概要・あらすじ
高校生の灰野勝彦と新井玲子は、お互いの親が認めるカップル。普段は内緒で性行為にふけっていた。しかし新井玲子がセックスだけは許さなかったため、ペッティング止まり。ある日、性行為に使っていた灰野勝彦の離れに伊沢学が住みこみ、彼の学校の教員として勤めることになった。最初は嫌がる灰野勝彦だったが、ストレスで酒を飲み過ぎる伊沢学と息が合うようになり、くだけた関係になる。
登場人物・キャラクター
灰野 勝彦
勉強嫌いの高校2年生。ラグビー部所属。新井玲子と付き合っており、兄の灰野海彦が受験の際に増築した勉強部屋でペッティングを繰り返している。本人はセックスをしたいと思っているが、新井玲子には断られ続けている。彼自身かなり恵まれた高校生活だとは思っているが、マンネリ気味。 伊沢学が下宿にやってきてからは、彼女に離れをとられてしまう。最初は嫌がっていたが、アル中気味の伊沢学と次第に仲良くなり、離れで飲みながらだべる仲になった。彼女に告白をしようとするが、伊沢学は寿司屋の西田と「できちゃった婚」してしまう。後に町役場に就職。
新井 玲子
灰野勝彦と付き合っている少女。勘が鋭く、思い込みが激しい。高校卒業までは処女でいたいと考えており、灰野勝彦とペッティングをしあっているものの、セックスは拒絶している。灰野勝彦が自分を性欲のはけ口としてしか見ていないのではないか、伊沢学と付き合っているのではないかと不安になっていた。 灰野勝彦のリクエストには応えていたが、なんとなく別れてしまう。
伊沢 学
灰野勝彦の兄、灰野海彦と西田の同級生。母校の高校の化学教員としてやってきて、灰野家に下宿することになった。見た目で男性と間違えられやすい女性。180cm近くある長身で、腰が低く上がり症。ストレスが多く、紛らわせるために普段からよく酒を飲み、アル中になる。 飲むと急にだらしなくなり、気も強くなって愚痴をこぼす。灰野勝彦ともよく一緒に飲み、心の中をぶちまけていた。夏に「けんこー的」を目指して、突然自分で髪を切って、ベリーショートカットにする。灰野勝彦とはいい仲になるが、寿司屋の西田と「できちゃった婚」をする。
灰野 海彦
灰野勝彦の兄。ラグビー部のOB。メガネをかけた新人サラリーマン。かつて彼が受験勉強をするために灰野家の親が離れを作り、その離れを灰野勝彦が使っていた。伊沢学と西田の同級生。親元を離れ、東京のアパートに住んでいる。 丸山伐子と結婚後、海外赴任で南米へ行った。
丸山 伐子
灰野勝彦の兄、灰野海彦の婚約者。結婚後は夫の海外赴任で南米へ行った。
灰野勝彦の母
灰野勝彦の母親。看護師。恰幅がよく、灰野勝彦に対しては淡々と接しつつ、半ば放任気味。伊沢学を、灰野勝彦が使っていた離れに住まわせた。新井玲子の母親と同じ病院に勤めている。後に小説家になるため、息子を置いて東京に向かう。
新井玲子の母
灰野勝彦と玲子の交際を認めている温和な母親。おしゃれな一軒家に住んでいる。新井玲子を勉強しか取り柄がない娘と思い込んでおり、灰野勝彦との性関係は知らない。夫婦ともに、灰野勝彦の母と同じ病院に勤めている。
西田
寿司屋「現寿司」の店主。目が細い。灰野勝彦とは顔なじみ。灰野海彦、伊沢学の同級生。現寿司に入り浸ってアル中になるまで酒を飲んでいた伊沢学を気にかけ続けていた。後に伊沢学と「できちゃった婚」する。
小田
灰野勝彦と同じラグビー部員。下宿をしており、彼の部屋はしばしばラグビー部員のたまり場になっていた。また部屋を灰野勝彦が借りて新井玲子と性行為を繰り返していた。後に新井玲子と同じ大学に進み、付き合い始める。
ラグビー部員
灰野勝彦の所属するラグビー部の部員。そこそこに活動しており、それほど実力はない。下宿を借りている小田の部屋で駄弁ることが多い。
野球部員
ラグビー部の面々が酒を飲んでいる時に割り込んで入り、酒やタバコなどの不祥事がないか度々確認する。
場所
現寿司
『YOUNG&FINE -うみべのまちでぼくらはなかよしだったか-』に登場する店。灰野勝彦がよく訪れる寿司屋。灰野勝彦の父親の代からの馴染みの店。店主は、伊沢学と灰野海彦の同級生、西田。灰野勝彦は新井玲子とうまく行かなかった時、伊沢学と共に訪れた。酒飲みの伊沢学は入り浸るようになり、西田に飲み過ぎを気にかけられるようになる。 後に伊沢学が西田と「できちゃった婚」し、店を手伝うようになった。