由緒正しきお嬢さま学校に馴染めない3人の少女たちの学園生活を描いた物語。聖ミカエル学園は伝統あるお嬢さま学校。そこに通う高等部2年生の司城史緒、斎木和音、更科柚子は校風にそれぞれ馴染めず、猫を被って生活していた。だが3人がお互いの正体を知った後、彼女たちの学園生活は賑やかな日々に変わっていく。2006年実写映画化。
本作の主人公は聖ミカエル学園に通う3人の女子高生。母の死によって、生き別れの旧伯爵家の当主である兄の一臣に引きとられた司城史緒。放任主義の両親のもとでお嬢さまらしからぬ性分となった斎木和音。急成長したレストランの娘で、家から近いという理由で聖ミカエル学園に進学した、中身は庶民の更科柚子。彼女たちは周囲の純粋培養なお嬢さまたちに本性を知られないよう、猫を被って生活していた。しかし、とある事件をきっかけにお互いの本性を知り、親近感から仲良くなる。謎の煙で怪力になって事件を解決したり、担任のロレンス先生の故郷である英国に旅行へ行ったりと、笑いあり、涙ありの青春を謳歌しながら、彼女たちはそれぞれの道に進んでいく。
のちに夫婦となる、幼馴染のふたりの食を通じた絆を描いたラブコメディ。吉川弘文と一橋みすずは幼稚園の頃からの幼馴染。食いしん坊でどこか抜けている弘文に対し、みすずは事あるごとにバカにしていた。だが大学受験で明暗が分かれ、社会人となった弘文はエリート街道を歩み一流航空会社のパイロットに就職。そんなある日、みすずは弘文にプロポーズされる。
主人公のみすずは気の強い女性で、子どもの頃から食いしん坊で間抜けな弘文に強く当たっていた。しかし弘文の方は、みすずにいじめられてもすぐに忘れて懐いてくるのんきな性格だった。大学受験で2人の道は分かれ、現在の弘文は優秀なパイロットとして航空会社で働くエリート、みすずは売れっ子ではないもののイラストレーターとして働いていた。そんなある日、弘文がみすずに突然プロポーズしてくる。家族は歓迎&お祝いムードだが、幼い頃からの力関係が逆転した現在の状況のせいで、みすずは素直に彼の求婚を受けることができずにいた。みすずが微妙な鬱憤をためるなか、弘文の職場ではエリート狙いの美女が彼に猛アプローチをかけてくる。しかし、みすずは弘文の食いしん坊な性格を知り尽くしており、食事の差し入れで揺るぎないふたりの関係を見せつけるのだった。
女子のみで構成されたプロ野球チームがリーグ優勝を目指して奮闘するスポーツコメディ。プロ野球協定の改定により、女子チームの設立が可能になった世界。スイート製菓会長の立花小雪は女子プロ野球チーム「メイプルス」を設立。他球団は女子チームの参戦にバカにしていたが、彼女たちは自分たちの持つ力を発揮し、優勝への快進撃を歩んでいく。
本作は同作者の『甲子園の空に笑え!』の主人公である広岡真理子が、再び野球チームの監督となる物語。新米の生物教師で、研究好きな性格から野球を徹底研究して無名の野球部を甲子園へと導いた彼女は、その実績を買われて立花会長から新設女子プロ野球チーム「メイプルス」の監督を依頼される。広岡はかつて甲子園で競い合った名門校の監督、高柳邦彦に声をかけてコーチを依頼。宗教オタクの強打者、女性の心を持つ男性ピッチャー、チームワーク抜群の四人姉妹など、個性と実力を備えた選手たちが集ったメイプルスは、さまざまな苦難を乗り越えて球界の台風の目となっていく。選手たちの中には『甲子園の空に笑え!』の登場キャラの妹たちや『笑うミカエル』の舞台となる聖ミカエル学園出身の者もいる。
幼馴染の2人がタイムスリップをし、歴史の目撃者となる物語。子どもの頃、月森仁希と真船友理は池で溺れていたノームのグノーシスを助ける。それから月日が流れた12年後、高校生となったふたりの前に再びグノーシスが現れ、かつてのお礼に「改訂版ソロモンの指環」をもらう。だがそれが原因でふたりはタイムスリップしてしまう。
本作は主人公の仁希と友理が恐竜時代と15世紀末のイタリアにタイムスリップし、歴史の目撃者となるSF作品。大雑把な女の子の仁希と、国際結婚した両親を持つ友理はともに近所を駆けまわって遊ぶ幼馴染だった。やがてふたりも成長し、仁希は父が過労で急死してから徹底した現実主義者になり、友理は文武両道の生徒会長という目立つ存在になっていた。そんなある日、ふたりは幼いころに助けた土の精霊(ノーム)のグノーシスと再会し、過去のお礼として「改訂版ソロモンの指環」を受け取る。この指輪はどこでも言葉が通じるようになるが、ランダムでタイムスリップしてしまう機能があった。15世紀末のイタリアにタイムスリップした際、彼らはチェーザレ・ボルジアとその妹であるルクレツィアに迎え入れられ、ボルジア家の栄光と闇、そして愛を目撃する。
知能と言語を持った動物たちをクルーにした宇宙船を舞台に描かれるSF作品。主役は星間運送会社スカイ・アイ社に所属する女性宇宙飛行士のキラ・ナルセ。彼女はある日、知能を持つ動物「ブレーメン」をクルーとした大型輸送船「ブレーメンII」の船長に任命される。第36回星雲賞コミック部門、第4回センス・オブ・ジェンダー賞特別賞受賞作。
本作は短編作品『アンドロイドはミスティー・ブルーの夢を見るか?』のキャラクターと世界観を踏襲した物語。主人公のキラは99.999999999%(イレブン・ナイン)の二つ名を持つ若きエリート宇宙飛行士。前作の物語でキラはスカイ・アイ社の社長であるナッシュから深い信頼を得ている。ナッシュはモーゲンスターン博士が生み出した知能を持つ動物「ブレーメン」を自社で採用。キラに船長を任せ、自身も「ブレーメンII」に乗船する。ゴリラの副船長やカンガルーの船医など、個性豊かなクルーたちは善良で優秀な者ばかり。しかし、世間のブレーメンに対する偏見や労働環境は過酷であった。そんなブレーメンたちを救おうと奮闘するキラとナッシュの前に、さらなる事件が襲いかかる。