概要・あらすじ
東の海から来た黄色人種のナオミは、生みの親を知らない少女。彼女は新大陸アメリシア合衆国に手がかりがあることを知り、そこに上陸。最初の街でまっすぐ西にのみ直進する暴れ馬レッド・バレッドに出会い、旅を始める。途中で、自分の父親を名乗る白人の名無しガンマンと、兄を名乗る黒人格闘家のミンゴに出会い、行く先々の町でめちゃくちゃを繰り返す彼らに巻き込まれてしまう。
最初の町で出会った青年ジャックを交え、4人でひたすら西を目指す。途中ナオミは賞金首になっていた殺人鬼のデス・カチーナが、自分の両親の手がかりを持っていることを知る。
登場人物・キャラクター
ナオミ
18歳の黒髪三つ編みおさげ、黄色人種の少女。行方不明の両親が、新大陸アメリシア合衆国に渡って西に向かったと知り、彼女も西を目指して旅を始める。最初の町で親切な青年ジャックに帰るよう言われるも、頑なに旅を続けることを決意。西に直進することしかできない馬のレッド・バレットに出会って、山だろうがサボテンの森だろうが、まっすぐに突っ切って進み始める。 直線上にあった「WHITE ROCK」の町で、アフロの黒人格闘家ミンゴに妹に間違えられ、白人の早撃ちの名手ガンマンには娘に間違えられ、つきまとわれてしまう。次の町「Holy Hills」で最初の町で出会ったジャックに再会。なかば強引な形で4人で西に向かう旅を続けることになる。 途中、指名手配の凶悪犯デス・カチーナがレッド・バレットの主人の保安官アーサーを殺したことを聞く。彼に遭遇したナオミは、デス・カチーナが両親と関係があることを知り、ゴーストタウン化したウェスタン・エンドへと向かう。
ジャック
白人で逆毛の、銃を持たない青年。入国審査でナオミと初めて出会う。両親を探しに西に行こうとしたナオミが立ち寄った最初の町で、彼女の無謀な旅を止めようとした。その際、馬のレッド・バレットの暴走に巻き込まれ大怪我を負う。後に彼も西への旅を始め、「Holy Hills」でナオミと再会。 彼女に用心棒を依頼されるも、暴漢に蹴り飛ばされ、ナオミにハンカチを借りた。ミンゴとガンマンの2人は仲が悪く、ナオミの足を引っ張ってばかりいるのを目撃。次の町「RED HILL」でナオミと再会し、困っていたナオミに助けを求められる。両親がらみの彼女の悩みを聞きながら、「ハンカチを借りているから」という理由で4人で西に向かうことになる。 彼本人が旅をしていた理由は、西の果てにある恋人の墓参りのため。
ガンマン
初老の白人男性。大きなポンチョと帽子をいつも身にまとい、葉巻をくわえている。本当の名前は誰も知らず、「ガンマン」、「名無し」と呼ばれている。早撃ちの名人だが、人を殺したことはなく、銃やベルトやバックルのみを狙い撃つ。「WHITE ROCK」の町でナオミを見かけ、自分の娘だと信じて彼女に付いていくことになる。 同じくして出会った、ナオミを妹だという黒人のミンゴとは極めて仲が悪く、普段はいつも喧嘩をしている。ナオミを助けた白人の青年ジャックと合流して4人旅になってからは、お尋ね者として捕まった仲間を助けたり、金策のために奔走するようになる。クールな性格だが、ナオミ絡みになると怒りをむき出しにする。
ミンゴ・ボンバー (みんごぼんばー)
長身の黒人男性。大きなアフロが目印で、いつもスーツを着ている。格闘技と爆弾術に長けており、賞金首を素手でなぎ倒す実力派。おちゃらけた性格で、いつも周囲に迷惑をかけている賞金首。あちこちで爆弾事件を起こしているが、死者は一度も出たことがない。「WHITE ROCK」の町でナオミを見かけ、自分の妹だと信じて彼女に付いていくことになる。 ナオミを娘だという白人のガンマンとは極めて仲が悪い。ジャックと合流して4人旅になってからは、一番問題をあちこちで起こしながらも、皆を助けるための切り込み隊長になる。
レッド・バレット (れっどばれっと)
『Go West!』の登場動物。ナオミが最初の町で出会った馬。西にしか直進しない性質を持っており、崖があろうと、町があろうと、サボテンの森があろうと突っ切ってしまう。馬具はつけているものの絶対人を乗せようとしなかった。しかしナオミに出会い、彼女を乗せて西に進むようになる。元の主人の保安官アーサーは、凶悪殺人犯のデス・カチーナに殺されている。
デス・カチーナ (ですかちーな)
凶悪殺人犯として指名手配になっている賞金首。真っ黒いマスクにインディアン風の頭飾りをつけている。レッド・バレッドの主人の保安官アーサーを殺害している。丸い棍棒と銃と爆薬が武器。各地で多くの人を殺しており、「開拓史上最悪の殺人鬼」と呼ばれ、多額の賞金がかけられている。 彼を追う賞金稼ぎは多いが、皆返り討ちにあっている。まとっている衣装は、先住民族が敬う死の精霊をモチーフにしており、土地を奪った白人への天罰と称して殺害にふけっている。ナオミの両親のヒントを知る唯一の人物。
ケイ
ショートカットの白人女性。写真家の娘。父親はアメリシア合衆国各地を旅して風景写真を撮影していた。父亡き後、彼のことが嫌いだったケイは全てを忘れるため、身辺整理でカメラと写真を、コレクターのバリー・ロウに売り払おうとした。彼女が持っていたウエスタン・エンドの写真が、ナオミの両親探しのヒントになる。
シルヴィア
雇われの女性保安官。アメリシア合衆国の各地に出没し、幾度もナオミたちの旅の最中に出会う。正義感が強くまっすぐな性格で、事件に冷静に対処している。一方で強引に縛り首を振りかざす判事に対しては、自分の調べてきた情報と照らしあわせてきっちり意見を言うこともある。バッジを外してからは、賞金首になったナオミたちに手を貸し、殺人鬼デス・カチーナを追い詰めようとする。
場所
ウェスタン・エンド (うぇすたんえんど)
アメリシア合衆国の、西部開拓の終着駅。巨大な都市として、そそり立つ岸壁を這うように家が並んで繁栄していた。ナオミはケイが持っていた「ウエスタン・エンド」の写真を見て、両親の手がかりがあると確信する。現在はゴーストタウンになっている。