間引き

間引き

世界の人口が限界に達しようとしている近未来を舞台に、日本に住む平凡な小市民の生活を通して、人類のたどる恐るべき未来を描く。「ビッグコミック」1974年9月10日号に掲載された短編で、『藤子・F・不二雄異色短編集1 ミノタウロスの皿』に収録されている。

正式名称
間引き
ふりがな
まびき
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

人口が急増し、地球上の総人口が45億人に達しようとしていた1980年。コインロッカーの管理人は、の態度がひどく冷たいことを腹立たしく思いながら出勤した。職場に着くと、雑誌記者の木地角三が現れ、近年急増している「コインロッカーへの赤ん坊捨て」について取材したいという。そして木地は、管理人と話すうちに、赤ん坊捨てと人口急増の関連について、驚くべき理論を語り始めた。

登場人物・キャラクター

管理人 (かんりにん)

コインロッカーの管理人。初老の男性。人口の急増によって、日本では食料不足となり、そのあおりを受けて、始終空腹に悩まされている。「コインロッカーへの赤ん坊捨て」が最近になって急増し、赤ん坊の死体を見ても、特に何も感じないようになってきている。

(つま)

管理人の妻。昔は情の深い女性で、管理人もそこに惚れていたが、最近急に冷淡になった。夫である管理人が出勤するときに、弁当を持っていこうとするのを渋るほどで、管理人が苛立ちを感じる原因となっている。

木地 角三 (きじ かくぞう)

「週刊朝目編集部」の記者。最近では目新しいテーマでもなくなった「コインロッカーへの赤ん坊捨て」の取材にやってきた。赤ん坊捨てをはじめ、人類が互いの生命を尊重しなくなりつつある理由を、世界人口の急増と結びつけて考えている。

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