概要・あらすじ
OL1年目の蒲生志げ留は、食品メーカー「ユニバーサルフーズ」に入社して新商品開発部に配属されて以来、大嫌いな上司の朝比奈優駿から厳しく指導されていた。言われるがままにやっている仕事はなかなか認めてもらえず、恋人の村野と会う時間も削られていき、それが原因で振られてしまう。何もかもに嫌気がさしてヤケを起こしかけた志げ留だったが、そんな中、がむしゃらにやり続けてきた仕事に次第に達成感を感じるようになり、ようやく社会人としての自覚が芽生えていく。
そして、自分をそこまで導いてくれた朝比奈に対して、志げ留は尊敬と感謝の念を抱き、それ以上の感情を覚え始める。
登場人物・キャラクター
蒲生 志げ留 (がもう しげる)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」の新商品開発部で働いている女性。年齢は22歳。上司である朝比奈優駿に厳しく指導され、最初はいやいやながら仕事に臨んでいたものの、最近はようやく少しずつ仕事の面白さや、やりがいを感じてきた。恋人であった村野に浮気されて捨てられてしまうが、のちに仕事にストイックな優駿に対し想いを寄せるようになる。
朝比奈 優駿 (あさひな ゆうしゅん)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」の新商品開発部で働く男性。蒲生志げ留の直属の上司で課長を務めている。年齢は30歳。責任感が強くて男らしい性格で、仕事に厳しい鬼上司だが、志げ留には期待している。冷たいように見えて、志げ留がピンチの時には必ず助けの手を差し伸べるなど、部下のケアも欠かさない頼れる人物。
香坂 誓也 (こうさか せいや)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」で働く男性。朝比奈優駿とは小学校から高校まで一緒だったという腐れ縁の仲。眼鏡をかけた知性的なイケメンで、物腰も柔らかく女性から人気が高い。かつては社内の女性に片っ端から手を出し、飽きると捨ててしまうプレイボーイだったが、蒲生志げ留と出会い、本気で彼女に想いを寄せるようになる。
伊藤 容子 (いとう ようこ)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」で働く女性。学生時代に1年間留学していたため、蒲生志げ留より1年後輩にあたるが年齢は同じ。髪をきりっとまとめ、眼鏡をかけてパンツスーツに身を包んでいる。仕事のできる雰囲気を漂わせている人物。眼鏡を外した姿は好きな人にしか見せないと、固く心に決めている。
今村 美加 (いまむら みか)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」の新商品開発フロアで働く新人の女性。童顔だが巨乳で、ウエストもほっそりとした隠れナイスバディの持ち主。片想いしていた香坂誓也に目をかけられ、優しくされたことを他の女性社員たちにやっかまれて、いじめの対象にされてしまう。
桃園 健太 (ももぞの けんた)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」で働く男性で、蒲生志げ留の同期。落ち込んでいる志げ留をフォローしたりと、周囲の空気を和ませる存在。いじられ役で、よく朝比奈優駿にからかわれている。
清原 栞 (きよはら しおり)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」の商品のCFを手掛ける制作会社で働く女性で、朝比奈優駿の美大時代の2つ上の先輩。ショートカットの髪型の人当たりの良い美女。快活な性格で、仕事にも前向き。そのため仕事より家庭を優先するように強要する夫と衝突することが多かったが、意地を張っていた自分の落ち度にも気づいて反省し、妥協点を探るようになる。
山本 (やまもと)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」のデザイン室で働く男性。蒲生志げ留のせいで仕事が遅れたことに苛立ち、当初は志げ留のことを快く思っていなかった。だが、志げ留の発想により会社に大きな収益がもたらされた際にはその功績を高く評価するなど、功罪を切り分ける冷静な判断力を持つ。ただし、攻撃されたことに関しては、わりと根に持つタイプ。
三上 (みかみ)
パティシエの男性で、年齢は28歳。食品メーカー「ユニバーサルフーズ」が横浜のデパートの地下に出しているショコラティエで、シェフパティシエを勤めている。雑誌に載るほど有名なパティシエで、プロ意識が高い。一方で、もったいない精神を大切にする人物で、試作した食品を簡単に捨てる人があまり好きではない。
坂口 (さかぐち)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」のレストラン事業部に勤める男性で、年齢は27歳。入社以来ずっとレストラン事業部に勤務しており、自分の部署に異動してくるなり突然主任になった年下の蒲生志げ留のことを、当初は快く思っていなかった。だが、志げ留の仕事ぶりを見ているうちに彼女を認めるようになる。
小野 (おの)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」に中途採用で入社して来た女性。蒲生志げ留がレストラン事業部に異動した後に、志げ留の代わりに新商品開発部に入り、朝比奈優駿の部下になる。実は10年前に朝比奈と付き合っていた過去があるが、今ではお互いを友達だと思っている。
朝比奈 宗駿 (あさひな そうしゅん)
朝比奈優駿の父親で、有名な書家。代々各界の名士や閣僚を輩出してきた朝比奈家を誇りに思っており、夢を持って留学しながらも果たせずに帰って来た優駿のことを、落ちこぼれの敗者と決めつけてののしる。結果主義に徹した冷たい性格の人物。
瑛 (あきら)
今村美加にとって義理の兄にあたる男性。年齢は28歳。美加の母親と瑛の父親が再婚したことで、新しい家族となった。ケンという血のつながりがある弟もおり、5人家族の長男。血の繋がりがなくても、兄妹である美加のことを大切に想っており、美加が片想いしている香坂誓也がプレイボーイであることを理由に、交際を反対する。
ケン
今村美加にとって義理の弟にあたる少年。年齢は18歳。美加の母親とケンの父親が再婚したことで、新しい家族となった。血の繋がりのある兄の瑛を含め、5人家族の末っ子。背の高いイケメンで、襟足を長めに伸ばしている。現在は受験生ということもあり、予備校に通っている。
佐々木 (ささき)
宝石会社「シーヴィ社」に勤務する男性。食品メーカー「ユニバーサルフーズ」から発売されるチョコレートの懸賞商品として指輪をつけるという契約の代わりに、蒲生志げ留にセクハラ行為をしようとした。拒絶され股間を蹴り上げられたことを逆恨みし、契約を白紙撤回したあげくに業界に悪い評判を流して、指輪とチョコレートのコラボレーション企画を妨害する。
松嶋 菜々穂 (まつしま ななほ)
食品メーカー「ユニバーサルフーズ」の商品のCMに出演している若い女性。有名女優ながらとても謙虚で、親しみやすいところがある。有名芸能人との婚約を間近に控えている。
村野 (むらの)
蒲生志げ留と同級生で、大学生の頃から付き合っている男性。就職した志げ留が仕事のせいで忙しくなりなかなか会えなくなったことから、別の女の子と浮気をしたあげく、それをすべて志げ留のせいにし、なじって去っていく。
場所
ユニバーサルフーズ
蒲生志げ留、朝比奈優駿らが働く食品メーカー。社内恋愛はご法度で、発覚すると、男子はトロール部に飛ばされてしまい、最低1年はインド洋でまぐろ釣りの業務に就かなくてはならない。