきたが、勤めていた会社が若社長に代替わりした際に、クビ... 関連ページ:ペンキ屋

十五図 あきら

大柄な40歳手前の男性。暴力団「十五図組」の組長を務めている。県議の谷津大次郎と親密な関係にあり、逃亡犯である小園井咲子を殺害しようと狙っている。ワンマンで気性が荒いが、仕事には用意周到に臨み、失態を犯した部下には容赦しない。万時山瞬を殺し屋として雇っている。

谷津 大次郎

県の議員を務める中年男性。暴力団の十五図あきらと密接な関係にある。小園井咲子が小堺から得たヒントにより、たどり着いた人物で、警察方面にも顔が利く。人を愛することは負けることだ、という信念を持つ。出世と金に貪欲な性格。

金髪ロングヘアの謎の青年。小園井咲子がネットカフェで知り合った。両親に虐待されて施設で育ち、少年時代には、老人を半殺しにする愉快犯事件の犯人として警察に捕まった過去がある。偶然を装って咲子に何度も近づ... 関連ページ:万時山 瞬

あおい

黒木香苗の娘。離婚歴があり、どこか影がある女性。母親の黒木が病に倒れた時に、小園井咲子を助けていることを告げられ、「今度はあなたが手を貸してやって」と頼まれた。だが、仕事の忙しさを理由に、咲子への金銭的援助を断ってしまう。

明菜

小園井咲子の幼なじみで親友。咲子が逃亡した際には、真っ先に自分が助けるつもりでいた友達想いの女性。万時山瞬と付き合っており、万時山と結婚して2人で美容院を持つのが夢。カエルが好きで、子供の頃から自分のトレードマークにしている。

一樹

小園井咲子が逃亡中に産んだ息子。父親の小園井綱男が植木職人だったので、「一樹」と名付けられた。五所川原一子の知人の農家宅に預けられており、その居場所は一子と黒木香苗しか知らない。咲子は、一樹が小学生になる前に、復讐を終えようと決意をしている。

由美

黒木香苗の世話係をしている細身の若い女性。陽気でおしゃべり好きで、茶目っ気にあふれている。場の空気を読み、黒木と小園井咲子が密会できるように配慮するなど世話係として優秀で、黒木に高く評価されている。

クレジット

SHARE
EC
Amazon
logo