概要・あらすじ
沖縄の離島で育った少年有末静は12歳で拉致されアメリカへ渡る。天才的な頭脳を持つ彼は18歳でウィルス学の博士号を得たが、その目は別人のように冷たいものになっていた。研究員として日本に戻り幼馴染永江十市達と再会する。その喜びの束の間、突然現れた双子の弟雨宮凛との出会いから幾多の人々を巻き込んだ恐ろしい戦いが始まり、やがて遺伝子操作を使った野望が明らかになる。
登場人物・キャラクター
有末 静 (ありすえ せい)
はねたやや長めの髪、冷たい印象を与える目が特徴の若者。天才的な頭脳を持ち、18歳にしてウィルス学の博士号を得た。常人の5倍の感応音域を持ち、他人の動きを一度見ただけで完璧に模倣することができる。クールだが、自分の愛する者のためには危険も厭わない。ネオ・ジェネシス社の研究員だったがアルフレッド・ライアンの尽力により日本の洛北大学医学部に出向する。 12歳まで沖縄本島の東に浮かぶ小さな島奥神島で育ち、一緒に遊んだ永江十市は親友で日本に戻って再び出会う。雨宮凛は双子の弟。
雨宮 凛 (あまみや りん)
長髪の男性。有末静の双子の弟で、一卵性のため髪型以外は瓜二つの外見をしている。雨宮協一郎が養子として育てた。冷酷だが三上尊にだけは心を許している。有末静とは18歳になって初めて出会うが、その生い立ちを知っていた。
永江 十市 (ながえ といち)
茶色い髪を真ん中分けにした男子。18歳の高校3年生。直情型で嘘をつけない性格。有末静の幼馴染で共に沖縄の離島奥神島で育ち、のちに東京に引っ越した。再会した有末静を自分と兄永江茂市が暮らす下宿に招き、共に暮らすよう誘う。
雨宮 協一郎 (あまみや きょういちろう)
オールバックの髪型で眼鏡をかけ、厳しい目をした男性。アルファ製薬の社長で、雨宮凛の義父。元ネオ・ジェネシス社の研究員。おぞましい野心を持ち、その目的のために有末静と雨宮凛を利用しようとする。有末静の母有末比佐子は元婚約者。
永江 茂市 (ながえ もいち)
長髪で眼鏡をかけた男性。永江十市の兄で有末静とも幼馴染。洛北大学の生体科学研究所でウィルス研究に従事している。
有末 比佐子 (ありすえ ひさこ)
長い髪の女性。有末静の母。沖縄の離島奥神島で有末静を育てた。
ケン・クロサキ
短髪の黒髪で逞しい身体の男性。6年間有末静のボディーガード兼世話係を担当した。
アルフレッド・ライアン
穏やかなアメリカ人男性。ネオ・ジェネシス社の設立者の一人で有末静の恩師。
有末 貴比古 (ありすえ たかひこ)
無精髭を生やした中年の男性。有末静の伯父でその出征の秘密を知る。新宿で開業医をしている。
三上 尊 (みかみ たける)
短い黒髪で冷たい目をした男性。19歳。雨宮凛の最大の理解者。父三上唯には反発している。
ジャック・メイヨー
縮れた長髪に髭を生やした男性。ケン・クロサキに絶対の忠誠を誓い、共に有末静の護衛にあたっていた。
三上 唯 (みかみ ただし)
黒髪で冷たい目をした中年男性。闇の世界に通じ、雨宮 協一郎の野望に手を貸している。
シン・スウ・リン
短髪で伸ばした後ろ髪を結んだ逞しい男性。華僑の長老達からの密命を帯びて有末静と雨宮凛に近付く。『BANANA FISH』『イヴの眠り』にも登場する。
ルー・メイ・クァン
黒いショートヘアーで豊かな胸を持つ女性。賞金稼ぎとして世界中を渡り歩く。 ケン・クロサキから召集され有末静の私兵として雇われる。
続編
イヴの眠り (いゔのねむり)
特異な遺伝子を持つ有末静の娘・アリサ・クロサキが、自らの出自を知り闘いに巻き込まれていくサスペンスロマン。『YASHA-夜叉-』の続編。 関連ページ:イヴの眠り