【漫画で見る世の中の動向】～食卓編～14 Pt.

江戸時代。長屋で暮らすことになった侍が、周囲の人々の暮らしに接し生活の知恵を学んでいく物語。ゴミはどうしていたのか、トイレはどうなっていたのかなど、小さなテーマごとに短くまとめたエピソードでエッセイ漫画のような軽く読める作品。ひと通り読めば江戸時代の暮らしについて、ちょっとした物知りになった気分が味わえる。食卓事情については、生活の一部として紹介している。

昭和30年代の東京に暮らす一般的な人々を描いた作品であり、当時の食生活についても度々描いている。質素というより、貧しいと言ってしまいたくなる食卓も多く、現代がいかに豊かな食生活を送っているのかを実感できる。なにしろ長寿作品で、当時の生活をさまざまな角度から描写しているため、食卓風景にもさまざまあり、当時の弁当や菓子など食にまつわる描写もバリエーション豊富。

食欲旺盛なパイロットと、食に特別思い入れのないイラストレーターという幼なじみカップルの物語。いかず後家寸前の幼なじみに、世間話のついでといった軽い調子でプロポーズしたイケメンパイロットは、食べることに関しては子供のように執着する「食欲魔人」だった。登場する食事はおにぎりなど簡単なものが多いが、逆に気取らない現代らしい食卓ともいえる。

昭和後期から続く料理・グルメ漫画。タイトルの通り、基本的には主人公一家の父親が料理をし、家族やほかの登場人物に振舞うことで相手を力づけるなどの物語が展開する作品。父親は料理について深い知識とプロ級の腕を持つが料理人ではなく、あくまでも料理好きな一般の男性。作る料理も基本的には家庭的なものが多く、妻や息子らも時折料理を作ってみせる。

作者の妻をモデルとした「ニョーボ」こと「よしえサン」が登場する一連のシリーズ作品のひとつ。専業主婦でありながら料理などまずしないニョーボに代わり、ダンナである作者が家族のために作る料理の数々を紹介する内容となっている。ハンバーグやお好み焼きなど素朴なメニューでありながら、凝り性の作者らしい工夫の感じられる料理になっていて、レシピ本のように実際に作ってみることもできる。