日本のヲタク文化の中心、アニメ。その裏側、アニメーション制作会社を舞台に描く。主人公「真田 幸」は、何も夢中になることがなかった学生時代に、「王立少女 おパンナコッタ」に出会うのだった。これをきっかけにアニメーターを目指し、どうにか憧れのアニメーション制作会社「N2ファクトリースタジオ」に入社した。しかし、アニメーターの世界は考えていた以上に厳しい世界であった。お世辞にも実力があるとは言えない幸だが、先輩「富士」からの妥協ない指導と謎の「紫のメモ」に励まされ、鋭い観察眼とアニメへの情熱を胸に努力の末、少しずつではあるが成長していくのである。鉛筆線の半分のズレさえ許されない世界で、幸はどう成長していくのだろうか? アニメへの熱い情熱を持ったスポコン・成長ストーリー!
主人公「真田 幸」は、日本で5本指に入るアニメ制作会社「N2ファクトリースタジオ」へ二次面接へ来ていた。実技も面接もボロボロであったが、後に知る憧れの九条監督にその観察眼とアニメーターへの覚悟を認められ、なんとか合格。気合い十分に出社するが、マンガ家の娘、大学時代アニメサークルで原画・作画監督をやっていたという個性的な同期に囲まれて、一人実力不足の幸はその差を思い知らされる。先輩・富士の厳しい指導のもと、簡単にできると思っていた原画のトレスもまともにできず、線はガタガタ……。試行錯誤してみるが一向に、原画のような滑らかで綺麗な線を引くことができない。ある日、幸の机に紫のメモが置かれていた。そのメモに励まされながら、少しずつ成長していく。1日15時間以上の労働、月収約6万8千円の厳しい生活の中で、果たして幸は立派なアニメーターになれるのか……!?