Real Clothes

Real Clothes

OLや建築士、シェフなど、大人向けに「働く女性」を描いてきた槇村さとるが、百貨店の婦人服バイヤーに焦点を当てた一作。不況時代における百貨店の苦闘をメインに、グローバル化や派遣問題、労働環境、育児、そして恋と仕事の両立など、21世紀における働く女性の悩みを等身大に描き出している。

正式名称
Real Clothes
作者
ジャンル
キャリアウーマン
レーベル
集英社文庫―コミック版(集英社)
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概要・あらすじ

天野絹恵は、越前屋百貨店のふとん売場から、前触れも無く花形部署の婦人服売場への異動を命じられる。慣れない部署で懸命に働くうちに、絹恵は着飾る美の楽しさ、それを産みだす仕事に喜びを見出すようになる。しかし、不況は厳しさを増し、恋人の山内達也とは破局、自分を引き抜いた神保美姫は越前屋から居なくなるなど、前途多難であった。

それでも絹恵は、上司の田淵優作と公私ともに人生を歩むことを選択する。

登場人物・キャラクター

天野 絹恵 (あまの きぬえ)

東京・新宿にある越前屋百貨店の正社員で、リビングふとん売場を担当していた。神保美姫に引き抜かれ、婦人服を取り扱う花形部署の営業3部に異動となる。慣れない職場で苦労し、カリスマバイヤー田淵優作に振り回されつつ仕事をしていくなかで、服飾に関わる仕事の楽しさに目覚めていく。 明るく裏表のない性格で、喜怒哀楽がはっきりとしている27歳(最終話時点で32歳)。

神保 美姫 (じんぼ みき)

越前屋百貨店の婦人服統括部長。厳めしい顔つきで迫力があり、仕事に関しても切れ者。通常の売り場を取り仕切る以外に、VIP用のフィッティングルーム・ペシェ・ミニョンを立ち上げ、4時間で一千万円を売り上げる。ペシェ・ミニョンの閉鎖と中国上海支局トップへの栄転を打電され、越前屋百貨店を去った。 その後、外資系メガストア・H&Hに入り、天野絹恵の強敵となる。

田淵 優作 (たぶち ゆうさく)

越前屋百貨店に勤務する神保美姫の部下。カリスマバイヤーとして、営業3部の仕入れを取り仕切っている。年齢は物語の終了時点で40歳。仕事大好き人間で、デートよりも服を売り、手強いライバルが登場する方が燃えるという仕事変態。子供の頃、唯一の楽しみの場だった百貨店を、誰よりも愛していると自負している。 物語の最後に天野絹恵と結婚。日本の仕事を絹恵に任せ、中国へと渡っている。

(はやし)

越前屋百貨店営業3部の女性社員。天野絹恵の先輩で、やわらかい物言いと落ち着いた物腰で、絹恵の相談役になっている。だが恋愛や結婚の話になると、フリーターをしている年下の恋人とののろけ話になってしまう。

佐々木 凌 (ささき りょう)

越前屋百貨店婦人服売場に勤務する契約社員。優秀だが、就職氷河期時だったために正社員になれなかった。それでもアパレル業界で働く夢を捨てきれず契約社員の道を選んだ。歯に衣着せぬタイプで、移動したてで営業3部の仕事に馴染めない天野絹恵に何度も苦言を呈している。後に林と共に、絹恵の友人となり、良きアドバイザー役になる。 神保美姫が退職前に作った正社員試験に合格、正社員の座を射止めている。

白川 ニコラ・ブーケ (しらかわ にこら・ぶーけ)

越前屋百貨店バイヤー室所属で、田淵優作のアシスタントバイヤー。アフロ頭がチャームポイントの日仏ハーフ。食べることが大好きで、人を安心させる雰囲気を醸し出す好青年。5か国語以上を自在に操り、海外買い付け時に欠かせない人物。田淵の元婚約者でシェフの宮沢雪乃と結婚、同時にイタリア・ピエモンテにある母親のホテルを継ぐために越前屋百貨店を退職した。

山内 達也 (やまうち たつや)

天野絹恵の恋人で、自動車ディーラーの営業マン。兄が実家の自動車工場を継いだため、東京で自由に仕事をしていた。絹恵の仕事にも理解を示していたかのように見えたが、達也の父親が亡くなり、母親が鬱になると態度が一変。仕事を辞めて一緒に田舎に帰ってほしいといい始める。 結局、学生時代の友人堀晴美と付き合うようになり、絹恵と別れた。

小西 マリ (こにし まり)

越前屋百貨店のヤング・カジュアルのフロアを切り盛りするメイン・チーフ。契約社員だが、天野絹恵を使えない上司と断じ、自分が主導権を握れるように画策する。後に絹恵と和解し、ミックスコーデのイベントを成功させた。ファッションの勉強をするべく渡仏、その後にフランスの一流ブランド・オディールの広報になる。

蜂矢 英明 (はちや ひであき)

青山にある新進のセレクトショップ・ゴールディのカリスマバイヤー。若くて自信家。田淵優作のことを「過去の人」とこき下ろした。

猿屋 (さるや)

松越百貨店の経理課に務める太めの男性社員。情報通で、社内外の会社動向から人物にいたるまで幅広い情報量を持つ。自ら動いて尾行調査をするが、あまり上手ではない様子。

稲村 淳子 (いなむら じゅんこ)

越前屋百貨店と合併する松越百貨店サーヴィス部に勤務するサーヴィスガール。社風のため、勤務時は杓子定規のマニュアル人間になっている。仕事で溜まった不満は、プライベート時にゴスロリ衣装をまとって外出することで解消していた。婦人服売り場の改革本部長に抜擢され、デニムフェアを成功させる。

吉永 由依 (よしなが ゆい)

白川・ニコラ・ブーケに代わって、靴売場からバイヤー室にきた25歳の女性社員。外見は可愛らしいが、自分の将来を見据えてスキルアップやコネ作りに余念がない。センスが良く流行に敏感。明るく社交的なため、外回りの仕事を得意とする。松井健とは同期にして元恋人という関係で、彼の帰国後によりを戻した。

松井 健 (まつい たける)

越前屋百貨店の男性社員で、上海準備室に配属されていたが、日本に戻りバイヤー室へと移動してきた。仕事はできる方だが、独断専行をすることが多く、上から目線で人を見下すような部分がある。吉永由依の元恋人だったが、上海支店移動時に別れていた。

岡 朝子 (おか あさこ)

白川・ニコラ・ブーケに代わって、外商部からバイヤー室へ来た35歳の女性社員。黒のスーツで身を固めた地味な外見だが、冷静冷徹にして細かいミスも見逃さない。イタリア語をはじめ、語学が堪能。外商でもヤリ手の社員として知られていた。しかし、一児のシングルマザーで、子供のケアのために早退や欠勤をせざるを得ない場合が多く、他の社員との間に軋轢があったという。

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