尾田栄一郎の初連載作品にして代表作。歴史上ただ一人、「海賊王」の名で呼ばれた伝説の海賊であるゴール・D・ロジャーが遺したとされる、"ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)"を巡る海洋冒険を描いている。世界政府による統治体制が確立された大海賊時代を舞台に、悪魔の実の一つ「ゴムゴムの実」を食べてゴム人間となった主人公のモンキー・D・ルフィが海賊王を目指して大海原を駆け巡る。そして個性豊かな仲間と「麦わらの一味」を結成し、海軍やほかの海賊との戦いを繰り広げながら、世界の謎にせまっていく。本作は海洋冒険ロマン、バトル、ギャグ、人間ドラマの要素を織り交ぜた、王道の少年漫画である。悪魔の実による超人的な能力、海賊と海軍の対立構造、古代兵器の存在など独自の設定で、島々を巡る航海を基本構造として、各所に張り巡らされた伏線や新たな謎の提示により、重層的な物語が展開される。集英社「週刊少年ジャンプ」1997年34号から連載。2012年に第41回「日本漫画家協会賞」コミック部門大賞を受賞し、2015年にはギネス世界記録「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」に認定。1999年10月からテレビアニメ版が放送され、2000年3月から劇場版アニメが複数公開。歌舞伎化され、2015年10月に上演。2023年8月から実写ドラマ版がNetflixで配信。さらに、テレビゲーム版が各種プラットフォームで多数販売されるなど、ジャンルを問わずさまざまなメディア展開が行われている。