中村カンコの代表作。現代日本の一般的な住宅街を舞台に、母親を亡くしたロシア系の女子小学生、ミーシャと、血縁関係のない父親、康弘が暮らす父子家庭に、元航空自衛官で重度のロリコンであるつばめが家政婦として雇われることから物語が始まる。つばめは、自衛官時代に培った常人離れした身体能力を駆使してミーシャのストーキングや盗撮を行うが、ミーシャはこれに対して強い拒絶反応を示す。つばめや康弘に加え、クラスメイトのみみかやゆい、ペットのフェレット、クマゴローなど、個性豊かなキャラクターたちとの関係を通じて、ミーシャが母親の死を乗り越えて明るい性格に変化していく成長過程が描かれる。本作は、百合要素を含むコメディ作品であり、重度のロリコンという設定の筋肉質な女性家政婦と女子小学生という組み合わせ、元自衛官の身体能力を活かしたつばめの人間離れした行動描写が特徴となっている。登場人物の極端な表情や身体表現を多用したコメディ描写が多用され、現実的な家庭環境や学校制度を基盤としながらも、非現実的な要素が混在した強いギャグ要素を持つ世界観が構築されている。新書館「ピュア百合アンソロジー ひらり、」Vol.12(2013年11月30日)とVol.13(2014年3月30日)に『つばくま!』のタイトルで掲載されたのち、同誌休刊に伴い連載が中断。双葉社「月刊アクション」に移籍し2016年10月号から2023年3月号まで連載。テレビアニメ第1期が2018年10月から放送された。