顔がない女の子

顔がない女の子

ふつうの人間の僕は、艶やかな黒髪のおさげがとてもかわいらしい色白の女性、のぺ子と、妖怪が住む町「座坊町」で同棲していた。しかし、のぺ子は妖怪、のっぺらぼうで、話すこともできない。そんな彼女を世界で一番かわいいと評し、ラブラブな生活を送る僕の幸せな日常を描いた、ほのぼのラブストーリー。てぃーろんたろんが2019年3月からTwitterで配信した作品で、コミックスの巻末には描き下ろしのエピソードも収録されている。

正式名称
顔がない女の子
ふりがな
かおがないおんなのこ
作者
ジャンル
お化け・妖怪
 
同棲
関連商品
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あらすじ

第1巻

と同棲中の彼女、のぺ子は、つややかな黒髪をおさげにしたかわいらしい印象で、至るところにほくろがある色白の肌の控えめな女性。そんな彼女にはふつうの人と大きく違う点があった。のぺ子は、目も鼻も口もなく、話すことも食べることもできない、のっぺらぼうだった。そんなのぺ子と僕が暮らすのは、さまざまな種類の妖怪が暮らす「座坊町」。人里離れたこの町に生活拠点を置き、僕は仕事をするために人間界に赴いている。二人の暮らしは明るく温かく、充実したものだった。顔のない彼女からは感情を読み取ることはできないが、照れ屋な彼女は何かと顔色を赤らめたり青ざめたりと、顔色や仕草、身振り手振りで、全力でコミュニケーションを図ろうと努力しており、僕のことが大好きでたまらないことだけはよくわかる。僕もそんなのぺ子が大好きで、いつも彼女のことで頭がいっぱいだった。そんな世界で一番かわいい彼女と、今日もラブラブな日常を送り、幸せに浸っていた。

登場人物・キャラクター

(ぼく)

のぺ子と付き合っている人間の男性。座坊町にあるアパート「座坊町コーポ」で、のぺ子と同棲生活を送っている。のぺ子とは、たまたま人間界にきていた彼女が落とした櫛を拾って声を掛けたことがきっかけで知り合った。その際に彼女の店の名刺をもらい、座坊町を訪れるようになり、交際にこぎつけた。仕事のために人間界と行き来しており、のぺ子と同棲生活を送るようになった現在も、のぺ子が大好きでかわいくて仕方がない様子。顔のないのぺ子の感情を読み取ることは難しいが、コロコロと変わる顔色や、身振り手振りから彼女の思いをどうにかくみ取りながら、のぺ子のリアルな感情を知ろうと日々頑張っている。フィギュアのコレクションが趣味だが、部屋がフィギュアで一杯になったため、のぺ子から飾ることを止められたこともある。

のぺ子 (のぺこ)

僕と付き合っている妖怪の女性。座坊町にあるアパート「座坊町コーポ」で、僕と同棲生活を送っている。かつてサングラスにマスク姿で人間界を訪れた際、落とした櫛を拾ってもらったことがきっかけで僕と知り合った。その時に店の名刺を渡したことで僕が座坊町にやって来るようになり、なかよくなった。艶のある黒髪を三つ編みのおさげにしていて、白い肌の至るところにホクロがあるのがチャームポイントだが、のっぺらぼうで、目や鼻、口、眉毛がない。そのため表情が乏しく、感情を読み取ることはもちろんのこと、眠っているのかどうかを判断するのも難しい。また、言葉を発することもできないため、身振り手振りで意思の疎通を図っているが、ふつうの人との意思疎通は容易ではない。物静かで控えめな性格だが、僕に対しては照れながらも、全力で感情表現している。目がないものの周囲は見えており、ふつうに生活している。また、口がないためのぺ子自身は食事を必要としないが、僕が食べる分の食事は用意している。寂しがり屋で、僕に会う時間が少ないと、人間でいうところのカゼや貧血のような症状をきたすことがあるが、基本的に僕とくっつくことで回復することが可能。自宅アパートの1階に、「かみととのえます」という名の店を持っており、座坊町で暮らす妖怪たちの髪や心を整える整髪師を務めている。猫好きで、道端にいる猫とよく戯れている。座坊町の住人である妖怪たちからは、かわいがられると共に慕われている。

花子 (はなこ)

座坊町に住む妖怪の女の子。ぼさぼさのおかっぱ頭を友達にからかわれ、厠の前で泣いていた際に僕から声を掛けられた。のぺ子の店「かみととのえます」を訪れ、髪を整えてもらったことで、心の落ち着きを取り戻す。

オニ子 (おにこ)

座坊町に住む鬼の女性。額から2本の角を生やしている。のぺ子とは幼い頃からの大親友。ギャルっぽいため、周囲からは頭が悪く見られがちだが、素直なためにかわいがられている。小さい頃から鬼としての強さを持っていたため、中々友達ができずに何かと失敗をやらかしては罵られていた。そんな時にのぺ子と知り合い、温かくて優しい彼女と心を通じ合わせてなかよくなった。のぺ子を心から慕っているが、食事をしないのぺ子に大判焼きのお土産を持っていったり、ハンガーが付いたままの服を着ていたりと、かなり天然気味なところがある。一つ目の男性と付き合っている。

(くだん)

座坊町に住む妖怪の女性。頭が人間、体が牛の姿をしている。彼女の予言はよく当たるうえに、いいお告げしかしないことで有名。自分ではどうにもできない髪の毛を、のぺ子に整えてもらうため、のぺ子の店「かみととのえます」を訪れた。その際、僕とのぺ子のなれそめを聞き、二人はいい夫婦になるとの予言を残して帰っていった。

場所

座坊町 (ざぼうまち)

人里離れたところにある町。なんの変哲もないふつうの町に見えるが、この町の住人はすべて妖怪。顔のないのっぺらぼうや首が長いろくろ首、提灯お化けや火の玉、角の生えた鬼など、さまざまな種類の妖怪が暮らしている。多種多様な住人たちは、いがみ合うことなく、一般的な人間と同じように穏やかな日常生活を送っている。

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