概要・あらすじ
原田美沙緒は平凡な女子高生だが、幼い頃から妖怪の姿が見えた。16歳の誕生日の前日に、彼女は幼馴染の烏水匡と再会する。烏水匡は妖(あやかし)の天狗一族の当主だった。彼女は自分が妖怪を惹きつけてしまう仙果と呼ばれる特殊な人間だということを知らされ、更に一方的に結婚を宣言された。彼と共に過ごした時間の記憶を失っていた原田美沙緒は、これを拒絶。
しかし、否応なく無数の妖怪達に狙われ、その度に烏水匡や彼の臣下の八大天狗に守られる。戦いの中で原田美沙緒は烏水匡の一途な愛情を知り、葛藤しながらも次第に彼への想いを深めていくが、2人には次々に試練が訪れる。
登場人物・キャラクター
原田 美沙緒 (はらだ みさお)
セミロングの髪の女子。初登場時は16歳。妖怪が見える以外はごく平凡な女子高生だったが、16歳の誕生日を境にその環境は一変する。妖(あやかし)の天狗一族の当主で幼馴染の烏水匡からは結婚を宣言され、自らが100年に1度生まれる仙果という存在であることを知る。仙果は妖怪にとって「餌」であり、一族の繁栄に不可欠の存在。 このため常に無数の妖怪に狙われることになった。幼い頃、烏水匡は初恋の相手だったが、記憶を奪われていたため、出会った当初は好意を示されても拒否していた。しかし共に過酷な運命を乗り越えていくうちに、彼への恋心を募らせていく。妖怪にキスをすることによって、エナジーを与える事ができる。 大学教授の父・原田好生と切れ者の母・原田陽子を持つが、勉強は苦手。八大天狗からは「姫様」と呼ばれる。
烏水 匡 (うすい きょう)
長めの黒髪の男子。初登場時は20歳。妖(あやかし)の天狗一族の当主。幼馴染の原田美沙緒の元に現れ、彼女に結婚を宣言。彼女の通う高校に数学教師として入り込んだ。仙果という存在として生まれた原田美沙緒を守るため、当主になることを決意。過酷な修行と一族からの冷遇に耐えながら、兄の烏水祥とその座を争った。 大妖と呼ばれる圧倒的な妖の力を持ち、さらに原田美沙緒とキスをすることで精(エナジー)を補充することができる。一族の中では筆頭臣下の八大天狗を初め、皆から慕われる存在。幼い頃に出会って恋をした原田美沙緒に対しては、再会後に結婚相手であることを告げた。 下ネタ交じりに彼女に迫るが、一途に愛している。
烏水 祥 (うすい しょう)
長髪の男性。初登場時は22歳。妖(あやかし)の天狗一族の1人で、当主・烏水匡の兄。弟を凌ぐ力の持ち主だったが、臣下の心が離れ、跡継ぎの座を追われる。蠱術を得意とし、人の記憶を操る。烏水匡が当主となった後は、筆頭臣下・八大天狗の僧正となるが、後にその地位を剥奪され、天狗の郷で幽閉された。 原田美沙緒には特別な感情を持っており、2度にわたって彼女を襲っている。幽閉された蔵が崩壊した際に原田美沙緒を庇って下敷きになる。しかしその後、反魂の術によって蘇生し烏水匡に闘いを挑んだ。
令 (りょう)
長髪の男性。初登場時24歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。同じく八大天狗の伯耆(悠)は弟。烏水匡、烏水祥の従妹・烏水あやめは妻。冷静沈着で、当主・烏水匡にはいつも適切な意見を具申する。
剛 (ごう)
赤い髪で眼鏡をかけ、ピアスをしている男性。初登場時20歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。烏水匡とは同い年で、幼い頃から顔見知りだったが、憎まれ口を交わす程度の仲だった。左胸から腹にかけて刺青が彫られている。大阪出身で、関西弁で話す。 口は悪いが正義感に溢れる真っ直ぐな性格で、原田美沙緒をよくフォローする。また幼い太郎、次郎、三郎を遊びに連れて行くなど、八大天狗の中では兄貴分的存在。
丈 (じょう)
短髪で顎に無精髭を生やした男性。初登場時26歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。先代当主の時代から豊前を襲名し、八大天狗の中では最年長。身長190㎝と大柄で青い目の威圧的な風貌だが、性格は至って温和。烏水匡とは女性の話や下ネタで盛り上がることもある。
悠 (ゆう)
少女のような顔立ちの男子。初登場時15歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。同じく八大天狗の伯耆(令)は兄。年少だが勉強家で、歴史や毒の中和など様々な面で貢献する。残忍な仕打ちも平気でやってのける一面がある。密かに心に深い闇を抱え、その事を烏水祥に見破られた。
太郎 (たろう)
前髪の跳ね上がった小さな男子。初登場時6歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。同じく八大天狗の次郎、三郎との三つ子で長男。料理が得意で家事全般を切り盛りしている。
次郎 (じろう)
黒髪の小さな男子。初登場時6歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。同じく八大天狗の太郎、三郎との三つ子で次男。博識で勉強熱心。
三郎 (さぶろう)
アフロヘアーのような髪型の小さな男子。初登場時6歳。妖の天狗一族当主・烏水匡に仕える筆頭臣下・八大天狗の1人。同じく八大天狗の太郎、三郎との三つ子で三男。怪力の持ち主。
烏水 あやめ (うすい あやめ)
烏水匡・烏水祥の従妹。相模(令)の妻。身体が弱く病気がちだが、明るく強い心を持っている。遠くを映す水鏡という技を使い、幼い頃烏水匡のために、遠く人間界にいる原田美沙緒の姿を見せていた。
葛葉 忠信 (くずは ただのぶ)
眼鏡をかけた男性。妖(あやかし)の妖狐一族の1人で、天狗一族の当主・烏水匡とは親友同士。当主の家柄の長男だったが、人間の恋人・城之内蓮子のために自ら長の座を降り、弟の葛葉修平にその座を譲った。しかし、その後再び一族の長になる。長として仙果である原田実沙緒を狙わなくてはならない定めに葛藤する。
道成寺 権助 (どうじょうじ けんすけ)
妖(あやかし)の白蛇一族の次期当主。温和で争いを好まず、天狗一族の当主・烏水匡に対しては憧れの念を抱いている。原田美沙緒に淡い恋心を抱いている。毒の調合を得意とし、原田美沙緒に「御守り」として自ら調合した毒を手渡す。
城之内 蓮子 (じょうのうち れんこ)
ウェーブのかかったロングヘアで、人目を惹く美しい容貌の女性。大学生。原田美沙緒の父、原田好生の元で民俗学を学んでいる。妖(あやかし)の葛葉忠信と付き合っている。原田美沙緒と同様に妖怪の姿が見え、彼女と意気投合。また人間でありながら妖(あやかし)と付き合っているという点でも共通し、原田美沙緒の良き相談相手となる。
書誌情報
BLACK BIRD 18巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2007-01-26発行、 978-4091308375)
第2巻
(2007-06-26発行、 978-4091310859)
第3巻
(2007-10-26発行、 978-4091313003)
第4巻
(2008-02-26発行、 978-4091314376)
第5巻
(2008-06-26発行、 978-4091316493)
第6巻
(2008-10-24発行、 978-4091321305)
第7巻
(2009-01-26発行、 978-4091322081)
第8巻
(2009-05-26発行、 978-4091323743)
第9巻
(2009-11-26発行、 978-4091327284)
第10巻
(2010-03-26発行、 978-4091331175)
第11巻
(2010-07-26発行、 978-4091333872)
第12巻
(2010-11-26発行、 978-4091335081)
第13巻
(2011-04-26発行、 978-4091337894)
第14巻
(2011-08-26発行、 978-4091340320)
第15巻
(2012-01-26発行、 978-4091342997)
第16巻
(2012-06-26発行、 978-4091344991)
第17巻
(2012-11-26発行、 978-4091347800)
第18巻
(2013-04-26発行、 978-4091352545)