食戟のサンジ

食戟のサンジ

尾田栄一郎著『ONE PIECE』のスピンオフ。一話完結形式の読み切り全6話。『食戟のソーマ』を手掛けた附田祐斗と佐伯俊のコンビがストーリーと作画を担当。また、料理研究家の森崎友紀が協力している。多くの海賊たちがロマンを求めて大海原を闊歩する大航海時代。本編に登場する、麦わらの一味のコックであるサンジが、万人の腹を満たすため、未知の食材で至高の逸品を作り上げる姿を描いた、グルメ冒険ファンタジー。海上レストラン・バラティエやアラバスタ王国、ワノ国など、時代や場所にとらわれない、サンジの魅力と活躍がふんだんに描かれているのが特徴。集英社「週刊少年ジャンプ」2018年34号、2021年5-6合併号、33-34合併号、40号、2022年5-6合併号、34号に掲載。

正式名称
食戟のサンジ
ふりがな
しょくげきのさんじ
原作者
尾田 栄一郎
作画
ジャンル
料理人
 
ファンタジー
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
関連商品
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企画スタートから1年がかりで完成した力作

大ヒット作『ONE PIECE』には、多くのスピンオフ作品が存在するが、もう一歩踏み込んだものを作りたいという「週刊少年ジャンプ」編集部の発案で企画がスタート。『食戟のソーマ』ならぬ『食戟のサンジ』というアイデアを思いつく。これを聞いた『食戟のソーマ』のコンビ、附田祐斗・佐伯俊は、『ONE PIECE』の熱烈なファンだったこともありコラボを快諾。週刊連載を抱えながら、1年がかりで35ページの読み切り作品を完成させ、集英社「週刊少年ジャンプ」2018年34号に掲載となった。これが好評を博し、以後同誌にて不定期にシリーズ作品が掲載され、全6話が単行本化されている。なお本作は尾田栄一郎の監修を受けており、正史として本編との繫がりがある。

さまざまな時代・場所のサンジを描く

第一話「冒険の夜明けは迫る」は、ルフィと出会う直前の、海上レストラン「バラティエ」が舞台。第二話「サンジ、助太刀の宴」は、ナミが仲間になってから「偉大なる航路(グランドライン)」に向かう前の話。第三話「ビューティフル・デザート」は、犯罪組織・バロックワークスに勝利後の、アラバスタ王国・アルバーナ宮殿での宴。第四話「生き抜け!! 桃色の王国」はカマバッカ王国に飛ばされたサンジの修業。第五話「庖丁無頼蕎麦遣」は、ワノ国でそば屋台開業前のそば対決。第六話「副料理長」は、海上レストラン「バラティエ」で働き始めた少年の頃のサンジを描いている。

『食戟のソーマ』を思い起こさせるお色気リアクション

附田祐斗と佐伯俊によれば、本作のコンセプトは「パラレルワールドではない、正史の『ONE PIECE』の料理を『食戟のソーマ』の作り方で再構築してみるというもの」である。その言葉どおり、サンジの料理を食べた者はその味の虜となり、全裸になったり恍惚状態になったりという、『食戟のソーマ』を思わせるリアクションを披露する。一方、食材に関しては、現実世界である『食戟のソーマ』と異なり、トマホーク伊勢ロブスターといった架空の食材を登場させたという。なお、食材は架空のものだが、調理過程はリアルに描いているのも見どころの一つ。

登場人物・キャラクター

サンジ

麦わらの一味のコック。金髪とくわえタバコが特徴の青年。無類の女好きだが、飽くなき向上心と卓越した料理の腕を持つ。とある王族の出身だが、料理が好きで王国を脱出。海上レストラン「バラティエ」などで修業を積み、副料理長(スーシェフ)にまでなった。その後、世界中の海の魚がいるという伝説の海「オールブルー」を求めて、麦わらの一味に参加した。少年時代は、「バラティエ」のオーナーのゼフから「チビナス」と呼ばれていた。また、ワノ国では「サン五郎」の偽名を名乗った。

ゼフ

第一話「冒険の夜明けは迫る」、第六話「副料理長」に登場。海上レストラン「バラティエ」のオーナーシェフで、サンジの師匠にあたる。三つ編みにした髭と、ものすごく長いコック帽、義足の右足が特徴の強面の老人。かつては「赫足のゼフ」の異名を持つ大海賊であり、有名なゼフの下で働こうという荒くれコックは後を絶たない。少年時代のサンジを「チビナス」と呼んでいた。

クレジット

原作

ストーリー

協力

森崎 友紀

ベース

ONE PIECE (わんぴーす)

尾田栄一郎の初連載作品にして代表作。麦わら帽子を被る少年、モンキー・D・ルフィが、海賊王になるためにひとつなぎの大秘宝、ワンピースを探し、仲間たちと共に航海の旅をしていく。集英社「週刊少年ジャンプ」1... 関連ページ:ONE PIECE

関連

食戟のソーマ (しょくげきのそーま)

超名門料理学校、遠月茶寮料理學園で、料理修行に励み、そこで料理人として腕を磨く幸平創真の成長過程を描く。料理を食べた者の心理がオーバーに描写され、特に女性キャラクターの感動は肉感的に描かれる。 関連ページ:食戟のソーマ

書誌情報

食戟のサンジ 集英社〈ジャンプコミックス〉

(2022-08-04発行、 978-4088831978)

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