賭け麻雀の玄人(プロ)が麻雀から食生活まで、あらゆることに通を気取るギャグ漫画。主人公の南倍南は、賭け麻雀を生業とする雀士だ。彼は何事にも玄人を自認するだけあって、素人の前でカッコつけようとしては失敗することもしばしば。しかし、それに懲りることなく、常に通を気取るのだった。
主人公の南倍南は、年齢不詳の中年雀士。長髪にいつも着物姿という、一般人とは一線を画すスタイルをしている。素人相手の賭け麻雀を生業にしているが、素人にボロ負けすることもある。そんな時、倍南は悔しさを押し殺し、プロとしての余裕を演出しようと奮闘するが、失敗に終わるのだった。当初は賭け事やその最中の食事に関して、倍南が持前の知識や経験で通ぶるストーリーが展開する。物語が進むにつれ、素人に見られたくない一心で知ったかぶりをする回や、激辛料理を警告されながらも無視して注文し、大変な目に遭ったりする自業自得な話も。それでも己の美学に生きる、どんなどこか憎めないキャラである。作者・中島徹の逝去により、本作は未完のまま11巻で終了した。
クールな天才に恋するヒロインの奮闘を描いたラブコメディ。落ちこぼれ女子高校生の相原琴子。彼女は学校一の天才である入江直樹に恋をした。しかし、琴子は直樹にフラれてしまう。そんな琴子と直樹がひょんなことから一つ屋根の下で暮らすことに。最初は対立する2人だが、次第に距離を縮めていく。
主人公の落ちこぼれ女子高校生・相原琴子は、クールで学校一の天才である入江直樹に恋をする。二年間の片想いの末、琴子は直樹に告白をするが手酷くフラれてしまう。その後、諸事情で家を喪った琴子は、父親の親友の家に居候することに。その親友が直樹の父親であった。酷い失恋から琴子と直樹の仲は険悪であった。しかし、直樹のちょっとした優しさや本心を知って再び彼への想いを募らせる琴子。一方の直樹も本音でぶつかってくる琴子に惹かれていく。幾多の困難を越え、物語の後半でふたりは結婚。それから間もなく多田かおる先生の急逝により未完のまま連載終了した。2008年にアニメ化された際には、作者の残したノートを元に物語の続きが描かれている。
主人公の女子高校生・智恵が、友人たちと共に「物事の考え方」を磨く青春物語。智恵は聡明な兄から物事の考え方を学んでいた。彼女は入学式の日に出会った同級生の美少女・夕香に頼まれ、潰れかかった問題解決部・通称「もんかい」部に入部することに。しかし、彼女たちの前にクイズ研究会・通称「くいけん」が立ちはだかる。
タイトルの「ジンテーゼ」とは、弁証法のことである。とある命題の「テーゼ」とそれに相反する「アンチテーゼ」、その2つを本質的に統合した命題を「ジンテーゼ」という。主人公の智恵は兄から「カップルで見てはいけない映画は何か」「恋の勝者になる方法」など、身近な話題から考え方のコツを教えられた。名門・英明女学院に入学した知恵は、同級生の美少女・夕香に頼まれ、廃部寸前の「もんかい」部に入部。学力首位の古都音も誘い、部室を乗っ取ろうとしている「くいけん」部とクイズ対決することに。本作は、効率よく物事の本質を見極める思考法や人の行動パターンを分かりやすく解説。知的好奇心を刺激される内容だ。作画担当の紺野比奈子逝去のため、本作は3巻で終了している。
マイペースかつ奇抜な言動で周囲を驚かせる5歳児の日常を描いたギャグ漫画。主人公の野原しんのすけは、埼玉県春日部市に住む野原家の長男。母のみさえや父のひろしも手を焼く、イタズラ好きでマイペースな性格だ。そんなしんのすけを中心に、野原家は今日も賑やかな一日を過ごしていた。
独特なしんのすけの口調で社会現象を起こした臼井儀人の代表作。規格外な言動で大人を困らせることが多いしんのすけだが、悪者やいじめっ子にも臆さない性格は時として頼もしく、友だちに頼りにされることも。作中で産まれた妹のひまわりとはケンカをすることもあるが、兄妹仲は至って良好。ピーマンが苦手だったり、大人の冗談を真に受けたりといった子どもらしい一面も時折みせる。2009年の作者急逝に伴い『クレヨンしんちゃん』の連載は終了。アシスタント陣(臼井儀人&UYスタジオ)による『新クレヨンしんちゃん』の連載が2010年より始まった。
主人公たちの生き残りを賭けたサバイバルアクション。主人公の不真面目な高校生・小室孝は、怠惰な日々を送っていた。そんなある日、学校に謎の化物たちが現れる。「奴ら」と呼ばれる化物は人間を噛み殺し、噛まれた者は「奴ら」と同じく人間を襲うようになる。孝は幼なじみの麗や剣道部の冴子たちと共に、「奴ら」の手から逃れる戦いを繰り広げる。
2010年にテレビアニメ化。
パニック映画のような緊張感とアクション、セクシーなヒロインたちで話題を呼んだ作品。主人公の小室孝は、不真面目という以外ごく普通の高校生。だがある日、謎のパンデミックによって化物となった者たちと生き残りを賭けて戦うことに。孝はヒロインたちと共に学校外へ脱出、他の生存者との合流に挑む。そんな孝は自分を凡人と言うが、咄嗟の判断力や決断力で非常事態において周囲の者たちから信頼される。そのため彼を慕うヒロインたちの水面下での「戦い」も本作の見どころである。原作者・佐藤大輔の逝去によって本作は7巻で未完のまま連載終了となった。